質問「安定しているからという志望動機ってあり?」
誰しも、「公務員」と聞くと、「社会的に安定している」というイメージが一番最初に湧くと思います。
しかし、面接の場でそのことを志望動機にしてしまっていいでしょうか?
今回は、「公務員になりたい!」という方に、志望動機について一緒に考えていきたいと思います。
本音がそうであることを否定はしませんが…
公務員=安定というイメージは間違っていないと思いますし、それを目的として転職するのは決して悪くないことだと思います。
安定しているからこそできる仕事でもあるのですから、公務員を支えているのは経済的・社会的な「安定」ということもできます。
ですが、それを面接でストレートに表現するのはいかがなものでしょうか?
面接とは、あなた自身を売り込む場です。そこで「安定しているから公務員になりたいです」というのは、あなたにとってプラスとなることなのでしょうか?
1つ例を挙げて考えてみましょう。
あなただったらどう思いますか?
あなたのもとに、会ったことのない一人の異性が訪れました。
その人が言うには、「あなたとどうしても結婚したい」とのこと。初めて会うのになぜそんなことが言えるんだろうか?と疑問に思いながらも、悪い気はしないかもしれませんね。
とはいえ、すぐに「はい」と言えるわけもありません。きっとあなたは「なんで私と結婚したいんですか?」と聞くことでしょう。
そのときに、「あなたの仕事が安定しているからです!」と答えられたらどう思いますか?
きっと「そこなの?」と思うことでしょう。
確かに、結婚生活を送る上で安定しているということは必要なことかもしれません。ですが、それを一番の魅力だと言われたらいい気はしないですよね。
市役所の面接試験だって同じことだと思いませんか?
いかに「自分」のことに興味があるのか
なぜ「自分」のことを好きだと言ってくれているのかは、なぜ「自治体」を志望するのかということと同じことではないでしょうか?
つまり、表面的なことや待遇面を言ったところで面接官には全く響かないのです。
なぜ「自分」に興味を持ったのか、好きだと思ったポイントはどこなのか、具体的に聞きたいとは思いませんか?
面接試験においては、それこそが「志望動機」なのです。
その自治体でどんな仕事をしたいのか、なぜその自治体でなければならないのかを伝えられなければ、その時点でゲームオーバーになってしまいます。
志望動機こそ、とことん突き詰めて具体的にしていきましょう。具体的であればあるほど面接官にあなたの熱意が伝わるはずです!
採用=大きな買い物
人を一人雇うというのは、大変なコストがかかるものです。
市町村等の基礎自治体だと、だいたい一人あたり2億5000万円といったところでしょうか。それだけに、面接官はみんな真剣にあなたのことを見極めようとしています。生半可な気持ちでは、最終合格を勝ち取ることはできません。
本気でその自治体のことを考え、自分がどう貢献していけるのか、そこを伝えなければならないんです。
一生勤めてもらいたいと思うのは当然です
近年、公務員志望者が減っていることに加え、若い世代の退職者というのも増えています。(私の勤める自治体も例外ではありません…)
今後、さらに人材の流動性が高まり、「定年まで同じ自治体に勤める」という人は少なくなっていくかもしれません。
面接官を務めるのは、各自治体の幹部職員です。
現時点及び今後の状況に危機感を持っていることは間違いないでしょう。とはいえ、倍率が1倍を切っており、誰でも合格できる試験ではありません。
「優秀な人材をなんとか確保したい」と思っている人に対して、「安定しているから公務員になりたい」と答えることがどれほど危険なことか、もうおわかりでしょう。
公務員になりたいと思ったきっかけはそれでもかまいませんが、面接で本音をそのまま答えるのは愚の骨頂です。本気で公務員になって何をしたいか、それを考えられる人が公務員として活躍する資格があるのです。
まとめ – 公務員総研編集部から
いかがでしたでしょうか?
今回は、「安定しているからという志望動機ってあり?」について、分かりやすく例えを用いてお答えさせていただきました。
公務員になってどんな仕事をしたいのか、なぜその自治体でなければならないのかを具体的に面接官に伝えていけるように、準備して臨みましょう!
それでは次回もお楽しみに!
コメント
コメント一覧 (1件)
公務員は安定しているというのがウリだと思っていたので、それをはっきり志望動機としてあげるのは印象がよくないというのが意外でした。