【学費無料】防衛大学校の学生の学費・給料・ボーナス・寮生活まとめ

学生だけど公務員、という身分で給料が支払われる「防衛大学校」の学生の気になる初任給やボーナスなどの給料情報をはじめ、寮生活となる学生生活について、食堂の利用などの福利厚生も含めてご紹介します。

朝6時にラッパの音で一斉起床するところから始まる、防衛大生特有の共同生活環境についても解説します。

はじめに – 防衛大学校の学生は「公務員」。お給料があり、学費は無料です。

防衛大学校は、将来の幹部自衛官を育成する防衛省の教育施設です。外国にあるような「士官学校」の一種であるとみなされています。

日本の防衛大学校に入校した学生の身分は、特別職の国家公務員として扱われます。

防衛大生=公務員ですが、大学生としての学位を取得することもできます。

防衛大学校の修業年限、つまり標準的な教育期間は、一般的な4年制の大学と同じ4年間です。

防衛大学校には文系の人文・社会科学専攻と、理系の理工学専攻の2種類の専攻があり、専攻に合わせたカリキュラムが用意されています。

防衛大学校を卒業した後、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構に申請し、審査に合格することで、学士の学位を取得することができます。

防衛大学校生にも学位が授与されるようになったのは、大学改革支援・学位授与機構が設立された1991年(平成3年)以降のことであり、それ以前は学位の取得はできませんでした。

現在では、一般の大学と同じように学位が取得できるので、卒業生の進路の幅も広がるとともに、一般的な大学への進学と迷っていた受験生にとっても、安心して入学できる理由の一つにもなっているようです。

防衛大学校で取得できる学位について

取得できる学位は、人文・社会科学専攻の場合は「学士(人文科学)」または「学士(社会科学)」です。理工学専攻の場合は、「学士(理学)」または「学士(工学)」です。

さらに、大学院相当の教育機関である防衛大学校研究科では、総合安全保障研究科と理工学研究科の学科があります。ただし、研究科は防衛省の各機関のリーダーの推薦がないと、受験することができません。

総合安全保障研究科の前期課程では「修士(総合安全学)」、後期課程では「博士(総合安全学)」、理工学研究科の前期課程では「修士(理学または工学)」、後期課程では「博士(理学または工学)」の学位を取得することができます。

修士や博士の学位についても独立行政法人大学改革支援・学位授与機構への申請が必要です。学士の学位授与は審査のみでしたが、修士や博士については論文審査があります。

▼参考URL:独立行政法人大学改革支援・学位授与機構「各省庁大学校の認定課程修了者への学位授与制度」
https://www.niad.ac.jp/n_gakui/accredited_facility/ninteisisetsu/

防衛大ならではの充実した留学制度もあります。

防衛大には1週間から1年間程度の海外留学制度があるようです。

留学先は一般的な大学ではなく、アメリカ、オーストラリア、韓国、シンガポール、タイ、中国、ドイツ、フランス、カタール、ブラジルなどの「士官学校」です。

留学する学生は、成績や語学力をもとに毎年約40名ほどが選ばれ、派遣されています。

また、防衛大も、アメリカをはじめ、インドネシア、オーストラリア、韓国、カンボジア、タイ、東ティモール、フランス、フィリピン、ベトナム、モンゴル、ラオスなどの世界の国々からの研修生や留学生を受け入れた実績があるようです。

学費は無料で、お給料が出るのが防衛大学校。ただし条件があります。

防衛大学校の特筆すべき特徴はなんといっても、聞いたことがある方も多いとは思いますが、学費がかからない、という点です。

防衛大学生は、国家公務員として、お給料を受けることで仕事として、教育を受け、訓練を受け、将来は自衛官の幹部として国民を守るという立場で、鍛錬を積んでいきます。

ただし、最終的に卒業後の進路として自衛官以外を選択し、自衛官への任官拒否をした場合は、学費を返還しなくてはなりません。この学費を返さなくてはいけない制度を「償還金制度」といいます。

将来、自衛官として国を守ることが約束されている条件のもと、学費が無料になっていることを理解しておきましょう。

防衛大学生の給料は、学生手当と呼ばれています。

防衛大学生に支払われている給料は、給与という名称ではなく、学生手当として支給されています。

学生手当の金額は2019年度12月時点では、月額117,000円が支給されています。2017年時点での学生手当支給額は、月額111,800円だったので、この2年間で5200円上昇しています。

ただし、学生手当からは、共済組合掛金や、団体保険掛金等が控除されるので、2019年度の実際の手取り額は、約85,000円程度のようです。

学生ですので、給料が出るとはいってもそこまで金額は高くないのですが、防衛大には入学金・学費も一切かからないことに加えて、全員が無料の学生舎に住み、制服や、寝具、食事などが貸与されるか支給される環境が用意されており、学生生活でかかる費用はほとんどありません。

防衛大学生は、費用負担がほとんど無く、給料まで受け取りながら、学ぶことができる特殊な環境に置かれます。

給料が出るということは、一般的な大学生活とは異なる生活をするということでもあります。

ただし、防衛大学校はあくまでも公職として働くための養成機関ですので、当然ながら、一般的な自由な大学生の学生生活イメージとは大きく異なります。

例えば、起床時間は6時、消灯は22時30分というように、一般的な大学はもちろん、一般企業で働く以上に、生活全般において制限された日常生活をおくります。

起床の合図はラッパの音で、音が鳴るまではベットから出られませんが、鳴ってからは素早く起き上がり、5分で寝具を片付けなくてはなりません。

また、学生全員が入校と同時に「学生隊」に入隊し、生活全般の規律を集団で守っていくこととなります。生活の中の清掃などの用務は、学生隊組織が担当を振り分ける仕組みになっています。

防衛大学生になるということは、日本を守る自衛官になるための相応の覚悟が必要だということであり、その規律ある生活に対しても給料が払われていると考えた方がよいでしょう。

防衛大学校のほか、防衛医科大学も同じような仕組みになっています。

▼参考URL:防衛大学校「教育課程」
https://www.mod.go.jp/nda/education/academic.html

防衛大学科校の学生はボーナスがでます!

防衛大学校では、毎月の学生手当のほかに、期末手当(ボーナス)が支給されます。

期末手当は毎年、6月と12月の年2回出るようです。2020年の防衛大学校のホームページによれば、期末手当については年額合計で、397,800円が支給されると公表されています。

ボーナスについても学生手当と同様に、上昇傾向です。2017年時点では年額で352,170円だったので、この3年で約4.5万円アップしています。

▼参考URL:防衛大学校「学生の身分・待遇」
https://www.mod.go.jp/nda/cadetlife/status.html

防衛大学生は原則、制服を着用します

防衛大学生は、校内で着る制服、校外で着る常服と呼ばれる制服が支給され、学校が指定する外出の時にも常に制服を着用しなければなりません。

悪天候の際には、制服の上から指定のレインコートなどの雨衣やオーバーなどを着ることも認められていますが、傘は差せません。

ほかにも傘を差さない職業としては、自衛官や警察官など、公安系公務員に多いようです。

防衛大で学ぶ4年間は、学生舎居室(いわゆる学生寮)で生活します。

防衛大の学生は4年間、全員が学生舎での集団生活を送ります。

学生舎居室には、第1学年~第4学年まで2人ずつの8名で1組を基準として入居し、個人用ロッカーとベッドがある寝室と、個人用の学習スペースがある自習室の2部屋で共同生活をします。

学生舎内には共用の集会室や、調理室、シャワー室、洗濯室などが完備されています。

また、医療施設としては、自衛隊病院や、学校医務室が設置されており、不調の際には利用することができます。

学生寮以外の設備や利用できるサービス

学生寮の提供以外にも、防衛大生の生活には、様々な福利厚生が用意されています。

防衛大学生の学生生活の中で憩いの場となるのが「学生会館」です。

学生会館には、コンビニエンスストアやATM、理容・美容店、クリーニング店、宅配便の取り扱い、電気製品や、スポーツ用品、日用雑貨などの販売、カフェなどが整備されています。

さらに、学生会館の厚生課では、防衛省共済組合が提供する宿泊施設、野球場、テニスコートの利用申し込みや、普通・定額積立・定期貯金などの貯金事業、生活必需品の購入資金、住宅購入資金、教育資金などの貸付事業、病気時における医療給付、年金給付の取り扱いなど、学生やその家族の生活や福祉を支えています。

また、物資販売事業として常設の売店のほかにも、展示即売会などが開催されることもあるようです。

学生生活に欠かせないクラブ活動の部室や、自由に使用できる談話スペースなども学生会館内に設置されています。

防衛大学生も土日はお休み、夏休みもあります!

防衛大学生であっても休日はあります。一般的な大学と同じように、基本的に土日祝日はお休みです。

外出できる時間と門限について

休日には外出することも可能ですが、門限があり、土曜日は8:00~23:20まで、日曜と祝日は8:00~22:20まで外出ができると定められています。

2年生以上は週末の外泊も可能です。

2学年以上になれば、外泊も可能ですが、1年生は特別の理由(部活の遠征など、校友会活動など)により必要と認められたとき以外は、外泊はできません。

第2学年以上での、週末の外泊は年間で回数に制限があります。基準としては、2年生は年間11回、3年生は年間16回、4年生は年間21回までと決められています。

外出時の服装について。2年生以上は私服を着ての外出も可能です。

外出時の服装は、基本的には制服着用です。ただし1学年以外は私用の時には私服を着ることも可能です。1年生は私用でも制服を着用することが義務づけられています。

長期休みについて

長期休みについては、約3週間の夏休みと、年末年始に約1週間の冬休み、学年末に1週間程度の春休みがあり、この間は帰省や旅行等もできます。

この期間を利用して、校友会クラブ活動の合宿などに充てられることもあるようなので、部活動をする方は、帰省できないこともあります。

飲酒や喫煙について

校内での飲酒は原則、認められていませんが、喫煙については2年生以上であり、指定場所で法律の範囲内であれば可能とされています。

また、防衛大学長が主催する会合などでは、校内であっても飲酒できる機会があるようです。

ただし、飲酒も喫煙も2年生以上の成人にのみ許されています。

まとめ

このページでは、学生寮でありながら公務員として給料(学生手当)や福利厚生サービスなどの待遇が受けられる防衛大学校について、まとめました。

防衛大の学生は、入学金や学費など一切無料で学ぶことができるほか、公務員の一員として給料やボーナスが支給されます。

ただし、その学生生活は生活全般について規則正しく決められたものであり、ある程度自由が制限された集団生活を送らなくてはなりません。これは将来、自衛官という公職につく覚悟のもと、無償で学べることの代償と言ってもいいでしょう。

そのような学生生活ですが、学生会館で提供される様々な福利厚生を利用したり、法律や規則を守った範囲内であれば、息抜きやリフレッシュも可能です。

防衛大学生は、防衛大学校での学生生活を送ることで、将来自衛官として、同僚と協力して作戦を遂行することの訓練を生活の中でも経験しています。

規律ある団体生活を送りながら、自身でうまくオンオフを切り替えることも、自衛官になる素質を養うことにつながっているようです。

公務員として給料を貰いながら、学生として学ぶ特別な学校、防衛大学校についてご紹介しました。

本記事は、2017年5月25日時点調査または公開された情報です。
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