「中央省庁」の「会計系の部署」で働く国家公務員の仕事内容・給料レポート

現役もしくは元・公務員へのキャリア・アンケートです。

今回は、「中央省庁」の「会計系の部署」で働く国家公務員(男性)に回答いただきました。

仕事内容、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてアンケートしたものを編集して掲載しています。


はじめに

「中央省庁」の「会計系の部署」で働く国家公務員(男性)によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
公務員としての職業・勤務先:中央省庁(東京都・霞が関)/ 会計系の部署
性別:男性
雇用体系:正規雇用
所有資格:自動車運転免許

「中央省庁で働く国家公務員」を目指した理由

当時は大学を卒業して新規採用で入った会社を1年足らずで辞め、次の身の振り方を考えていた時期でした。 もともとクリエイティブ系の会社に勤めたいという夢を諦められないでいましたが、そのあたりの勉強をしてこなかった自分には厳しい道のりでした。

そんな時、公務員に転職していた大学の先輩から、好きなことは趣味でも出来ると言われ、これが考えを改めるきっかけとなりました。

仕事は生活基盤と割り切り、そのうえで好きなことを目いっぱいやるために最善の選択肢を考えたときに出会ったのが公務員でした。

以上のように、私は好きなことができる充実した人生を送るため、公務員の道を選びました。

「中央省庁で働く国家公務員」(会計系の部署)の仕事内容

私は霞が関の中央省庁に勤めていました。その中で、予算決算や予算執行をとりまとめる会計系の部署に長らく籍を置いていました。

この部署は、予算要求や予算編成を行う部門と、与えられた予算を適正に執行する部門に大きく分かれます。予算要求・編成部門は省内の部署や地方の整備局から来年度の予算額をとりまとめ、財務省と折衝して予算案の額を作り上げていく仕事をしています。

予算執行部門は、契約部門や他部署が行った契約及び補助金の内容について支払いを行ってよいか審査し、支払いを行っていく仕事をしています。その他、予算執行実績をとりまとめ、決算報告を作る部署も存在します。

他部署にも所属していましたが、私はそこでも部署の予算執行担当として契約案件や補助金の支払書類作成を業務としていました。

一定の役職になると、他省庁や外の機関に出向となる場合もあります。私は係長職に昇格するタイミングで出向となり、そこで民間企業から出向してきた方達と一緒に会社運営の一部を任されていました。

「中央省庁で働く国家公務員」(会計系の部署)の1日の仕事内容

6時:起床
7時:自宅を出て、電車に乗る
9時:到着、始業準備(早く来て業務に取り掛かることも)
9時30分:始業(優先度の高いタスクを中心にこなす。適宜上司への報告や相談)
12時:お昼休憩(60分) ※休まずに仕事を続行することも多々
13時:業務再開(依頼事項の処理を終えたら、固有業務に取り掛かる。業務で相談を受けたら適宜打ち合わせ)
18時15分:定時(ただし、定時で帰れることはまずあり得ない)
(残業時:今日期限の残務処理、余裕があったら明日以降が期限の依頼処理、スケジュール管理、明日朝イチで送るメールや根回し資料の作成など)
※このとき待機がかかっていたら残務を終えても待機。待機解除まで待つ
23時:退庁
25時:深夜バスに乗り、帰宅
26時:就寝


国家公務員(会計系の部署)の給料・残業・有給休暇について

月給は手取りで約22~23万円(残業代込)・ボーナスは夏も冬も約50~55万円。年収は約370~400万円でした。

有給休暇は取りやすく、上司や部下と休む日程を調整するなどして業務に差し支えないようにしていました 夏季休暇も年末年始ももちろん休むことができます。

残業は月平均で60時間程度。仕事がないときはないですが、あるときは月100時間オーバーはざらにあります。

土日は基本的に休みですが、仕事が終わらなかったり溜まっているときは、自発的に休日出勤していました。

この仕事で、働いているときに困ったこと

労働環境は決してよいものではありませんでした。夏場の暑い時期でも、空調が22時で切れてしまうのはきつかったです。冬も同様に、暖房空調が22時で切れていました。

改善点としては、常に労働時間の削減を目指していましたが、難しい課題でした。業務時間中は別件で手一杯のため取り掛かれなかったが、今日中に終わらせなければならない仕事が大量にあったりします。

職員が絶対的に足りないのも問題の1つだと思います。今も公務員叩きはありますが、国(特に霞が関本省)は村役場と違って人一人が背負う業務量が尋常ではありません。

この仕事や職場でよかったこと

休暇が取得しやすい点は、よかったと思います。午前や午後の時間休の取得もできましたし、災害などでの出社困難には特別休暇が手当てされていました。

また、給与は安定しており、業務成績に左右されず、年齢と役職に相当する金額を受け取ることができます。労働時間数には見合わない額かもしれませんが、大人1人が生きていけるだけのお金は確実に入ってきます。

そしてなにより、圧倒的な社会的信用があります。ローンの審査も通りますし、友人との飲みの席などでは話のネタにもなり、非常にウケがよいです(笑)

「中央省庁で働く国家公務員」の仕事エピソード

私の省庁は非常に多岐にわたる分野を所掌していたため、様々なところからクレームが寄せられていました。

たまたま受けた電話がクレーマーの方で、電話対応だけで午前中の業務がつぶれた経験は何度もあります。中には、庁舎に直接押しかけてくる方もいました。行政はサービス産業の1つだと思いますので、このあたりの対応にはなかなか骨を折りました。

また、中央省庁ゆえ、国会対応が業務としてあります。国会会期中は答弁書作成のための資料提供等で待機がかかることがあります。予算要求・編成期は財務省から待機がかかったり、深夜に呼び出しを食らう場合もあります。これら長時間の深夜待機は肉体的にも精神的にもきつかったです。

「中央省庁で働く国家公務員」の職場恋愛について

職場内恋愛及び結婚は多いと思います。同期など、見てきた人のほとんどは職員同士の結婚でした。

職場以外の出会いでは、合コンか、合コンきっかけで知り合った人や別の友人による紹介だと思います。婚活といって街コンに参加していた人もいました。 もともと学生時代から付き合っていて、ゴールインしたケースも多いです。


地方は分かりませんが、国の場合は独身の方も多く、定年近くの上役で独身の方もそれなりにいました。 結婚する年齢については、20代早々に結婚するケースと、30代半ばで結婚するケースが比較的多かった印象があります。

まとめ ー「国家公務員」を目指す方へメッセージ

国であれ地方であれ、どのレベルでも社会の最も基本の部分を支えるのは、行政と公務員です。人の役に立つ仕事がしたい方ならば、公務員は最適の職業です。これから目指される方の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

本記事は、2019年10月24日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

会計系の部署
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