環境政策をリードし安全確保や保全を担当する中央省庁「環境省」の基本情報

地球の環境保全や公害の防止、自然環境の保護などを任務とする「環境省」について解説します。

「環境省」は、科学的な知見を根拠に将来像を描き、世界各地で観測されている酷暑・干ばつ・大雨などの気候変動や、深刻化している環境問題に対する政策分野を担う行政機関です。その基本的な情報についてまとめました。

はじめに

「環境省」は、東京都千代田区霞が関にあり、2001年に設置された日本の行政機関です。定員は、1,521人です。

なお、前身の組織は「環境庁」でした。

今回は「環境省」の公務員を目指す方に押さえておいてほしい基本的な情報と役割について解説します。

「環境省」について

「環境省」は、千代田区霞が関に置かれた行政機関で、長は、環境大臣です。

その前身となる「環境庁」は、1970年代に環境汚染が大きな問題となり、全国各地の環境問題に対する公害行政を一本化して強化するために設置されました。

その後、1980年代から90年代以降は、土地改変を伴う大規模事業が増加したことを受けてて、「環境庁」は、事業者自らが各種開発法において環境配慮を行うよう規定を置き、多様な政策手法によって進展しました。
さらに、オゾン層の破壊や地球温暖化等によって地球環境問題に対する国民的・政治的関心が高まると、1992年に開催された地球サミットを契機に翌年には公害対策基本法を継承した環境基本法が制定され、「環境庁」による国際的な取組や「環境庁」の組織も充実・強化されました。

その後、「環境庁」は、2001年の中央省庁再編の際に「環境省」へと昇格し、「環境省」は、廃棄物・リサイクル行政を一元的に担うこととなりました。

このように、「環境省」の役割や政策目的を遂行するための政策手法は、その年代ごとに発生した環境問題によって変遷を遂げてきました。

さらに、東日本大震災をきっかけに、「環境省」は、災害廃棄物対策・被災ペット対策・アスベスト対策・法令上の手続きの特例など、様々な対策を行っており、環境保全意識の高まっている現在、「環境省」に求められる役割は増大しています。

「環境省」の役割について

「環境省」の役割は、国民の日常生活や通常の事業活動から生ずる「環境問題」を解決することです。

しかし、それらを解決するためには、現代社会の大量生産・大量消費・大量廃棄型の在り方そのものを持続可能なものに変革する必要があり、廃棄物対策・自然環境保全・野生動植物保護・地球温暖化・オゾン層保護・リサイクル・化学物質・海洋汚染防止など様々な環境対策を実施しています。

また、「環境省」は、これらの環境政策業務について他の府省と共同して行うため、政府全体に積極的に働きかけています。

「環境省」の組織構成について

「環境省」の組織構成は、幹部である「環境大臣」「副大臣(2名)」「大臣政務官(2名)」「大臣補佐官」「事務次官」「地球環境審議官」「秘書官」と、内部部局である「大臣官房」「総合環境政策統括官」「地球環境局」「水・大気環境局」「自然環境局」「環境再生・資源循環局」によって成り立っています。

幹部・内部部局のほかに、「審議会等(中央環境審議会、公害健康被害補償不服審査会など)」「施設等機関(環境調査研修所)」「特別の機関(公害対策会議)」「地方支分部局」「外局(原子力規制委員会、原子炉安全専門審査会など)」があります。

このような「環境省」の組織の中で、環境省の機能を最大限に発揮させることに努めているのが「大臣官房」です。

「大臣官房」は、人事、法令、予算などについて省務の総合調整を行い、対処方針を主導的に立案するほか、政策評価、広報活動、環境情報の収集を行っています。

「環境省」の年間予算は約3,734億円

「環境省」の平成30年度の予算は約3,734億円でした。

その主な内訳項目は、石油石炭税財源エネルギー需給構造高度化対策費、廃棄物・リサイクル対策推進費、自然公園等事業費、環境保健対策推進費、国立研究開発法人国立環境研究所運営費などです。

内訳についてはこちらの予算概算要求の概要をご参考ください。
https://www.env.go.jp/guide/budget/h30/h30-beppyo/b1_ippan.pdf

まとめ

いかがでしたか?

「環境省」は、現代社会の抱える大量生産・大量消費・大量廃棄そのものを変革するため、他の府省と共同して、国境のない様々な環境問題の解決や日本政府全体の環境政策に力を注いでいます。

ちなみに、「環境省」の英語名称は「Ministry of the Environment」で、略称は「MOE」です。

「環境省」のウェブサイトのURL

http://www.env.go.jp/

用語説明

オゾン層とは

オゾン層とは、1913年にその存在が発見され、1920年にその存在が証明されたもので、地球の大気中でオゾンが9割存在する成層圏の高濃度のオゾン帯のことです。

また、オゾン層は、太陽からの有害な波長の紫外線の多くを吸収し、地上の生態系を保護する役割を果たしています。

ところが、20世紀に入って冷蔵庫・クーラーなどプリント基板の洗浄剤として使用されていたフロンなど塩素を含む化学物質が大気中に排出されたことにより、塩素原子や一酸化窒素がオゾン層を分解し、亜鉛か窒素がオゾンを破壊するようになりました。

もし、このままオゾン層が破壊され、地表に有害な紫外線が増えると、皮膚がんや結膜炎などが増加すると考えられています。

廃棄物対策

廃棄物対策とは、不要になり廃棄の対象となったものや既に廃棄された無価物に対し、循環型社会を目指すリデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の基本原則を推進し、気候変動や災害に対して強靱で完全な一般廃棄物処理システムの確保、地域の自主性および創意工夫を活かした一般廃棄物処理施設の整備することです。

化学物質対策

化学物質対策とは、放射線や水銀などの化学物質による環境汚染に起因する人の健康や生態系に対する影響を未然に防止する観点から、総合的な施策を展開することです。

具体的には、化学物質分野の点検や化学的なリスク評価の推進、ライフサイクル全体のリスクの削減や環境リスクの低減、リスクコミュニケーションの推進や水俣条約による水銀の環境汚染の防止、小児環境保健の取組や疫学研究に関する審査などを指します。

本記事は、2018年11月27日時点調査または公開された情報です。
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