防衛省に所属する「防衛省専門職員」の仕事とは
「防衛省専門職員」は、その名の通り、高い語学力とグローバルな視野という高度な專門性も兼ね備えたスペシャリストとして、日本の安全保障を支える職業です。防衛省に所属し、省内の様々な機関に所属して活躍しています。
具体的に「防衛省専門職員」がどのような部署でどのような仕事を担当しているのかをご紹介します。
「防衛省専門職員」の仕事:防衛省本省内部部局での業務内容
防衛省の本省内部部局に配属された「防衛省専門職員」は、日米防衛協力や、アメリカ以外の諸外国との防衛協力・交流、国際平和協力活動などの事務や、防衛装備・技術協力に関する調整、在日米軍や防衛に関連する地方自治体との折衝など、安全保障に関する行政事務を担当しているようです。
本省内部部局で活躍する「防衛省専門職員」は防衛に関する地域はもちろん、相手国の言葉や文化、政治経済の情勢など、防衛の背景にある事情にも精通する必要があります。そのような高い技術を持つ「防衛省専門職員」は、高官通訳に従事することもあり、一歩間違えれば国家間の緊張が高まることも考えられる国防の最前線で、責任ある通訳を担っていると言えます。
防衛省本省内部部局に配属される「防衛省専門職員」は、採用試験の「英語」区分で採用されるようです。
「防衛省専門職員」の仕事:陸・海・空自衛隊での業務内容
陸・海・空自衛隊に配属される「防衛省専門職員」は、各自衛隊の自衛官への語学教育や、会議での通訳、海外資料の収集から分析、翻訳に至るまでを担当し、各国の「情勢ブリーフィング」といって、簡単な状況説明・報告を担当することもあります。
自衛隊に配属される「防衛省専門職員」は、アメリカ以外の国についての資料分析などを担当することもあるため、英語だけでなく、ロシア語、中国語、朝鮮語などのスペシャリストが必要です。そのため、採用試験では「英語」「ロシア語」「中国語」「朝鮮語」の区分から採用されてるようです。
「防衛省専門職員」の仕事:防衛省情報本部での業務内容
防衛省の情報本部に配属される「防衛省専門職員」は、主に諸外国の国際関係や地域情勢、軍事情勢に関する情報収集や分析などの業務に従事します。地域情勢には、政治・経済をはじめとして、外交や文化、民族問題からその国が抱える最新技術に至るまで、様々な分野の情勢を指し、「防衛省専門職員」はその高い語学力や分析力を活かして情報を整理し、必要な部署等に報告します。
情報本部は機密情報を扱う場合があるという業務の特性上、氏名や顔、業務内容をむやみに晒すということは控えなければなりません。当然のことながら、プライベートであってもSNS等の扱いには特に注意が必要な職務だと言えます。
世界中の情報を収集する情報本部に採用される「防衛省専門職員」は、採用試験では「英語」「ロシア語」「中国語」「朝鮮語」の区分から採用されてるようです。
「防衛省専門職員」の仕事:各地方防衛局での業務内容
防衛省の下部組織には、北は「北海道防衛局」から南は沖縄県の「嘉手納防衛局」まで、8ヶ所の防衛局があります。地方防衛局に勤務する「防衛省専門職員」は、主に管轄地域の在日米軍との調整業務などを担当します。
具体的には、在日米軍の式典の通訳や、在日米軍関係者が起こした事件や事故の補償関係業務を担当するなど、米軍と地元の架け橋となり、信頼関係を築く重要な役割を担います。
「防衛省専門職員」の出向や留学について
「防衛省専門職員」は主に日本国内の防衛省等で勤務していますが、「外務省」に出向し、大使館や総領事館で勤務することや、軍縮会議などの国際会議の日本政府代表部として会議の開催国に滞在することもあるようです。
また、海外情勢を分析するには高度な技術や高い知見が必要なため、防衛省に籍を置きながら海外留学制度によってスキルを磨くというケースもあるようです。
まとめ
このページでは防衛省に所属する国家公務員の専門職「防衛省専門職員」の仕事内容についてまとめました。「防衛省専門職員」はその名の通り、防衛省の組織で高い語学力や、軍事関係の知識にとどまらず、各国の様々な情勢について情報を収集し分析できるような専門的な知見が必要な仕事と言えます。
「防衛省専門職員」の活躍の場は、防衛省や内閣官房、外務省などの中央官庁や、全国にある防衛局、全国の自衛隊駐屯地など多岐にわたります。日本の平和を守るために様々なフィールドで世界との調整役を担っているとも言える「防衛省専門職員」の仕事は、時に厳しく、しかしやりがいのある仕事でしょう。
「防衛省専門職員」は、語学力を活かして、日本のために働きたいと考えている人には向いている国家公務員専門職の一つです。
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