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【エリカの部屋(2)】人間関係ってどうですか?に明朗回答!

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目次

質問者(30代前半♀) 人間関係ってどうですか?

英語教師、貿易実務、海外営業を経た後、30代前半で社会人枠の市役所採用試験を受け公務員へ転職した筆者が公務員にこれからなる方や現場の方からの質問や相談に本音トークで徹底回答していきます。民間と公務員を両方経験した筆者だからこそ語れる応援パワーを皆様にお届けします。

第二回の質問は、「人間関係ってどうですか?」です。それでは、エリカ様の登場です。

エリカ様回答:「奥の深い質問です。」

実は人間関係についての質問は大変多く聞かれます。

同期入庁した者同士でも頻繁にこの質問のやり取りはありますし、他市職員同士で交流の際も上記質問をお互いしあう程コアな質問です。

こんな誰しもが気になる質問に今回は実体験談を元に徹底回答していきます。

では、今回もまずは市役所の職場の状況から紐解いていきましょう。

公務員のうつ病率の上昇・・

職場の人間関係ですが人間関係で悩んでいる方は沢山いました。

かくいう私も大変悩みました。

人間関係が崩れると心身の不調が現れ自身の変調に気づきます。

いわゆる「心の病」です。

公務員の「心の病」の発生状況や原因等についてまとめたアンケートがあるのでまずはそれを見ていきましょう。


社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所が実施したアンケートによると、自治体の半数近くで過去3年間にうつ病等の「心の病」になる職員が増えているとのことです。

「最近3年間で心の病が増加した」と全体の5割近く(47.7%)の自治体が増加傾向と回答しています。

職員数が1000人~2999人の自治体では64.7%、3000人以上では78.6%と、規模が大きい自治体ほど、その割合は大きくなっています。

とくに職員数が1000名を超える規模の自治体ではむしろ企業を上回る割合になっていました。

「心の病」による「1か月以上の休業者」がいる自治体は53.4%もあり、規模が大きいほど割合は高くなっています。

今後も「心の病」が増加すると考えている自治体は42.1%で、その中で最近3年間も「増加傾向」にあったという自治体は、62.5%に達しています。

そのような現状の中で各職員の職場に対するアンケート結果も出ています。

9割以上の自治体(94.6%)で一人当たりの仕事量がかなり増えたと回答しています。

7割の自治体(71.8%)においては個人で仕事をする機会が増えていると回答があります。

さらに約5割の自治体で職場のコミュニケーションの機会が減り(52.4%)、職場の助け合いが少なくなっている(48.8%)との回答もありました。

その一方でほとんどの自治体(96.7%)で住民の行政を見る目が厳しくなっていると感じていると回答しています。

休職者の実際の声は・・・

では実際の私の市役所の休職者の実態をみてみましょう。

近年の休職者の増加によりメンタルヘルスの研修会が今までは希望者のみの受講ですんでいたのが平成28年度より全職員に義務付けられるようになりました。

それほど休職者は増えていて心の病にならないように、ならせないように対策が講じられています。

実はかくいう私も数年前に体調を崩し数ヶ月休職しました。


私が体に不調を来たし病院を受診した際にはドクターから即日入院を指示されその日のうちから入院生活が始まりなんとそのまま数ヶ月に渡り入院となってしまいました。

殆どそれまで入院や通院という病院とは無縁の生活を送ってきていたのでまさか自分が休職するとは思ってもいませんでした。

民間時代も海外営業や英語講師等、どちらかといえば社交性を求められる職種に就いており心身健康第一な人間なはずだったのです。

そんな私が体を壊し入院する中で見えたものがあります。

それは公務員の人間関係の大切さです。

上記のアンケート結果の中でも発表されていましたが、やはり、職場の助け合いが減少したという自治体においては「心の病」が増加傾向にある割合が56.3%に上っており、職場での助け合いが減少していない自治体においては「心の病」の増加傾向は39.7%に留まっています。
また職場でのコミュニケーションの機会が減少した自治体においても、「心の病」が増加傾向にある割合が54.3%で、減少していない自治体は40.7%とあります。

人事異動の度・・・

上記アンケート結果のように、自分の心身の健康を第一に保つ鍵は人間関係にあるといっても過言ではありません。

何故そこまで人間関係が大事になってくるかといえばそれは公務員は異動が定期的にあるからと私は考えています。

異動の度に毎日机を並べて仕事をしている職場仲間も、応対していた客層も仕事内容もガラリと変わります。

3月末に人事異動発表が出るともうその翌週の4月1日からは知った顔で市民と対応しなければいけません。

本来なら異動の度に異動先の根拠法令を勉強し知識収集までかなりな時間を要します。

ですが、いくらこちらが異動の度1年生レベルに陥っても市民を目の前にして「分かりません」とは言えません。

最初の数ヶ月で職場の雰囲気に慣れ半年位たつとやっと勉強した知識も溜まり1年たっておおよその年間スケジュールと実務にも慣れてきます。

ですがその頃になると人事異動発表がまた出て今度は次のメンバーがやって来ます。

また1から新しいメンバーとの人間関係が始まりもし自分が異動にならず残るとなると今度は仕事を教えながら業務担当も変わる場合があるのでまた新しい勉強が始まるわけです。

人によりますが平均2、3年で所属をかわるのですが毎年そんな大変不安定な状態で仕事をするのを生涯続けるわけです。

私が民間で働いていた会社では自分の職務内容が変わることはあまりありませんでした。その職種内容で採用されているからです。

ですが、公務員の場合は事務で入庁した場合、定年退職するまでのほぼ40年間に沢山の部署を回ります。

私自身でいえば入庁しほぼ10年の間で三部署異動になりました。


まるで転職を三回しているのと同じです。

となると異動したばかりで自分がピンチな状態でもすぐに助けてくれる人間関係を築いておくことが最大重要事項になってきます。

まとめ~強制リセットボタン

いかがでしたか?

市役所というあまり風通しが少ない組織内において異動の度にグルグルと人間関係が細かく構築されていきます。

外からの影響を受けない分、狭い職場雰囲気で快適な人間関係を日々構築しておくことが最大に重要であるということです。

異動の度に新世界に飛び込み相当な勉強量と周りからのプレッシャーに受けて立たなくてはいけませんが、言うなれば常に異動の度に転職さながらの人間関係をやり直すリセットボタンはこちらが持っているといえます。

全く自分と合わない仕事内容、職場仲間がいたとしても数年でサヨウナラに出来るということです。

これは良い意味でも悪い意味でも有難いです。やはり何事も一長一短なのかもしれません。

こうやって若いうちにどんどん知らない部署を体験しておくことは間違いなく自分の武器になります。

確実に自分の中で根拠法令が溜まり対応する市民のニーズに幅広く対応出来、職場仲間も増えていきます。

そのことは、将来自分が垣根を越えて頼める人間関係が必要になった時、最大に発揮されます。

自分が大きなプロジェクトを任された際には、一部署からだけの視点ではなく、色々な部署を経たからこそ分かる疑問点、問題点等総合的観点から事業を動かせるようになります。

なので、人間関係はどうかと聞かれたら決して楽ではありませんがそれは家族内であっても人間関係の無い社会生活は成り立たないように、一件面倒に見える人間関係もそれは全て自分がキラキラと輝く為の素敵に変貌する宝と思って頂けたらと思います。

快適な公務員ライフを送るに欠かせない貴方の強い味方が無数に沢山いるという証にすぎません。

どうぞ安心して市役所人生を楽しんでください。

「メンタルヘルスの取り組み」に関する自治体アンケート調査結果

※本記事のデータは『「メンタルヘルスの取り組み」に関する自治体アンケート調査結』を利用しています。

本記事は、2017年6月28日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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