はじめに – 保育士の資格取得を決めたきっかけ
結婚を機に前の会社を退職して、夫が務める関西に引越しをしました。
今まで、ずっとフルタイムでバリバリ働いてきた自分が、急に1日中時間がある生活になってしまい、そこに毎日違和感を感じていました。
専業主婦になろうとは思っていなかったので、新しい土地で就職活動を頑張っていたのですが、程なく妊娠がわかり新しい所に就職するのは厳しくなってしまいました。そこで思いついたのが、仕事ができないのなら自分のスキルアップのために資格を取るということでした。
なぜ「保育士」の資格を取ろうと思ったのですか?
保育士の資格をとろうと思ったきっかけは、今でもよく聞く「待機児童」の問題が、当時でも大変問題になっており、保育士不足の記事をよく目にしていた私は、今から子育て世代に突入する自分の身近な問題だと捉え、「だったら自分が保育士になれば、微力ながらも問題解決のお手伝いができるのではないだろうか?」と考えました。
また、誰でもそうだと思いますが第1子の子育ては、マニュアルもなく経験もないため、実際どのようなものなのか検討もつかないのが正直なところでした。当時は、果たして自分はちゃんと子育てできるのだろうかという不安で、押しつぶされそうになっていました。
しかし、保育士の勉強をすることで、子育ての専門的な知識がつき、自信へと繋がったのだと思います。実際の子育ては教科書通りとはいきませんが、今思えば子育てへの不安という暗闇の中、保育士という資格が一筋の希望の光だったのだと思います。
保育士の資格を取るための勉強方法
私は保育士の養成学校を卒業したわけではないので、必然的に保育士の試験に合格しなければなりませんでした。
幸い保育士試験の受験資格(一般大学卒業)はあったので保育士の試験を受けることができました。保育士の試験には筆記試験8教科と実技試験(3分野から選択)を2分野合格する必要があります。令和2年度より筆記試験科目及び実技試験科目の科目改正がありますので、変更後の教科名が以下の通りです。
保育士の資格試験 筆記試験
「保育原理」「教育原理及び社会的養護」「子ども家庭福祉」「社会福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」「保育実習理論」
保育士の資格試験 実技試験
「音楽に関する技術」「造形に関する技術」「言語に関する技術」
保育士資格は、筆記試験に全科目合格しないと次の実技試験に進めないため、まずは筆記試験の勉強をはじめました。妊娠中というのもあり、体調と相談しながら試験勉強を進める必要があったので、しばらくは独学で学習を進めようと思いました。
保育士の資格勉強 1年目 独学
最初の1年は近所の書店で保育士資格用のテキストと問題集を買って、それをひたすら繰り返し解いていきました。テキストと問題集2冊で5、6千円くらいかかったかと思います。家で勉強したり、出かけて近所のカフェで勉強したりと、自分のペースでゆっくりと進めました。
8教科あれば、頭の中にスッと入って覚えることが出来る教科もあれば、何を言っているのかさっぱりわからない教科もありました。そんな時は、ネットで調べて苦手な教科を補足して学習していました。特に「小児栄養」(現在は「子どもの食と栄養」という名称)は自分にも活かせる内容でとても興味深かったのを覚えています。
10月の試験に間に合うように、本格的に試験勉強をスタートさせたのは、つわりなどで体調不良の日もあったのですが、だいたい2月くらいからでした。試験前には、保育士の公式ホームページでもある「全国保育士養成協議会」のサイトから過去問をプリントアウトして試験に備えました。10月の試験当日は、慣れない土地でとても緊張したのを覚えています。
そうやって、1年目の筆記試験は8教科中4教科合格することが出来ました。この場合、合格した教科は3年間は有効となり、来年度は合格済みの科目は免除科目となり残り4教科だけ受験すれば大丈夫となります。
保育士の資格勉強 2年目 ユーキャンを利用
2年目は不合格だった4教科をメインに勉強をしました。
2年目で筆記試験は絶対合格したかったのと、今後の実技試験の対策もしたかったので通信教育に頼ろうと思い、ユーキャンを申し込みました。教科別の購入ができなかったので、仕方なく全教科分購入しました。値段は4万円くらいだったと思います。
さすがユーキャン、テキストの内容はとてもわかりやすく、試験対策もばっちりで、こんな事なら最初からユーキャンを頼んでおけば良かったと思いました。ユーキャンと独学の違いは、わからないところを書面やメールで質問できるという点です。独学だとわからないところがあっても、自分で調べるくらいしかできず、ネットの情報だけだと限界があります。
ユーキャンだと細かく丁寧に質問に答えてくださるので、とてもありがたかったです。おかげさまで、2年目で残りの4教科を全て合格する事が出来ました。
保育士の資格勉強 実技試験に向けて
あとは、12月にある実技試験に向けてひたすら練習をしました。実技試験は、三つの教科中から自分が得意だと思う二つを選ぶことができます。ざっくり言うと、音楽=ピアノ(ギターやアコーディオンでも可)、造形=絵、言語=お話、です。私はピアノが全く弾けなかったので、造形と言語を選び受験することにしました。
造形表現は問題用紙にテーマと条件が書いてあるので、そのテーマに沿って、イラストを決められた時間内に描くという試験内容でした。
私の時は、「お芝居の練習をしている様子」で、子どもを3人以上描くというものでした。
テーマは当日にならないとわからないので、前もって練習した内容としては、子どものイラスト(男の子、女の子)と、背景(室内と外)を素早く描けるように練習しました。
あと、先生役の大人のイラストも練習しました。色も付けないといけなかったので、色合いも考えながら練習をしました。なるべく明るく暖かい雰囲気が出せるような色使いを心がけました。前もって練習をしていたおかげで、試験当日は時間内に書き終えることができました。
言語表現は子どもが目の前にいるという設定(実際はいません)で、課題のお話の内容を時間内に話し聞かせるという試験でした。
・3歳児20人のクラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定。
・課題のお話のうち1つを選択し、子どもが集中して聴けるようにお話をする。
という条件があるので、それに沿って練習をしました。ユーキャンでは「三びきのヤギのガラガラドン」という絵本の練習CDが送られてきたので、それをひたすら聞いて内容を覚え、時間内に言えるように練習しました。
また、ただ棒読みのように読めば言い訳ではなく、3歳児が集中して聞けるように声の大きさに気をつけたり、抑揚をつけたり目線を子供達に向けたりといった練習をしました。
保育士の資格勉強 試験前日のリラックス
試験前には甥っ子や姪っ子の前で実際話してみて、人前でも緊張しないで最後までお話ができるように練習しました。試験当日は、緊張をしたものの時間内にお話することができました。しかし、もう少し身振り手振りを加え子供達が興味を引くような話し方ができたらよかったなと思います。
最後に – 2年かけて保育士の資格を取得しました
無事実技試験も1回で合格することができ、その後の保育士登録も済み、2年かかりましたが保育士の資格を取得することができました。
保育士の資格を取ることで自分の子どもに対してはもちろんですが、周りの子どもたちに対しても、より専門的な接し方ができるようになったと思います。
私は保育士という資格を取得して、より人生が豊かになったと感じています。
まとめ – 編集部より
いかがでしたか?
結婚・出産など、ライフステージが変化すれば、ライフスタイルも当然変化します。そのライフスタイルに合わせて新しい職業を選択することで、新たな活躍の場が見つかるかもしれません。
保育士の資格を取ろうと考えている方は、ぜひこの記事をご参考下さい。
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