海上保安大学校の学生は公務員として給料も出ます。学費も無料。
海上保安大学校に入学すると、学生は入学と同時に海上保安庁の職員(国家公務員)になります。
ですから、「課業」という形で授業、訓練等を受けることとなり、学生でも毎月約14万円の給与が支給され、このほかにボーナスも支給されます。また、授業料・寄付金等は一切不要で、学内の生活に必要な制服や寝具類は貸与されます。
ただし、教科書、食費、身の周りの品、パソコン等は自己負担となります。
大学は、海上保安大学校本科(4年)を卒業し、専攻科(半年)を修了すると、実用英語能力、国際関係知識等の国際業務対応能力の習得と現地赴任に当たり必要な実務能力を取得させることを目的とした「研修科国際業務課程」へ進みます。
この国際業務課程修了後に、晴れて、海上保安庁の公務員(初級幹部)として巡視船等に乗り組み、海難救助、海上環境の保全、海上における犯罪の予防、海上交通の安全の確保等の海上保安業務に従事します。
学生寮で生活します。
学生は、原則として寮に入り生活を送ります。
寮内には自習室、寝室、食堂、図書室等のほか、談話室があり、福利厚生施設として医務室、理容店・売店等が完備されています。
各学年1名ずつの計4名で構成される「自習室(男女別)」で日常生活を送ります。
この自習室では、勉強はもちろん、読書をしたり、友達や上級生と話をするなど学生にとっては、寮生活において中核をなす場所になります。
男子学生については、三ツ石寮にある寝室で寝起きします。また、女子学生については、女子寮(麗女寮)が完備され、こちらで寝起きしています。
平日の食事は、寮内の食堂において3食用意されます。メニューは、全員が同様ですが、朝食に限り、ご飯食かパン食を選ぶことができます。ただし、土、日、休日の食事は希望制(弁当)になっています。食費は、毎月給料支給時に徴収されます。
土日はお休み、夏休みもあります。
平日は、午後5時15分から、休日は午前6時30分から外出ができ、門限は午後10時15分となっています。なお、外出時の服装は私服です。
また、家族や友人等を寮内に案内することができるのは、この外出許可時間内に限られます。外泊は、休みの日の前日のみ許可されます。通常土曜・日曜・祝日が休日となりますが、乗船実習や訓練などのため休日に授業を行うこともあります。この場合別の日を休日に変更するので、原則週休2日となります。 夏期日課(約4週間)、冬期日課及び春期日課(各約2週間)があり、海外旅行等を楽しむ学生も多くいます。
年に一度の学生祭「海神祭」があります。
海上保安大学校では、6月に学生祭「海神祭(わたつみさい)」を開催します。
27年度には、例年別開催としていたオープンキャンパスの第1回目を同時開催しました。例年に比べ豪華な花火大会、広島ローカルアイドルグループ3組によるステージ、新企画ゲリライベント「フラッシュモブ」、巡視船一般公開、潜水研修生による潜水実演、特殊救難隊と当庁ヘリによる救難訓練など様々な催し物を行いました。 同時開催したオープンキャンパスは、大学校説明会、学生寮見学会、入学相談会を実施し、計延べ約900名の参加がありました。
世界一周旅行?
専攻科(6ヶ月間)期間では、練習船「こじま」による世界一周遠洋航海実習が行われます。
そのほか、犯罪捜査、鑑識、海難救助など、海上保安業務に直結した実務を学ぶのが、専攻科期間です。
コメント