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【市役所職員に聞きました!】「こども保育課」のやりがいについて

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目次

はじめに

私は地方中核市の市役所で、正規採用の事務職員として13年間働いていました。このときの経験をもとに、「こども保育課」の仕事内容ややりがいについて、レポートします。

「こども保育課」の仕事内容について

市役所の「こども保育課」は、市内の認可保育所・認可外保育所に関係する業務を行います。

「こども保育課」内には窓口があり、保育園の入所申し込みを受付する窓口業務が最も市民と関わる業務です。窓口ではたりない資料はないか確認したり、保育料を仮算定したり、住んでいるところや勤務先の近くで入れそうな保育所がないか相談にのったりします。

認可保育所の入所を判断する(入れる児童を決定する)入所審査は、待機児童問題として今ニュースでもよく話題にのぼるることから市役所内でも注目される業務でした。

他にも、認可保育所や認可外保育所が適切に運営されているか直接確認しに行く監査事務や、税資料から保育料を決定する業務、保育料未納者への督促業務、保育園内のトラブルに対応する業務、新たな認可保育所を設置する業務など多岐に渡ります。

「こども保育課」でやりがいに思ったこと4つ

その1:困っている家庭の児童が保育園に入れたとき

保育園に子どもを預けたいという保護者は、切羽つまった状況で窓口に来られる方も多いです。経済的理由から求職中の方、育児休暇の復帰が迫っている方、もうすぐ出産で上の子の預け先がない方など。

本来であれば、みんな保育所に入って当然の方たちです。しかし、私が働いていた市では待機児童が多く、希望者全員は入れませんでした。

そこで、市役所の職員として行う業務が、認可保育所の入所を判断する(入れる児童を決定する)入所審査です。

私が経験した例では、突然兄弟が入院することになって下の子の預け先がなく困っている方、奥さんが精神的な病気にかかったが自分は働かなければならないお父様など、明日からの生活にも困っている方がたくさん来られました。

私の働いていた市では待機児童が多かったため、ほとんどの保育園はいつも定員を超えていっぱいの状態でした。新しく先生が雇われたり、保育所の子どもたちが生活に慣れて手がかからなくなったりすると月に数人入れたりします。

しかし、定員を超えて子どもたちを受け入れるのは大変なため、保育を実際にしている先生方からすると断りたいのが本音だと思います。市役所の職員は普段から保育園側と良い関係性を作り、本当に困っている方が入れるように試行錯誤していました。


窓口で保護者の方をなだめながら保育所の先生方を説得し無事に保育所に入れたときは、ホッとするのと同時に市民の役に立っているというやりがいを感じました。

無事に保育園の入園が決まると我に返るのか、それまで泣いたり怒ったりしていた保護者の方から感謝されることも多かったです。

その2:トラブルの解決

保育園では多くの子どもが生活しているので、保護者間や保育園と保護者との間でトラブルが絶えません。

例えば、「保育園のこういったところは危険ではないのか」や「先生が子どもをひいきしているのではないか」、「先生の態度が悪い」といった相談から、「この保護者は働いていないのでは?」といった通報まで、だいたいは、匿名で電話が掛かってくることが多かったです。

まずは丁寧に保護者側の話を丁寧に聞き、概要を先生に伝えて園側の言い分を聞きとります。ただの誤解であった場合は、市が間に入ることで解決できる場合もあります。話し合いだけで解決できない時には、職員が保育園に直接立ち入って改善を求めたりもしました。

働いてないのに保育園に預けているのではないかという疑惑が上がったときには、直接勤務先を確認しに出かけたりするなどして本当に働いているのか確認します。嘘だと分かれば退園してもらい、本当に困っているご家庭に入園してもらいます。

一筋縄ではいかない業務ですが、無事に解決したときには社会の一員として役にたったという充実感を感じられます。

その3:育園のイベント業務

普段は保育園内でほとんどの時間を過ごす子どもたちを、自然の中で遊ばせてあげられるように年に数回イベントを企画していました。

川遊びに連れて行ったときは、職員の私たちも川へ入り直接子どもたちと触れ合いました。普段の職務から離れて、子どもたちの楽しそうな様子を見られるのはうれしかったです。

その4:虐待されている子どもを救う

保育園には様々な家庭の子どもが入園しますが、その中には虐待が疑われる家庭もあります。お風呂に入っていない様子や虫歯だらけの歯、不可解なあざや傷などが保育園から報告された場合に虐待を疑ってまずは確認します。

自宅の訪問や小児科への聞き取りなどして、虐待の事実が濃厚であれば、児童相談所の職員と共に子どもを救う方法について模索していきます。時には親から引き離したりすることもありますが、不幸な境遇にある子どもたちを救う手助けができるのは大変やりがいのある仕事です。

まとめ

以上、「こども保育課」の仕事内容、やりがいをレポートしました。

市民からの要望が多く大変なこともある課ですが、今社会で問題になっていることの最前線に立って仕事をしているという充実感も大きいです。

本記事は、2020年2月29日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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