「市役所」の「法務関連の事務職」に関する仕事内容・給料レポート

市役所で働く、男性の「法務関連の事務職」によるキャリア体験談レポートです。

今回は、その仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

市役所で働く、男性の「法務関連の事務職」によるキャリア体験談レポートです。

「市役所の法務関連の事務職」を目指した理由

特にやりたい仕事がなく、まずは安定した職に就きたかったからです。

また、何かをするのであれば、人の為になる仕事がいいと思い、公務員を志望しました。

「市役所の法務関連の事務職」の仕事内容について

内容は主に、条例や規則、要綱等の例規の制定改廃にかかる調整および議会への提出です。また、法務関連の相談や訴訟案件についての対応があります。

条例・規則の改廃制定について

法令改正や所管課の事業執行の方向転換に基づき、法制執務の観点や法務の観点からその制定改廃内容の調整を所管課と共に行います。

条例の制定改廃について

法により議決案件とされているため、議会提出案件としてまとめ、年4回ある議会定例会へ提出します。

規則・要綱の制定改廃について

議決案件ではないため、随時調整を行っています。

法務関連の相談について

窓口でのクレーマー対応・事業執行にかかる法の解釈・協定書や契約書の文面確認など、多岐に渡る所管課からの相談を受け、これまでの判例や通説に基づき法務的観点から助言を行います。

訴訟案件について

市民等から訴訟が起こされた場合に対応を行いますが、基本的には広域自治体や顧問弁護士と共に対応を検討します。

「市役所の法務関連の事務職」の1日の仕事の流れ

7時00分:自宅を出て電車で通勤
7時30分:到着
8時20分:朝会にて当日予定を周知
8時30分:業務開始
9時:要綱の改正相談を受ける
9時30分:要綱および他例規を確認し、改正内容を精査
11時:条例改正相談
11時30分:他自治体例規および法令確認ならびに法制執務確認
※法令確認の際には、改正された箇所を確認するだけでなく、その法改正の趣旨および改正の要否についても調査・検討を行う。
12時:昼休憩
13時:業務開始
13時30分:条例改正の資料作成(法令改正の際は官報の該当箇所、法制執務資料、必要であれば国および広域自治体からの情報提供資料等)
15時:条例改正内容について課全体で確認作業
17時:会議終了
※会議で出た質問や意見について再度調査検討をし、改正内容を調整する。
18時30分:細かな雑務の処理
19時30分:業務終了
20時:帰宅

「市役所の法務関連の事務職」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、月給は35万円程度(残業代込)で、ボーナスは年3回で計60万で年収480万円でした。


残業は1年間通して、万遍なくあり、年4回ある、定例会に提出するための議会提出案件にかかる検討の際は、特に残業が多く、毎日22時頃まで残業していました。

課の人数も少ないので、理由のない有給を取る際には嫌味を言われることがありました。

この仕事で、働いているときに困ったこと

市の組織としては業務の多様化が進み、庁内全体で仕事が増えているのにも関わらず、課の人数が少なく、1人が受け持つ相談案件等がキャパシティを超えていると感じることがあります。

また、法務関連の相談が多いため、専門的知識が必要とされることが多く、相談の内容によっては対応の間違いが許されないものもあるため、心身ともに疲弊してしまっています。

業務の内容について、誰が見てもわかるようにマニュアル化するとともに、人員体制の見直しが必要と感じました。

この仕事や職場でよかったこと

公務員のため、残業した分だけ残業代がちゃんと出ます。

また、有給についても拒否されることはありませんでした。また、育休や産休の制度もしっかりしており、私は男性ですが、庁内で育休の取得が推進されていたこともあり、スムーズに育休を取得することができました。

また、安定した職ということで、他の職よりも家を買う際には融資を多めに受けられました。さらに、公務員のため、転勤がなく、家を買う決断もしやすいことが魅力の一つでした。

「市役所の法務関連の事務職」の仕事エピソード

条例や規則の内容は法規範性を持ちます。そのため、議会へ提出する前にはかなり念入りな調整が必要となります。

議会の定例会は年4回ありますが、大体1回の定例会で、条例改正が多いときは30くらいあります。それすべてについて、法令改正に基づくものであればその趣旨等を踏まえて改正をする必要があり、それを課の全員で間違いがないかどうかを確認するため、確認する量が膨大になります。そのため、定例会の前は22時頃まで残業が続きます。非常に大変だったことを覚えています。

また、改正すべき条例を見落としており、議会へ提出するタイミングを逸してしまったことがあり、怒られたことがあります。

「市役所の法務関連の事務職」の職場恋愛について

職場恋愛や職場結婚は多いです。しかし、結婚を機に退職する女性の方は少ないです。

やはり育休や産休の制度、また、保育園への送り迎えを想定している短時間勤務などの制度が充実していることが要因だと思われます。

職場以外での付き合いとすれば、他の自治体との合同研修で知り合った人と恋愛関係になるという例や、入庁の前からお付き合いをしている方(前の職場で知り合った方や学生時代からお付き合いをしている方)と結婚に至る例が多いです。

まとめ ー「市役所の法務関連の事務職」を目指す方へメッセージ

非常にためになる仕事です。ともに市民のために尽力しましょう!!


本記事は、2018年12月11日時点調査または公開された情報です。
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