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【目指せ!外交官】サッカーとタンゴの国「アルゼンチン」の基本知識(2018年7月調査情報)

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目次

アルゼンチンってどんな国?

「アルゼンチン」は、日本語で「アルゼンチン共和国」と表記し、漢字による当て字では「亜然的音」もしくは「亜爾然丁」と表記します。通称はArgentina(アージェンティーナ)で、英語では「Argentine Republic」と表記します。

面積・場所について

「アルゼンチン」の国土の広さは、278万平方キロメートルで、日本の約7.5倍の大きさで、世界全体でも第8位の大きさの領土です。

「アルゼンチン」の場所は、南アメリカ南部で、チリ・ボリビア・パラグアイ・ブラジル・ウルグアイに囲まれ、東側は大西洋に面しています。

都市について

「アルゼンチン」の首都は、政治、経済、文化の中心となる最大の都市「ブエノスアイレス(Buenos Aires)」です。第2の都市が「コルドバ(Cordoba)」で、イスラム時代の建築物や街並みが遺され、世界遺産登録されている南米最古の「コルドバ国立大学」や「イエズス会管区」などがあり、観光スポットになっています。

その他有名な都市に、南米のグランドキャニオンといわれるウマワカ渓谷やアンデスの高峰に囲まれた「サルタ(Salta)」や鉄道・道路の要地で繊維や電子機器などの工業生産やサトウキビ生産の拠点である「サン・ミゲル・デ・トゥクマン(San Miguel de Tucuman)」があります。

人口について

「アルゼンチン」の人口は、約4,385万人(2016年)で、日本人口の3分の1ほどです。首都のブエノスアイレスには、人口の約3分の1の約1,500万人が住んでいます。

成り立ちについて

「アルゼンチン」建国の日は1816年7月9日で、その日はスペインから独立した「独立宣言の日」とされています。

「アルゼンチン」の初の先住民は、紀元1100年頃、ベーリング海峡を渡ってきたアジア人です。彼らは農耕を中心に広大な地に点在して住み、争いもない平和な生活を送っていました。

しかし、15世紀にインカ帝国が北西部に侵入し征服され、16世紀になるとヨーロッパの探検家たちが南アメリカ大陸各地にやってきて、植民地化が進められ、現在のアルゼンチン地域はスペインに優先権が認められました。

そして、スペインの勢力は大きく大西洋側やペルー側から都市を建設し、そこではヨーロッパの生活が行われましたが、ポルトガルやイギリスなどからの侵略が続き、戦争が絶えませんでした。

1807年、ブエノスアイレスを侵攻したイギリス軍をアルゼンチン民兵が撃退、ヨーロッパ本土では1810年にナポレオンのフランス軍がスペインを占領し、これを好機とアルゼンチンは、1810年5月スペインからの解放と自由貿易を求め革命を起こし、副王の退位追放し自治委員会の設置し、事実上の独立宣言をしました。


これは「五月革命」といわれ、「アルゼンチン」ではこの時期「五月の週」として祝賀されています。これがラテンアメリカ諸国を動かし、各地の独立運動への大きな転機になりました。そして、1816年7月9日には、各地方の代表による国民議会が招集され独立宣言をし、「アルゼンチン共和国」は独立国家なり、この日がアルゼンチン建国の記念日となっています。

アルゼンチンの国民・宗教・言語について

国民について

「アルゼンチン」の国民の約85%が欧州系、主にスペイン系、イタリア系、ドイツ系です。そして「アルゼンチン」の先住民族は、国民の約3%です。また、国民の約2%のユダヤ人が住んでいて、ラテンアメリカの中で最も多くなっています。

宗教について

「アルゼンチン」の宗教は、キリスト教カトリックが大部分を占めていて、大統領はキリスト教徒しかなれません。また、スラーム教徒が人口の約1.5%で、ラテンアメリカの中でモスクが最も多い国のひとつとなっています。そして、人口の約12%が無宗教です。

言語について

「アルゼンチン」の公用語はスペイン語で、その他に使用される言語は、英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、そして先住民言語なども多少使用されています。公用語のスペイン語ですが、アクセントや俗語の形成など、イタリア移民の影響が強く残っているのが特徴です。

アルゼンチンの経済状況について

「アルゼンチン」のGDPは約5,450億ドル(2016年)、日本円にすると約60兆円で、世界第21位です。同年の一人当たりのGDPは約1.6万ドルで、南米で3位です。

「アルゼンチン」は各国への農産品畜産品の輸出により、20世紀半ばまでは世界有数の富裕国でした。しかし、第二次世界大戦後、産業構造の転換が成功せず経済は低迷、2002年には経済破綻してしまったものの、その後のさまざまな経済政策がとられ、現在「アルゼンチン」の経済状況は、回復してきています。

貿易について

「アルゼンチン」の最大貿易相手国は、輸出入ともに隣接する国「ブラジル」で、次いでEU、中国、アメリカが主な貿易相手国です。

「アルゼンチン」の主な輸出品は小麦やトウモロコシ、大豆などの穀物で、その他の品目には牛肉、ワインなどが有名です。その他にも、燃料・エネルギー(原油等)の工業生産もあります。

「アルゼンチン」の主な輸入品は、産業用資材や資本財(機械、設備、部品、原料など)です。

総貿易額は、輸出が約580憶ドル、輸入が約670憶ドル(2017年)です。

アルゼンチンの政治・政策について

政治体制について

「アルゼンチン」の政治体制は立憲共和制で、内閣、複数政党制議会で構成されます。元首は大統領です。

この複数政党制議会は「72議席の上院(任期6年)」と「257議席の外院(任期4年)」の二院制です。上院議長は副大統領が兼任します。

また、「アルゼンチン」の地方行政区分は、1つの特別区(ブエノスアイレス自治市)と23の州(provincia)から成ります。

選挙制度について

「アルゼンチン」の選挙制度は、「投票義務のある18~70歳の全国民」と「16~17歳,および71歳以上の有権者登録をしている国民」が選挙権を持ち、投票によって国民が政治に参加する制度です。

アルゼンチンの大統領・首相について

「アルゼンチン」の大統領と副大統領は直接選挙で選ばれます。その任期は4年で、1回再選が認められます。


内閣は、13人の主要閣僚で構成され、大統領によって任命されます。

アルゼンチンの国防制度・軍事制度・兵役について

「アルゼンチン」の国防制度は、軍隊を所有し自由兵役(志願兵制)です。

「アルゼンチン」の軍隊は、国防組織として陸海空の三軍と、国家憲兵隊と沿岸警備隊の2つの治安組織で構成されます。これらの最高指揮官は大統領です。

「アルゼンチン軍」は民政移管後、核計画やミサイル計画が破棄され規模が縮小されました。現在では志願兵制を採っていますが、1994年に廃止された徴兵制を復活する意見もあるようです。

陸軍・海軍・空軍について

「アルゼンチン陸海空軍」は、国防省権限の下、国防大臣が指揮します。歴史的に隣国との争いも多く、クーデターが日常的に起こる不安定な国であったこともあり、ラテンアメリカで最も整備されています。

陸軍兵は約8万人、海軍兵は1.8万人、空軍兵は約1.2万人が所属しています。国防予算は約38憶ドルです。

国家憲兵隊について

「アルゼンチン国家憲兵隊」は内務省に統制され、一般警察機関と軍隊内の法執行機関の役割を持ち、主に国境や重要拠点の警備にあたります。国家憲兵隊員は約7.5万人です。

沿岸警備隊について

「アルゼンチン沿岸警備隊」は内務省に統制され、領海内と内水域における哨戒や警備、救難を行います。沿岸警備隊員は約3万人です。

アルゼンチンと日本の関係について

「アルゼンチン」と日本は、外交関係を1898年に樹立しています。「アルゼンチン」には日系人も多く、人物交流も活発で、友好協力関係を維持しています。

2016年の時点で、「アルゼンチン」にいる日本人の数は「約1.2万人」で、日本にいるアルゼンチン国民の数は「約2,700人」(2016年,法務省在留外国人統計)です。

また、約70社の日本企業が「アルゼンチン」に進出しており、機械・自動車関連の企業が多くなっています。「アルゼンチン」からの主な輸入品は、貴金属鉱などの天然資源や魚介類(えび、いか、魚のフィレ等)、果実や野菜ジュース、ワインなどです。

まとめ

いかかでしたか?

「アルゼンチン」は、南北に延びる壮大な領土に、世界一高い活火山や、世界一幅の広い川、世界一流量の多い滝など存在し、世界遺産も多く観光地としても有名です。

「アルゼンチン」は、天然資源が豊富ですが、債務交換を強行しアメリカとの国際問題に発展したり、通貨ペソの急落など、政治経済に不安を抱えている一面があります。

ちなみに、「世界一危険な動物園」と言われ、トラやライオン、ゾウのオリに入り直接ふれあうことができる動物園が「アルゼンチン」にあります。男子サッカーの「アルゼンチン代表」のFIFAランキングは、2018年8月では「11位」です。

本記事は、2018年10月2日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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