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子どもの税教育のために「法人会税金かるた」が話題に

「税」の教育活動のために「東京法人会連合会」が作成した「法人会税かるた」が話題になっています。納税者である大人にとっては苦笑いしてしまうような札もあるようですが、その札の内容や、「税かるた」の歴史などについてもご紹介します。

2019年03月14日更新

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目次
大人には辛い内容などと話題の「法人会税金かるた」とは
「税金かるた」の読み札紹介
「税金かるた」を作った「法人会」とは?
過去には前橋税務署作成の「オール税金いろはかるた」も
まとめ
東京法人会連合会「法人会税金かるた」
画像出典:東京法人会連合会 http://www.tohoren.or.jp

大人には辛い内容などと話題の「法人会税金かるた」とは

「法人会税金かるた」とは、子どもたちへ租税教育を目的として「東京法人会」が企画・制作した「税金」をテーマにした「かるた」です。

毎年11月に「税を考える週間」を設定し、イベントなどを開催している「東京法人会」では、2018年11月にも「TAX WEEK」と題して「キッザニア東京(東京都江東区豊洲)」でイベントを開催し、「法人会税金かるた」を使用した「税金かるた大会」を実施したことが話題となりました。

その内容は、例えば読み札で、「あ」の札は「安全を 都市計画税が 引き受ける」、「う」の札は「嬉しそう 酒税を納める お父さん!」というように、様々な種類の「税」について端的に、子どもにもわかりやすく解説されています。

「税金かるた」の読み札紹介

「法人会税金かるた」の全44種の読み札の内容を一挙ご紹介します。

読み札を見ると、「税」が私たちの生活・人生のあらゆる場面に関わってくることがわかります。「税」という言葉とともに、「未来」という言葉が何度も登場するのも印象的です。単に、税目について解説するだけではなく、「税金」が現在でだけなく未来の暮らしのためにも重要であることを啓蒙する内容も多く見られます。

「法人会税金かるた」の全44種

あ:安全を 都市計画税が 引き受ける

い:いい湯だな 入湯税の あたたかさ

う:嬉しそう 酒税を納める お父さん!

え:笑顔ある 未来をつくる 税制度

お:おめでとう 孫に祝いの 贈与税

か:関税に 輸入貨物の 声がする

き:君たちの 未来へ税の 力こぶ

く:車社会 自動車税で する整備

け:決算書 正しく書いて よい未来

こ:公園も みんなの税で できている

さ:査察官 しっかり税を みつめてる

し:所得税 働く汗で できている

す:すばらしい 国の基本に 税がある

せ:生活に 彩りそえる 地方税

そ:租税教室 未来の子らへ 贈り物

た:たばこ税 マナーとともに 納められ

ち:地域にも キラリ僕らの 税がいき

つ:つちかおう 豊かな知識 税意識

て:テクノロジー 税の助けで また進歩

と:とん税は 外国船が 納めます

な:なんだろう 子どもも税に 好奇心

に:ニッポンの 未来へ税の 使い道

ぬ:ぬくもりの ふるさと納税 活性化

ね:ネットでも 調べられるよ 税のこと

の:納税は 三大義務の ひとつです

は:はたらいた 税それぞれに 幸があり

ひ:人々の 快適へ税 活かされる

ふ:不動産 山や家でも 取得税

へ:平和にも 納める税が 活きている

ほ:僕たちも 納めています 消費税

ま:毎日の 暮らしの中に 活きる税

み:みなさんで 支える税に ある未来

む:無駄遣い みんなの税が 損してる

め:面倒な 手続きなくす e-Tax(イータックス)

も:戻そうよ 震災前に 税金で

や:役立てる 明るい明日へ 税の価値

ゆ:雪降って 除雪するにも 役立つ税

よ:よい社会 税金あって 花が咲く

ら:ランドセル 一緒に学ぶ 税かるた

り:領収書 きちんと貼ろう 収入印紙

る:ルールです 正しい申告 正しい納税

れ:列島を ガソリン税が つなぐ道

ろ:労働も 昔は税の ひとつです

わ:分かち合う 気持ちとともに 相続税

参考:東京法人会連合会ホームページ「社会貢献活動:租税教育活動・税の啓発活動」
https://www.tohoren.or.jp/social/sozei.html

「税金かるた」を作った「法人会」とは?

「法人会税金かるた」を企画・作成したのは「東京法人会」ですが、そもそも「法人会」とはどのような組織なのかご説明します。

「法人会」は納税者として正しい知識を身につけるために企業が自発的に結成した、税のオピニオンリーダーとしての経営者の団体です。「公益法人」や「一般社団法人」として全国各地に組織されています。

「法人会」の活動内容は地域によって少しずつ異なるようですが、大きくは「税と経営に関する研修」「税の提言活動」「地域貢献活動」「異業種交流活動」「福利厚生制度」「各種情報の提供活動」、そして今回の「税かるた」の作成のような「租税教育・税の啓発活動」などがあります。

「法人会」は全国の「税務署」が管轄する地域ごとに結成されていることが多いのですが、あくまで民間組織のため、必ずしも「税務署」の管轄と一致するわけではありません。

全国41の道府県には「法人会」があり、その連合会として1954年に組織された「全国法人会総連合(全法連)」がある一方で、近畿圏の府県では「納税協会」という名称で、税に関する経営者の団体があるようです。

「税かるた」を企画・制作した「一般社団法人 東京法人会連合会」は、東京都内の48の「法人会」の連合会として1950年に発足した組織です。「法人会」の会員企業は全国で約80万社ありますが、そのうち約13万社が「東京法人会」の会員企業であり、全国の「法人会」の中でも「東京法人会」は国内有数の存在感を示す団体と言えます。

参考:東京法人会連合会ホームページ
https://www.tohoren.or.jp/

過去には前橋税務署作成の「オール税金いろはかるた」も

「東京法人会」が作成し話題になった「税かるた」ですが、実は過去にも同じように税をテーマにしたかるたが存在したようです。それが、群馬県の「前橋税務署」が作成した「オール税金いろはかるた」です。

「オール税金いろはかるた」は1985年にかるた文化が盛んな群馬県の小学生を対象に、「税を知る週間」の時期に合わせた税のPRのために作成されました。読み札の一例をご紹介すると、「い」の札が「印紙税 受け取り出すたび 顔を出す」、「ろ」の札が「六十万円 超える贈与に 贈与税」というように、各税目の解説に徹していたという点が特徴的で、「法人会税かるた」との違いでもあります。

「オール税金いろはかるた」は当初、税務署職員の手描きの冊子形式だったそうですが、翌年の1986年には「前橋法人会」によって一般的なカルタの形式として発行されたと言います。その後、税制度が大きく変化したことを理由に1993年には改訂版とも言える「税金いろはかるた」が前橋税務署から発行されています。

この新版かるたでは、「税金の種類の紹介」は少なく、「税の使い道や納税道義の高揚を図るもの」を多くして、小学生でもわかりやすい内容へと変化しているようで、今回の「東京法人会」の「税かるた」に通ずる方針とも言えます。

参考:国税庁ホームページ「NETWORK租税史料」
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/network/130.htm

まとめ

このページでは、「東京法人会」が作成し話題になった「法人会税金かるた」の内容についてご紹介しました。また、「法人会」という組織の簡単な説明と、過去にもあった「税金かるた」の歴史についても触れました。

「子どもに租税教育をするなんて世知辛い!」との意見もありますが、「納税」は国民の三大義務のひとつであり、「税」がなければ国が成り立たないというのも現実です。そして給与が「税金」から支出されている「公務員」にとっては、正しい「税」の知識は必要不可欠なものと言えるでしょう。

もちろん、国民に必要以上の負担を強いる税制度は見直されなければなりませんし、一般の人々がなぜ「税=嫌なもの」と構えてしまうのかという点については、「国家公務員」も「地方公務員」にとっても課題と言えるでしょう。

「法人会」など民間の経営者や「税務署」が取り組む、「租税教育」や「税の啓蒙活動」の一環としての「税かるた」ですが、果たして子どもたちにその思いは伝わっているのか気になるところです。

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