国家公務員・地方公務員ともにさまざまな職に応じて、採用試験が用意されています。
本ページでは、全国の少年院や少年鑑別所、刑事施設等に勤務し、犯罪や非行を犯した少年を更生させる、国家公務員「法務省専門職員(人間科学)」専門職について解説します。
ちなみに、国家公務員の法務省専門職員(人間科学)は、平成24年度国家公務員採用試験から、新しく設置された職です。
国家専門職「法務省専門職員(人間科学)」の採用試験について
国家公務員採用試験の専門職(大卒程度)法務省専門職員(人間科学)採用試験についてです。
なお、大卒程度とは、大学卒業(見込)を要件としているのではなく、人事院が同等の資格があると認める者も含まれ、受験者に要求する能力や試験問題のレベルを示しています。
受験資格には、日本国籍を有する者で「21歳以上30歳未満」の年齢制限があります。
国家専門職「法務省専門職員(人間科学)」の試験の区分について
試験の区分については、矯正心理専門職A、矯正心理専門職B、法務教官A、法務教官B、法務教官A(社会人)、法務教官B(社会人)、保護観察官があります。
※各区分のAは男子、Bは女子に限ります。
各区分の職務内容の説明
1)矯正心理専門職
矯正心理専門職は、勤務先が少年鑑別所や刑事施設で、仕事内容として、非行を犯した少年や刑事施設に収容されている受刑者を対象に、資質及び環境の調査を行い、今後の処遇上の指針を明らかにし、改善指導の実施等の業務を担う職です。
2)法務教官
法務教官は、勤務先が少年院や少年鑑別所、刑事施設で、仕事内容として、少年院・少年鑑別所に収容されている少年や刑事施設に収容されている受刑者を対象に、社会生活に適応する能力等を習得させるため、生活指導、職業指導、教科指導その他の矯正教育を行うほか、円滑な社会復帰につなげるための支援等を行う職です。
3)保護観察官
保護観察官は、勤務先が地方更生保護委員会や保護観察所で、仕事内容として犯罪をした人や非行のある少年の再犯・再非行を防ぎ改善更生を図るための業務を担う職です。
国家専門職「法務省専門職員(人間科学)」試験日程内容について
<応募受付期間>
受付期間は、2018年3月30日(金)9:00~4月11日(水)です。当日の受信有効です。
<第一次試験の日程・内容>
▼試験種目:
>「基礎能力試験(多肢選択式)」
公務員が必要とされる基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験です。問題数は40題で、知能分野から27題、知識分野から13題が出題されます。
>「専門試験(多肢選択式)」
法務省専門職員(人間科学)が必要とされる専門的知識についての多肢選択式筆記試験です。
【矯正心理専門職区分】
問題数は60題で、必須問題20題が出題され、選択問題では40題の中から任意に20題を選択し、合計40題解答します。
【法務教官区分と保護観察官区分】
問題は40題出題されます。
>「専門試験(記述式)」
法務省専門職員(人間科学)が必要とされる専門的知識などについての記述式筆記試験です。
【矯正心理専門職区分】
心理学に関する領域から問題が1題出題されます。
【法務教官区分と保護観察官区分】
選択問題で、次の4つの領域(各1題)から1題選択し、解答します。
選択問題領域:心理学、教育学、福祉、社会学
▼試験日:2018年6月10日(日)
▼合格発表日:2018年7月3日(火)9:00
<第二次試験の日程・内容>
▼試験種目:
>「人物試験」
人柄や対人関係の能力などについての個別面接です。矯正心理専門職区分では心理臨床に必要な決断力についての質問も含まれます。
>「身体検査」胸部疾患(エックス線撮影含む)、血圧、尿、その他一般内科系検査
胸部疾患(エックス線撮影含む)、血圧、尿、その他一般内科系検査を実施します。
>「身体測定」
視力の測定を実施します。
*保護観察官は人物試験のみ、身体検査および身体測定はありません。
▼試験日:2018年7月10日(火)~7月12日(木)
▼最終合格者発表日:2018年8月21日(火)9:00
まとめ – 採用予定人数
いかがでしたか?
最後に、平成30年度専門職法務省専門職員(人間科学)採用予定数についてご案内します。
採用予定数は、矯正心理専門職Aが約20名、矯正心理専門職Bが若干名、法務教官Aが約85名、法務教官A(社会人)が約20名、法務教官Bが約15名、法務教官B(社会人)が若干名、保護観察官が約40名と発表されています。ただし、採用予定数は変動することがありますので、留意ください。
関連ページ:「法務省専門職員(人間科学)」になるには
心に寄り添う国家公務員 法務省専門職員(人間科学)になるには
「法務省専門職員(人間科学)」は、法務省に所属し、全国の刑務所や少年院などに勤務し犯罪をした人や非行のある少年専門職の国家公務員です。本ページでは、その「法務省専門職員」になる方法について解説します。
コメント