【市役所職員に聞きました!】「市役所と県庁」人生を楽しめるのはどっち?

「市役所職員」と「県庁職員」とでは、やりがいや仕事の楽しさにも、違いがあります。

本記事では、「市役所職員」として働いた経験のあるMさんに、「市役所と県庁」とでは、どちらの方が人生を楽しめるのか、コラムにして書いてもらいました。

はじめに

地元での就職を目指す方にとっては、市役所と県庁のどちらを第一希望にするかというのは悩ましい問題ではないでしょうか。私の夫は現職の県職員で、私自身は県庁所在地の市役所で事務職員として13年間働いていました。

お互い話をする中で気が付いた、県庁職員と市役所職員で異なる、仕事のやりがい、ストレス、子育てしやすさの違いなどについて解説していきたいと思います。

あくまで一地方でのお話なので、お住いの地域によって変わってくるとは思いますが、あなたのライフプランを考える上で参考にしてもらえるとうれしいです。

仕事のやりがいはあるのはどっち?

仕事に対してやりがいを求める方にとっては、やりがいは人生の重要なポイントになるのではないでしょうか。

地方公務員を目指す方には、「地元のためになにかしたい」「働いたあかしとして何かを残したい」という気持ちが大きい方もいれば、「安定した毎日を送りたい」「家庭を大事にしたい」という理由で選択している方もいらっしゃると思います。

県職員の私の夫などは「安定」を求めて公務員を志望していましたが、実際に県で大きな仕事を任されていくうちに「何か成し遂げたい」という気持ちが大きくなっていったそうです。1日8時間、週5日を40年近くを過ごす場所になるので、「仕事のやりがい」があるとないでは、人生の充実度は変わってくるかもしれません。

市職員のやりがいとは

市役所の職員は住民から感謝される機会が多いことがやりがいに感じられるのではないでしょうか。

市民と関わる機会が多く、窓口職場ではもちろん毎日接客しますし、それ以外の職場でも、県職員に比べると市民と接する機会は格段に多いです。

県の事業であっても何らかの手続きをしたいという場合には、ほとんどの場合市役所を通じて申請することになるので、電話の問合せ、書類の受取りなどは市役所職員が対応します。

丁寧な対応を心がければ「ありがとう」と言ってもらえることも多く、日常的にやりがいを得ることができそうです。

もちろん、市役所でも年齢と実績を重ねていけば、事業を作ったり刷新したりという「大きな仕事」に関わっていけますが、特に若手の間は「市民の相談相手」という立ち位置になる職員が多いと思います。

自分の能力を試したい、発揮させたいという方にとっては物足りないかもしれません。

県職員のやりがいとは

本庁で仕事をしている場合は、基本的に新しい事業を作ったり、既存の事業を進めたりということが多いので、やりがいは「大きな事業で実績を残す」というこにとなるのではないでしょうか。

自分のアイデアとやる気次第で、県民に必要な事業を作ったり、イベントを開催したりと早いうちから大きな仕事に関わる可能性は市役所より格段に高いです。

過去の公務員のイメージから、仕事をしなくても昇給は変わらないんだからがんばってもしょうがないのでは?と思われる方もいるかもしれません。

しかし現在は、昇給にかかわる評価制度ができたので、事業を成功させるなどの実績に応じて給与も増えるという制度に変わってきています。公務員として能力を試したい、出世したいという人には県職員の方がやりがいがあるかもしれません。

ストレスがたまりやすい職場はどっち?

近年のマスコミなどからの公務員バッシングのせいもあり、正直に言って市民からの目は厳しいのが現状です。

さすがに「給料ドロボー」などとは面と向かって言われたことはありませんが、市民から「あなたたちは税金で暮らせるからいいよね」くらいは頻繁に言われます。こういったことをスルーできる心の持ち主なら、市役所でもストレスは貯まりにくいかもしれません。

上記ぐらいの言葉で「傷つくな~」と感じた方は、市役所生活は辛くなるかもしれません。

市役所は市民の方なら誰でも来ますから、反社会的勢力に近い方や話の通じない方、思い通りにいかないストレスをぶつけてくる方など、普通に生きていたらなかなか関わることのない、関わりたくない方達と会話することは避けられないからです。

一方で、県職員は県民と直接話すことは少ないです。市民と直接やり取りする仕事は各市町村がやり、それを受け取る先が県庁だからです。じゃあストレスはどこからくるのかというと、上司や国の機関からということになると思います。

個人的な感じかたですが、市役所の上司は部下と「協力してやりとげよう」という気持ちの、腰の低い方が多かったです。

市役所では、市民の要望・苦情に対して上司と協力して対処することが多いため自然と上司とも「協力関係」になることが多くなり、上司とフランクな関係になることが多かったです。

県職員では個人で行う仕事が多いせいか、そういった部下と対等に接するようなタイプの上司は少なく上下関係がはっきりした付き合いであると感じます。夫と話していると、県庁では部下に対して強く言うなという印象なので、職場での対人関係に不安を覚える方は市役所の方が過ごしやすいと言えるかもしれません。

ただし、近年の「パワハラ」関連へのバッシングやすぐ辞めてしまう若手の増加などもあり、昔よりは若手職員へのプレッシャーは少なくなってきていて強くは言えない上司が増えているようです。

仕事が忙しいのはどっち?

県にもよると思いますが、私の住む県では基本的に「市役所より県庁の方が忙しい」と言えます。

私の勤めていた市役所では繁忙期でも9~10時くらいの残業でしたが、県庁では通常の勤務状況でそれくらいの帰宅、忙しい時期は12時を越えてる勤務が続くこともあります。もう帰っているかなと思いながら、時間外に県庁に電話しても普通に電話対応してくれていました。

お住まいの県と市で忙しさを比べてみたい場合は、夜に県庁庁舎と市役所庁舎を見比べてみるのがおすすめです。窓に電気がたくさんついているほうが残業が多い職場ということです。

子育てしやすいのはどっち?

市も県も産休・育児休暇の期間に違いはありませんが、取りやすさの面では少し変わるかもしれません。

市役所の方が長期の育児休暇や短時間勤務をとろうとすると、嫌な反応をされる話を多く聞きます。市役所の女性比率が高かったということもあり、育児関連のお休みは女性同士の方が「私は取らなかった、なかった制度なのにずるい」とシビアに判定されるのかもしれません。

県庁では、「短時間勤務」も当然の権利と認められていて、仕事を減らしてもらって堂々と5時間勤務で帰っているということです。

ただし県庁の方が仕事自体が忙しいので、通常勤務なら女性も残業が多くなってきます。子どもが小学生になり短時間勤務が終了すると、夫と分担をしないと厳しくなるかもしれません。

市役所は定時帰宅できる部署も多いので、共働きでも育児・家事は女性がするものとなっているお宅も多かったです。

住みやすいのはどっち?

県庁は県内の転勤があるので家を購入するときには、少し考えなければいけなくなるかもしれません。

私の県では住む場所を選べばなんとか県内の各支所に通えるのですが、通勤時間の長さから単身赴任する県職員も少なくありません。家を購入して暮らしたい、単身赴任は嫌だと考えている人は、自分の住む県では県内の職場に通勤可能かを調べておいた方がよいと思います。

市役所ではこういった心配がないので、家を購入するときは場所を選びやすいです。

住みやすさで言うと近隣住民との関係は大切だと思います。

市職員の場合は選挙事務や災害時の避難所の設置など自分が住んでいる地域で活動する機会が出てきますので、自然と近隣の方には市役所職員であることは知られてしまいます。賃貸の時にはあまり感じませんが、持ち家にとなると近隣からは地域活動への参加を期待されることになるかもしれません。

地域の掃除をさぼったり、消防団等の地域活動、自治会活動に参加しないとなると「市役所職員のくせに」と周りから白い目で見られてしまうリスクはあるでしょう。

都市部で地域が希薄な関係になっている場合やこういった活動に抵抗がない場合は、特に気にすることはないと思います。

まとめ

いかがでしたか?

自分の性格や家庭環境、今後のライフプランを視野に入れて、楽しく仕事が続けられる方を選ぶことが、人生を楽しむことに繋がると思います。

「市役所」と「県庁」のどちらが自分にとって「楽しく働ける場所」なのか、それを選ぶう上で、本記事が参考になればと思います。

本記事は、2020年3月8日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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