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市民の窓口となる「市役所職員」の仕事内容と1日の仕事の流れについて

住民の生活をサポートする地方公務員「市役所職員」の仕事内容ややりがい、大変なことや1日の流れ(公衆衛生部署の場合)について、ご紹介します。市役所職員を目指す方、市役所の職員採用試験を受ける方、必見です。

2018年02月06日更新

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目次
「市役所」の役割とは?
市役所の業務内容は多岐に渡ります
市役所の職種は大きく「技術職」と「事務職」の2つ
「市役所職員」のやりがいとは
「市役所職員」の、こんなことが大変
市役所職員「一般事務職」の1日の仕事の流れ
まとめ - 市民と距離の近い地方公務員
市役所の仕事

「市役所」の役割とは?

「市役所」の役割は「地域住民の方が快適に日々の生活が送れるようにサポートをする」とことです。

住民の方が一番利用される機会が多いのは、住民票などの発行窓口が多いかと思いますが、これも「この方は、この市町村の住民に間違いないことを公的に保証しますよ。」という書類を発行することで、その方の身分証明をサポートしていることにつながっています。

そんな「市役所」の業務は多岐に渡っていますが、その全てにおいて共通しているのは、上記のように「住民の生活をサポートする」仕事だということです。

市役所の業務内容は多岐に渡ります

市役所の業務には様々なものがあります。大きく分けると、「組織の内側に対する業務」と「組織の外側に働きかける業務」に分けることが出来ます。

組織の内側に対する業務としては、総務や経理、人事などが当てはまります。これらは市町村に限らず、どの企業においても共通してあるものです。

一方、組織の外側に働きかける業務は市町村ならではのものが多くあります。例えば、その地域の魅力を広げる業務や、経済的に活性化させるための地域振興に関する業務、住民が快適な生活を送れるようにするための税金、公衆衛生、健康福祉に関する業務などがあります。また、住民の安全を守るための防災に関連する業務や、地域の情報を共有するための広報などの業務、上下水道や道路などのインフラ管理も市役所の大切な役割です。

市役所の職種は大きく「技術職」と「事務職」の2つ

多岐に渡る市役所の業務を行っている職員は、技術職員と事務職員に分かれています。

技術職員は専門的な知識を有している職員で、例えば水道局の技師、農林水産の技師、土木作業の技師などがこれに当たります。これら技術職員は自身の持っている専門知識を生かして仕事に当たります。よって所属部署の移動があった際にも、専門知識が活かせる部署の中で移動することになります。

一方、事務職員の異動先は様々です。特に前述の「組織の外側に働きかける業務」に携わる場合は、まったく知識のないことについて日々理解を深めながら仕事を進めていきます。そのためには、自分の担当業務に関する法律、地域の実情と課題、解決策などを勉強し続ける力が求められます。

なお、技術職や事務職以外にも、資格免許職、技能員、消防職などがあります。

「資格免許職:には、保健師や獣医師、薬剤師、保健師、心理判定員、保育士、栄養士、看護師、学校栄養職員などが該当します。「技能員」は、学校や保育所の用務員や園緑地事務所などの作業業務、「消防職」は消防士です。警察官も地方公務員ですが、こちらは都道府県での所属です。

それぞれ、原則、採用試験に合格し採用されると、その職に就くことができますが、年齢要件や採用人数・募集内容・試験内容は、地方自治体ごとに変わります。また、受験資格も高卒からなることができるものもあります、社会人採用もありますので各自治体の採用試験情報を得ることが大事です。

「市役所職員」のやりがいとは

市役所の職員として一番やりがいを感じる時は、やはり住民の方ら「ありがとう」と声をかけてもらえた瞬間です。住民の困りごとを解決したり、揉め事の仲裁に入ったりすることもあります。無事、問題が解決した時に「〇〇さんに相談して良かった。これで安心できたわ。」などとお声がけいただいた時には、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになります。

その困りごとを解決するためには、解決策を提案できなければならないですし、揉め事を仲裁するためには公正な視点が必要になってきます。その為には、関連する法律や条例の知識、その地域ならではの慣習といった知識を身に付けておくことが大切です。

「市役所職員」の、こんなことが大変

市役所だけでなく、公務員のとても大切なこととして「公平性」という事があります。それはその地域に住む方が等しくメリットを受けることができるようにするということです。

例えば、お若いAさんが「ゴミを出すの面倒だから、家まで引き取りに来て。」と言っても「ゴミの収集日に出してください。」と返答します。

しかし、高齢のBさんが「体が弱くて、一人暮らしの為、ゴミを出しに行くことができない。とても困っていて助けてほしい。」という要望があったとして、「今回は特別に対応しますね。」ということは出来ても、毎回引き取りに行くことは出来ません。心情的には今すぐ助けてあげたい!と思っても、AさんとBさんへの対応に公平さを欠いてしまうという事になってしまうからです。この事例においては、福祉に関する部署と相談、連携しBさんに働きかけていくことになります。

このように、住民全体、地域全体の為の組織であるがゆえに、個人に対する細やかなサービスができないというジレンマを感じることがあります。

市役所職員「一般事務職」の1日の仕事の流れ

市役所の仕事は多岐に渡っており、在籍する部署やその日によって1日の仕事内容は異なってきます。ここでは、公衆衛生に関する部署でのとある1日について見てみたいと思います。

ーー
【午前中の仕事】

8時10分 出勤、掃除やメールチェックなど

開庁は8時30分ですが、少し早めに来て仕事がスムーズに開始できるように準備をします。
自分の机回りやオフィス全体をさっと掃除して、気持ちよく業務が出来るように備えます。また、パソコンを起動して、メールをチェックしたり、その日の業務内容を確認します。

8時20分 朝礼

毎朝、開庁前に朝礼を行います。朝礼では、その日の行動予定や業務上の情報共有などを行います。

例えば、「本日〇時より、A課長、Bさんと〇〇のイベントに出席予定です。公用車の1号を使用します。〇時帰庁予定です。また、昨日〇区のC様より〇〇の情報がありました。詳細は本日回覧しますのでご確認よろしくお願いします。」といったような内容になります。

8時30分 開庁

開庁すると、電話応対、来客応対がメインの作業になります。その間に自分の事務作業を進め、その日のスケジュールに沿って動いていくことになります。

トラブル対応

開庁間もなく、電話にて住民から騒音トラブルの仲裁を頼まれました。このような地域の方の“身近な困ったこと”を解決するのも市役所職員の大切な業務の一部です。

先輩の職員に声をかけ、一緒に公用車で現地に向かいます。騒音に対しては、法律や条例でその大きさや、長さ、時間帯などの規制があります。現地に到着すると、実際に騒音計で音の大きさを計測し、条例に違反している場合は騒音の原因となっている方に対して指導することになります。

多くの場合では、条例に違反することはありませんが、近隣の方から苦情があったこと、またこの場合では、時間が朝早かったことも含めて、騒音の原因となっている方に改善するようお願いに行きます。

お願いに際して、相手に逆上されることもあるので、必ず2人以上で行動するようにしています。

各支所との業務連携

市役所の組織構造として、本庁があり、各地域に支所があるという自治体は多いです。本庁に勤務する場合は、各支所のまとめ役を担う必要があります。

例えば、各支所に割り当てている補助金の予算が足りないという相談が、A支所から本庁にきました。その補助金の予算全体を把握している本庁職員が、「B支所の補助金申請数が少ないな!」と判断し、B支所に連絡、予算を少しA支所に回したい旨を交渉します。

このように、各支所と連携をしながら、地域の隅々に渡って市役所の業務が行えるように考えます。

昼食

昼休み時間であっても、電話応対や来客応対の必要があります。係りの中で相談して、必ず一人は席を離れないようにします。部署によっては、昼休みを交代制にしているところもあります。

ーー

【午後からの仕事】

地域イベントの開催

地域の方に向けてイベントを開催することで、住民の方と一体になって、その地域の問題解決や魅力のアピールを行うことが、市役所の業務としてしばしばあります。

この日は、「川をきれいにしよう!」というテーマのイベントがあります。地域の小学生も授業の一環として参加してくれる予定なので、その小学校に向かいます。

イベント中は、小学生に講義をしてくださる講師の方のサポートをしたり、例えば川をきれいにする仕掛けを、小学生と一緒に作ったりします。また、全体の進行役やタイムスケジュールの調整役も担っています。

実際に川へ行き、仕掛けを使用するということであれば、学校の先生と連携して、安全管理も行わなければなりません。また、写真を撮ったり様子を記録することで、イベントの成果を他部署や住民の方と共有したり、反省や改善するための資料とします。

担当の事務作業は合間に、効率よく

市役所の職員は、それぞれ自分の担当事務を持っています。例えば公衆衛生に関する係に所属する中で、“「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の中のゴミ処理場に関すること”と“「狂犬病予防法」に関すること一式”というような具合に、法律に照らし合わせて、業務内容が区分されています。

それぞれの業務内容に関して、実務を進めていくうえでは、「このことに関しては、こんな風に進めますよ。」とか「このような請求があったので、この予算からこんな風に支払いますよ。」などの書類を作成し、上司や関連部署に承認を得る必要があります。

それらの書類作成は、電話応対や来客応対、またイベントなどの事前に予定されていたスケジュール、トラブル対応などの突発的に入ったスケジュールの合間に進めていきます。

17時15分 閉庁

閉庁後は自分の身の回りを片づけて、その日の業務が全て終わっていれば帰宅します。

業務がまだ残っている場合は残業することになりますが、残業時には自分の担当事務に関する書類作成を行ったり、イベントへ向けての事前準備を行ったりすることが多いです。

来客はなくなり、先輩職員と談笑も交えながら作業をすることもあり、和やかな雰囲気の中、残業が短時間で終わるように職員同士極力しながら仕事を進めます。

閉庁後には来客はないのですが、電話応対は続きます。夜間であっても住民の方の質問や要望、困りごとなど必要に応じて対応することが求められます。

まとめ - 市民と距離の近い地方公務員

いかがでしたか?

地方公務員である市役所などの「市町村役所」の仕事内容についてイメージをつかめましたでしょうか。

更に詳しい各課の仕事内容については下記ページを是非ご覧ください。

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