「総合病院前の調剤薬局」で働く「薬剤師」の仕事内容・給料レポート

総合病院前の調剤薬局で正社員として働く、キャリア10年の「薬剤師」によるキャリアレポートです。

今回は、その「薬剤師」の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

総合病院前の調剤薬局で正社員として働く、キャリア10年の「薬剤師」によるキャリアレポートです。

「総合病院前の調剤薬局で働く薬剤師」の仕事内容について

調剤薬局で働く薬剤師の仕事内容は、主に調剤と服薬指導、薬歴管理です。

調剤は、医師が発行した処方せんに従って、薬をピッキングして揃えたり、散剤や液剤等の調合を行う仕事です。

監査は、正しく薬が調剤されているか確認するとともに、患者さんの既往歴や併用薬などの背景情報を把握した上で、例えば、他に服薬している薬との相互作用に問題はないか、また作用が重複する薬が処方されていないかなど、処方された内容に問題点や疑義がないか確認を行う仕事です。

仮に疑義が生じた場合は、処方医へ確認の連絡をとり、場合によっては、処方内容の変更を提案します。

服薬指導は、調剤された薬を患者さんに渡す際に、用法や効果、副作用、使用上の注意などを説明する仕事です。
薬歴管理は、患者さんへの投薬が終了した後、患者さんの背景情報や処方内容、調剤上の注意点、服薬指導の際に説明した内容等を記録し、次回の服薬指導時に生かすために、情報を管理する仕事です。

「総合病院前の調剤薬局で働く薬剤師」の1日の仕事の流れ

2交代制で早番と遅番がありました。

私は、日勤のみで、夜勤はありませんでした。

<早番>

8時45分:出社し掃除等の開店準備
9時:開店
9時~10時:調剤、服薬指導等、外来対応 調剤棚へ薬の充填
10時~12時半:外来対応
※薬の一方化など、調剤に手間のかかる処方の予製を行う。
12時半~13時半:お昼休憩(60分)基本的には遅番が対応
※人手が不足した際には呼び出されるので、昼休みを中断して、遅番と患者さん応対。
13時半~14時半:遅番とお昼休憩を交代 患者さん応対
※12時半~13時半の時間帯に比べると、外来は落ち着いているので、遅番を呼び出す機会は少ない。
14時半~17時半:外来対応
※薬の一方化など、調剤に手間のかかる処方の予製を行う。
17時半:終業 外来の状況によっては残業発生

<遅番>

9時50分:出社
10時~12時半:調剤、服薬指導等、外来対応 調剤に手間のかかる処方の予製
12時半~13時半:早番がお昼休憩
※少ない人数で外来対応を行うため、人手が不足した際は、早番も外来対応を行う。
13時半~14時半:お昼休憩(60分)
※外来混雑時は、早番と一緒に応対にあたる。
14時半~17時半:外来対応
※薬の一方化など、調剤に手間のかかる処方の予製を行う。
17時半~18時半:早番が終業となった後、外来の応対にあたりながら、薬の在庫をチェックし、発注を行う。
18時半~19時:終業時間は18時半
※残業が発生し、レジの締め業務後、日報を作成して、本社へ報告する。

※基本的には上記のパターンですが、在宅服薬指導(患者さん宅を訪問しての服薬指導)を実施する日もあり、その際は外来対応を抜けて外出します。


この仕事の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、総合病院前の調剤薬局で働く「薬剤師」の月給は36万円(残業代込)です。ちなみに、ボーナスが夏・冬35万円ずつの70万円で、年収は500万円位でした。

残業は遅番時には30分程度発生していました。

また、有休休暇はあまりとれませんでしたが、夏と冬は5日間の休暇がありました。

この仕事で、働いているときに困ったこと

働いている時に困った点としては、在宅訪問の仕事が入ると、必ず薬剤師が一人、外出のために薬局内の仕事を抜けなければならないということです。

一人薬剤師が抜けると、薬局内の人員体制が不足してしまうので、残ったスタッフが外来対応するのが大変でした。

訪問時間をずらせる場合は、人員が手厚い時間帯に行くようにしていましたが、患者さん宅から訪問時間を指示されたり、急に具合が悪くなりすぐに服薬したいとの要望を受けることがあるため、外来が混雑していても対応せざるを得ませんでした。

この仕事や職場でよかったこと

長期休暇をとることが難しい医療機関が多い中、夏と冬に5日間の休暇を取れる点は、恵まれていたと思います。

総合病院はお盆休みなしで、年末も12月31日まで診察を受け付けていたため、世間が休みの日にも出勤しなければなりませんでしたが、その代わり、お盆や年末年始が終わって、外来の混雑が落ち着いてきた時期に、交代で5日間の休暇をとることができました。

旅行の混雑がピークとなる時期を避けて休むことができたので、空いている時期に旅行に行くことができて良かったです。

「総合病院前の調剤薬局で働く薬剤師」の仕事エピソード

服薬指導を行っている際に、患者さんから、お薬の効果や安全性を左右する重要な情報を新たに引き出し、処方内容に疑義があることを発見することがありました。

そのことを処方医に照会して、処方変更となった時は、薬剤師としての存在意義を示すことができたと、大変やりがいを感じました。

また、薬の管理が上手くできない患者さんのために、1回に服用する薬をまとめたり、服用日を記入して飲み忘れないような工夫を行ったところ、飲み忘れが減り、患者さんから、「ありがとう、あなたのおかげでちゃんと飲めるようになった。」との言葉をいただいた際には、とても感動しました。

まとめ ー「薬剤師」を目指す方へメッセージ

薬剤師は、医療の世界で薬の専門家として活躍できる、大変やりがいのある仕事です。
患者さんとじっくり話をする機会も多く、感謝の言葉をいただいた時は何にも代え難い気持ちを味わうことができます。頑張ってください!

本記事は、2018年7月30日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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