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名古屋大学と川崎市上下水道局、未来型下水道管理を目指した共同研究開始(2025年9月情報)

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名古屋大学大学院工学研究科と川崎市上下水道局が、下水処理場の施設管理における課題解決を目指し、「デジタルツインモデルの構築を基盤とする、機械システムの状態監視マネジメント技術」を研究テーマとする新たな共同研究契約を締結しましたので、プレスリリースをご紹介いたします。

本記事は、下記プレスリリースに掲載された情報です。
プレスリリース元URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000235.000124454.html

重要な都市インフラである下水処理場では、設備の故障などを未然に防ぐため、日々の計画的な点検・調査によって数多くの機械設備の状態を監視しながら施設管理を行っています。しかし、今後の担い手の減少や、多大な設備を有する施設の老朽化のため、これまでよりもさらに効果的・効率的な施設管理を実現する必要性が高まっています。

このような課題の解決を目指し、名古屋大学大学院工学研究科・機械システム工学専攻 井上 剛志 教授と川崎市上下水道局は、「デジタルツインモデルの構築を基盤とする、機械システムの状態監視マネジメント技術」に関する共同研究の契約を9月8日(月)に締結しました。

この研究は、下水処理場の機械設備に付けたセンサーから取得した振動などのデータや、仮想空間上に構築したモデルによって設備の状態を分析・シミュレーションすることで、状態監視データを活用したマネジメントを実現する技術を開発するものです。このような技術の社会実装に向けた研究は、国内の下水処理場で初めて行われます。この研究が進むと、さらなる効果的・効率的な状態監視マネジメントによる新たな施設管理が行えるようになることが期待できます。

図1)デジタルツインイメージ
図2)実機検証イメージ

※デジタルツインモデル
サイバー空間内に現実空間の環境を再現することをデジタルツインと呼ぶ。現実空間と対になる双子(ツイン)をデジタル空間上に構築し様々な条件下でのモニタリング、シミュレーションを可能にする仕組み及び構築したモデルを言う。

目次

1)概要

研究名
下水道設備の状態監視マネジメント技術の開発

研究機関・場所
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学大学院工学研究科 (名古屋市千種区不老町)
川崎市上下水道局 入江崎水処理センター(川崎市川崎区塩浜3-17-1)

研究期間
令和8年3月31日まで

2)背景/目的  

近年、IoTの発展とともに機械システムの状態監視及び診断、予兆保全技術の開発が急速に進んでいます。なかでも、アセットマネジメントを基盤とした状態監視技術の分野は黎明期であり、下水処理場の機械設備への適用は国内に前例がないことから、名古屋大学・井上教授は下水処理場における実設備を対象とした研究を目指していました。

一方で川崎市においては、下水道施設を健全な状態に保つため、これまでもアセットマネジメントに基づく計画的な点検・調査による予防保全を行ってきましたが、今後、さらに施設の老朽化が進むことから、さらなる効果的・効率的な下水道施設のマネジメント技術を必要としていました。


このため、両者の関心や課題の共有を背景として、下水処理場におけるポンプ等を対象とした共同研究の実施に至りました。

3)研究内容

今年度実施する基礎研究では、ポンプ設備等において様々な状態監視データ(電流・振動・加速度などのデータ )を取得し、下水道設備における状態監視技術の有用性・有効性を確認します。また、状態監視技術の有用性等を確認した後は、ポンプ設備等のデジタルツインモデルを構築し、下水道設備に関する状態監視マネジメント技術の開発を進めていく予定です。この研究が進むと、さらなる効果的・効率的な状態監視マネジメントによる新たな施設管理が行えるようになることが期待できます。

問合せ先

・川崎市上下水道局下水道部下水道計画課 久原
 電話 044 – 200 – 0352

・名古屋大学大学院工学研究科機械システム工学専攻 教授 井上、助教 小河原
電話 052 – 789 – 3122

本記事は、2025年9月12日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研チーム Maruです。主に公務員や行政関係のニュース記事をお届けします。

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