はじめに
社会人から公務員へ転職された「イマイカツヤ」さんのハウツーコラムシリーズ第六回です。
第五回は「筆記試験対策Part.1(傾向と対策)」でした。続いて、第六回のテーマは「筆記試験対策Part.2(具体的な勉強法)」です。
◯◯だけやってればいい
私がオススメしているのは「頑張らない」勉強法です。その肝となるのが、【あるもの】に集中するということ。
その【あるもの】とは何だと思いますか?それは・・・過去問です。
そう、公務員試験の筆記試験をパスするためには、過去問だけやれば良いのです!過去問とは、言うまでもなく、過去の公務員試験で出題された問題そのものです。なぜ、それが重要なのでしょうか?
ちょっと相手の立場になって考えてみましょう。
あなたは試験問題をつくる担当者、来年の問題をつくるのに頭を悩ませています。そんな時に、何を参考にするでしょうか?・・・過去の例を参考にしますよね。他の仕事でも同じだと思います。(公務員は特に前例踏襲の傾向が強いのです)
つまり、過去問には未来の試験のエッセンスが含まれているということ。だからこそ重要なのです。これは私の持論なのですが、市役所の教養試験を通過するのに、予備校や通信講座で授業を受ける必要は全くありません。同僚と筆記試験のことを話していた時に、みんなが口を揃えて言っていたことでもあります。
予習→講義→復習なんてやっている暇があるのなら、その時間で過去問を何回も繰り返し解くほうが、何倍も何十倍も合格に近づくと思います。
その理由とはなぜか?
この章の始めにもいったとおり、筆記試験は「落とす」ための試験だからです。筆記試験の上位から採用をしていくのであれば、体系的な知識を得るための予備校や通信講座が必要になると思います。
しかし、筆記試験に合格したからといって、よほどの好成績でない限り面接試験で優遇されるということは考えづらいでしょう。これだけ「人物重視」と言われている中で、そのようなリスクの大きいことはやるはずないのです。
あなたが購入すればよいのは、筆記試験の過去問だけ。しかも、分野ごとに1冊だけで良いのです。1冊に絞って、何度も何度も何度も何度も繰り返すようにしてください。
とは言え、「本当にそれだけで合格できるのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
もちろん、過去問を1回やったからと言って合格できるほど、甘いものではありません。「何度も何度も繰り返すようにしてください」と先程も申し上げました。一冊の過去問集を完璧になるまで繰り返すことが、筆記試験合格への近道なのです。
次に、過去問の具体的な使い方についてもお教えします。
過去問を購入した後、あなたはまず何をするでしょうか?普通は問題を解きますよね。それで、その問題は解けるでしょうか?「解けるはずないじゃないか!」とお思いでしょう。テキストも読んでいないし、講義も受けていない。解けなくて当たり前なのです。解けないものを解こうとしても時間の無駄なのです。
まず最初にやるべきことは、問題をみて、解答を見る。これだけなのです。ときには、わかりそうな問題もあるかもしれません。そんなときは実際に解いてみて大丈夫です。
私が言いたいこと、「わからないものを考えることほど、無駄な時間はない!」ということです。わからなければ飛ばしてすぐに答えを見る。まずやってほしいのはこれだけです。
「それじゃあ一生できるようにならないじゃないか!」との声が聞こえてきそうです。繰り返しになって申し訳ございませんが、「何度も繰り返す」ということ、それだけなのです。
飛ばした問題をそのままにしてしまっていては当然合格できません。一度答えを見てイメージが付いた問題は、再度取り組むときに実際に解いてみます。不思議なことに、答えを確認しているはずなのに、意外と解けないものなんですね。
それを繰り返していくことで、過去問の解法が頭に蓄積されていきます。すこしずつできる問題を増やしていき、1冊の過去問集が完璧に解けるようになれば、筆記試験で落とされるなんてことは、まず無くなるでしょう。
細かく何度も繰り返すこと
忙しい社会人が、筆記試験をパスするためには、「スキマ時間」をうまく使うことが絶対に必要です。時間のある大学生やフリーターと同じことをしていてはダメということは、考えるまでもありませんよね。今までの「勉強」では考えられないかもしれませんが、実は、5分の時間があればかなりの勉強ができます。
あなたが本当に公務員試験に合格したいのであれば、1分1秒を無駄にしない覚悟を決めましょう。覚悟が決まったら、まずあなたがやるべきことは、1日の時間の洗い出しです。
自分が日々どのような行動をしているか書き出して、5分・10分単位の空き時間を見つけていきましょう。可能であれば、分単位で自分の行動を手帳に記録してみてください。
私もこれをやって驚いたのですが、思った以上に「何もしていない時間」があるものです。「私には絶対にそんな時間はない!」と思う方もいるかもしれませんが、果たして、本当にそうでしょうか。
・朝のトイレの時間
・通勤電車を待つ時間
・パソコンの起動を待つ時間
・買い物のレジを待つ時間
・寝る前の歯磨きの時間・・・
必ずたくさんの空き時間があるはずです。
そこで何をするのか、何ができるのかが合否を分けるポイントとなります。
少しでも待ち時間ができたら「ラッキー」と思えるようになれば、合格は近いでしょう。そして、せっかく見つけた空き時間を無駄にしないためには、「何をやるのか」をあらかじめ決めておくことが必要となります。
「何をしよう」と考えている間にも、時間は流れていってしまいます。私が試験勉強中に何をしていたかということをベースに、例を挙げてみましたのでぜひ参考にしてください。
【5分あったら】
間違った問題をまとめたノートを見直します。何回も何十回も、何百回も見直していました。このノートは、どんな時でも肌身離さず持っておき、すぐに取り出して読めるようにしましょう。
【10分あったら】
すでに解いたことのある過去問を読んで頭の中で解いてみます。分厚い過去問を持ち歩くのが嫌だという人がいるかもしれません。だったらセクションごとにバラして軽くしてしまいましょう。 勉強をやりやすい環境を整えるのも実力のうちです。
【15分あったら】
まだやってない過去問に取り組みます。10分で問題を解いたり読んだりして、5分で取り組んだ問題を思い出します。解くときも机に向かう必要はありません。頭の中で解いてみて、解答を見て、最後の5分でその時やったことを思い出すだけで良いのです。
まとめ
これらはあくまで例なので、あなたのやりやすい方法を見つけてください。
もし、20分あったら、5分と15分を組み合わせる形や10分×2セットにするなど、柔軟に考えてくださいね。
1日5分の勉強を、スキマ時間で5回やったとすると1日25分、1ヶ月30日と考えると合計で750分にもなります。750分とは、12時間30分です。
休日をフルに使ったとしても1日や2日でこの時間を勉強に使うのはなかなか難しいですよね。
私は、営業先で商談相手を待つ間や、営業車で信号待ちをする時間、コンビニでレジに並んでいる時間にも、単語帳を見て勉強をしていました。
細かい時間の積み重ねが勝負を分けるということを、絶対に忘れないでくださいね!
※ご不明点のお問い合わせや公務員試験に関するご相談がある場合は、お気軽にお問い合わせください。
コメント
コメント一覧 (1件)
公務員試験の対策との事ですが全ての勉強に関して言えることが書かれており、大人になってからでも確かにそうだなと再発見しました。