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「検察官」の給料について – 初任給や年収、役職別の給料について

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「検察官」の給料は、専用の法律によって決められています

「検察官」の給与体系は、「検察官の俸給等に関する法律」などの法律によって定められており、一般的な国家公務員の給与体系とは異なります。

「検察官」の中でも、組織のトップにあたる検事総長、次長検事、検事長については、特別職にあたり、「特別職の職員の給与に関する法律」で給料が決められています。

「検察官」の初任給は、一般の国家公務員よりやや高く、昇給幅は大きい

「検察官」のうち、2019年の「検事」の最も低い等級の20号の給与は「23万4,900円」であり、「副検事」の最も低い等級の17号の給与は「21万5,800円」と設定されています。

2019年の国家公務員の総合職(院卒)の初任給は21万3,000円でしたので、初任給の時点で、「検察官」はその他の国家公務員の初任給よりもやや高い金額が設定されているようです。

さらに、「検察官」は「号」と呼ばれる等級を昇級していくごとに、給与が上がります。

例えば、2019年の「検事15号」の給与額は「28万7,500円」、「検事10号」の給与額は「38万7,800円」、「検事5号」の給与額は「70万6,000円」、「検事1号」は「117万5,000円」と上昇しています。

初任給の金額を参考に、ボーナスを4.5ヶ月分として年収を計算すると、検事20号の初年度の年収は約387万円です。

▼参考:電子政府の総合窓口e−Gov(イーガブ)「検察官の俸給等に関する法律」
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC0000000076#242

▼参考:人事院「国家公務員の初任給の変遷」
https://www.jinji.go.jp/kyuuyo/index_pdf/starting_salary.pdf

「検察官」の特別職の給与はさらに高額です

「検察官」の給与は、出世をするごとに着実に上がっていきます。そして特別職の給与は、ほかの大半の検事の給与よりも高い水準に設定されています。

令和元年度施行の「検察官の俸給等に関する法律」の俸給表によれば、2019年の検事総長の給与は、約146万円、次長検事は120万円、東京高等検察庁検事長は約130万円、そのほかの検事長は約120万円です。


検事長の場合、2019年度の年収を計算すると、4.5か月分の期末・勤勉手当(ボーナス)を加えて、2000万円近くになることがわかります。

検事10号では、年収が約643万円で、「検察官」の全体の平均では、年収は600万円台となるようです。

「検察官」には「超過勤務手当」は無いが、公務員と同水準の手当もある

「検察官」には、残業代や休日出勤手当、時間外労働手当などにあたる「超過勤務手当」や休日給、夜勤手当などはありません。その分、基本給が高額に設定されているとも考えることができるようです。

一方で、一般の国家公務員と同じように、扶養手当、住居手当、通勤手当、勤務する場所ごとに異なる寒冷地手当などの地域手当といった諸手当は支給されます。

育児休暇、介護休暇などの休暇制度も用意されているようです。

まとめ

「検察官」の給与は「検察庁法」や「検察官の俸給等に関する法律」などで独自に設定されており、他の国家公務員より比較的高額な水準であることをご紹介しました。

ただし、「検察官」には、残業や休日出勤、早朝・深夜の時間外出勤に対する「超過勤務手当」は設定されておらず、支給されません。事実上、残業代も含んでいるため基本給が高いとも考えられているようです。

これは、法律上、被疑者が逮捕されてから拘束できる期間に平日と休日の区別は関係なく、時間外であっても捜査が必要だという職務の特性から、残業という概念が無いためだとも言われていますが、人材不足を解消するために「検察官」にも働き方の改善が必要だという声も一部あるようです。

このページでは、「検察官」の給与と手当の特徴について解説しました。

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本記事は、2020年5月14日時点調査または公開された情報です。
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公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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