「緑ナンバー制度」(営業用ナンバー制度)
トラックのナンバープレートには、「緑ナンバー」と「白ナンバー」の2種類があります。
「緑ナンバー」は「営業用ナンバー」とも呼ばれ、緑のプレートに白い文字が書かれています。お客様の荷物を有償で運ぶ「営業用トラック」に設置が義務付けられます。
「白ナンバー」は自家用を意味しており、白のプレートに緑の文字が書かれています。自社の荷物を自社のトラックで運ぶ場合には「白ナンバー」のトラックで良いとされています。
飲酒運転防止対策がとられてきた「緑ナンバー」と、対策が進まない「白ナンバー」
これまで「アルコール検知器」の使用が徹底されるなど、飲酒運転防止対策が重点的に進められてきたのは、主に「緑ナンバー」についてでした。
また、「緑ナンバー」の場合は、条件によって事業所内に「運行管理者」を選任する必要があります。
しかし、「白ナンバー」についてはトラックが5台以下の場合「安全運転管理者」の選任は後回しで良いという実情があり、運行記録をとったり、安全運転指導をしたりする管理者が未選任の場合も多いようです。
このような事情から「白ナンバー」については事業所数の把握も難しく、対策が遅れています。
千葉県八街市で発生した事故原因も、「白ナンバー」のトラック運転手の飲酒運転によるものでした。「白ナンバー」のトラックの危険運転防止対策についても、進めなければならないという声が上がっています。
▼参考URL
》全日本トラック協会|緑ナンバーのトラック(外部サイト)
》乗りものニュース|白ナンバートラックの飲酒対策はなぜザルなのか 八街事故 課題多い政府緊急対策(外部サイト)
Gマーク制度について
営業用トラックの安全性を向上させる制度として「貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク制度)」があります。
Gマークは、公益社団法人全日本トラック協会が、トラック運送事業者の交通安全対策などへの取り組みを事業所単位で評価し、一定の基準をクリアした事業所を認定するマークです。
2021年3月末時点で、安全性優良事業所としてGマークを取得した事業所は全国に約2.7万カ所ありますが、これは全事業所数の約30%にあたるようです。
「Gマーク」取得事業所は取得していない事業所に比べて、事故件数が半分以下というデータも公表されており、評価・認定の内容が適正であることも示されています。
トラックによる事故防止のために、「Gマーク制度」の普及が求められますし、「緑ナンバー」だけでなく、「白ナンバー」のトラックに対しても、この安全認定基準を活用するなど、有効な事故防止対策として活かされることも求められています。
▼参考URL:全日本トラック協会|Gマーク制度について(外部サイト)
まとめ
このページでは、トラックによる事故を防ぐ制度として「緑ナンバー制度」と「Gマーク制度」をご紹介しました。
以上のように、有償で荷物を運ぶ営業用の「緑ナンバー」のトラックには安全対策が進められてきましたが、「白ナンバー」については対策が遅れている状況です。
今後「白ナンバー」のトラックについても、安全な運行が徹底され、悲しい事故が起きないように、対策の必要性が高まっています。
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