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文化庁&観光庁のコラボ企画「スポーツ文化ツーリズムアワード」とは?

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『スポーツ文化ツーリズムアワード』とは?

まず『スポーツ文化ツーリズム』とは、2020年夏季に行われる東京オリンピック・パラリンピックを前に、スポーツを通して国民の健康向上と日本文化の再発見を目指すとともに、訪日観光客の4000万人増加や国内旅行の活性化を目的に文化庁と観光庁が2016年より推進している事業です。「スポーツ文化ツーリズムアワード」は、「スポーツ文化」により前述した国民の健康や訪日観光客を目的としている団体や活動に送られます。

2016年には第一回『スポーツ文化ツーリズムアワード』が行われました。44件の応募があったなか、大賞は「サイクリストの聖地「瀬戸内しまなみ海道」を核としたサイクルツーリズム(瀬戸内しまなみ海道振興協議会)」に送られ、スポーツ庁官庁賞は「世界遺産姫路城マラソン(兵庫県姫路市)」へ、文化庁長官賞は「スポーツ流鏑馬大会(青森県十和田市 )」へと送られました。

選考は「スポーツと文化資源を組み合わせた地域の取り組み」から、「国内外の観光客の増加」を促し、「経済効果波及」につながる工夫があるとされるもののなかから、有識者の意見を踏まえつつ選考が行われました。

そもそも「ツーリズム」、「スポーツ文化」って何?

最近さまざまなところで目にする機会が多い「ツーリズム」ですが、その意味をご存知ですか? 「ツーリズム」とは、英語で”tourism”といい「観光」の広義の意味で使われる言葉です。分かりやすく言えば、「観光」は「他国・他郷の風光・景色を観ること」であり、「ツーリズム」は「家よりはなれた場所で旅行や観光をすること。または、名所などを訪れる観光者達のこと」を意味します。観光はより遠くを目指すイメージで、ツーリズムは近くにある名所を観光するイメージだと分かりやすいかもしれませんね。

また、ツーリズムは「体験型観光」であることも意味しており、農村での農業体験や田舎でのバーベキュー体験などが「旅先」として扱われることも多くなってきました。いわば、「ツーリズム」とは新しい「観光」を意味しているといっても過言ではありません。

「スポーツ文化」とは、スポーツを単なる「運動」ではなく「文化」として位置づけている言葉です。文部科学省によると、スポーツを通して他者と交流し、爽快感、達成感、他者との連帯感等の精神的充足や、楽しさ、喜びを与えることは、人類の創造的な文化活動の一つと考えられているようです。また、競技スポーツは、自分の能力と技術の限界に挑み、先取が大会などで優れた結果を残すことで、国民に夢と感動を与え、スポーツへの関心を高める「文化」とも考えられているようです。

2020年のオリンピックを終えても「レガシー」として続く

「スポーツ文化ツーリズム」は、2020年のオリンピック・パラリンピックが終わればそこで終了というわかではなく、「オリンピックレガシー」として続くとされています。「レガシー」とは、英語で”Legacy”といい「過去の遺産」という意味です。つまり、「オリンピックレガシー」とは「オリンピックの遺産」という意味で、社会的な遺産として、2020年夏季のオリンピック・パラリンピックが終了後も継承することを予定しています。

2020年夏季のオリンピック・パラリンピックをきっかけにスポーツへ注目する人は数多く増えることでしょう。そうした人たちに「スポーツ文化ツーリズム」を広めることで、スポーツを通して国民の健康向上と日本文化の再発見、訪日観光客の増加を目的としています。

「スポーツ文化ツーリズムアワード2017表彰式」が開催

2017年11月22日は第二回「スポーツ文化ツーリズムアワード2017表彰式」が羽田空港のギャラクシーホールにて開催されました。表彰式では、スポーツ庁長官の鈴木大地氏、文化庁長官の宮田亮平氏、観光庁長官の田村明比古氏が登壇しました。この3庁の長官による初のトークセッションや、一般の方を交えたワークショップ、スポーツツーリズムウィーク ネットワークセッションも開催されました。

表彰式では、滋賀県の『おごと温泉を拠点とした世界文化遺産・日本遺産を繋ぐ「おごと温泉・びわ湖パノラマウオーク」』、沖縄県の『沖縄に残された最後のフロンティア 南の島の洞くつ探検』がマイスター部門 奨励賞を受賞し、大阪府の『大阪城トライアスロン2017/NTT ASTC トライアスロンアジアカップ』、北海道の『日本初!雪上ゴルフ体験 ウィンターゴルフIN北海道』、香川県の『小豆島一周サイクリング&無人島BBQ』がチャレンジ部門を受賞しました。

「マイスター部門 奨励賞」は、過去3回以上のイベント開催実績または3年以上の継続的な取組であり、 国内外の観光客の増加に寄与しているスポーツ文化ツーリズムに与えられます。


「チャレンジ部門」は、マイスター部門の応募条件を満たさないが、1回以上の実施がある取組であり、地域への国内外の観光客の増加の効果が期待できる取組に与えられます。

また、同日には「スポーツツーリズムミーティング」も開催しており、各分野の有識者とともに、国内事業の課題や可能性を考えるスポーツ文化ツーリズムの発展に向けた「スポーツツーリズムミーティング クロストークセッション」も行われました。その他にも、「チャレンジ部門 入賞」を受賞した団体代表と一般の参加者を交え、今回受賞した取組をもとにアイディアを発表する、3庁主催の「ワークショップ」も開催し、今後の地域活性に欠かせない活動の手がかりを探すワークショップになりました。

スポーツ庁とは?

スポーツ庁は、スポーツを通しての地域活性化や経済活性化のために、「スポーツ文化ツーリズム」を始め「スポーツ施設の整備・運営」、「スポーツを通じての国際交流・協力」など数々の施策を行う役所です。初代スポーツ庁官庁を務めるのは、「アジア競技大会(ソウル) 金メダル(100メートル背泳ぎ、400メートルメドレーリレー)」や「ソウルオリンピック 金メダル(100メートル背泳ぎ)」などの経歴を誇る鈴木大地氏です。

観光庁とは?

観光庁は、国土交通省の外局の一つで、日本の観光国としての魅力を広めるために、魅力的な観光地づくりや、国際観光の振興など「観光」に関する取り組みを行う役所です。「国内での旅行消費額の増加」や「訪日外国人2,500万人増加」を目標に、体験型観光や着地型観光など新たな観光事業への取り組みも行っています。

まとめ

「スポーツ文化ツーリズム」は、2020年夏季オリンピック・パラリンピックを前に、スポーツを通して国民の健康向上と日本文化の再発見、2020年までの訪日観光客4,000万人増加を目的としています。

2020年夏季のオリンピック・パラリンピックをきっかけに、日本という国が大きく躍進するための1歩なのかもしれません。今後の日本にとってキーワードとなる「スポーツ文化」と「ツーリズム」はしっかりと理解しておきましょう。また、今後の「スポーツ文化ツーリズム」にも注目しておくと良いかもしれません。

本記事は、2017年11月26日時点調査または公開された情報です。
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公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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