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【アメリカ州制度】気候が良く住みやすい??「カリフォルニア州」徹底解説

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カリフォルニア州の位置


日本人にとってカリフォルニア州は、非常に身近なアメリカと言えるでしょう。アメリカのメインランド(本土)のなかで最も近く、直行便の本数も多くアクセスも良いため、留学や企業の進出などカリフォルニア州は馴染み深い場所です。

そんなカリフォルニア州ですが、実はあまり知られていない事情がある州のひとつです。多くの日本人が憧れるカリフォルニア州ですが、財政状況は火の車、増え続ける移民、貧困格差など問題は山積しています。

今回は、日本人から見たカリフォルニア州、さらにはアメリカの他州から見たカリフォルニア州を徹底解説します。

目次

留学のメッカ!カリフォルニア

アメリカのなかで、日本人留学生に最も人気の州がカリフォルニア州です。カリフォルニア州の日本人留学生の数は、おおよそ5,000人以上で第1位。第2位のニューヨークの2倍以上の数を占めています。このことから、カリフォルニア州の人気振りがよく分かります。

日本人がカリフォルニア州を留学先として選ぶ理由は、大きく分けて3つあります。日本の学校や代理店と繋がっている教育機関が多い、天気が良い、利便性が高いことです。

留学が多い理由1:エージェントの推薦

留学をする際に、エージェントと呼ばれる代理店を使う人のほとんどは、余程の希望がない限りは、カリフォルニア州を奨められます。その背景には、日本の大学の姉妹校や語学学校が多く、さらには日本で通じる名前の大学が多いことがあります。

4年生大学においては「カリフォルニア大学」が最も主流です。日本では「UCLA」や「UCSD」などの略語で呼ばれていると思います。これは「University of California, Los Angeles」「University of California, San Diego」の頭文字から取ったもので、アメリカでも「UCの出身だ」なんてことをよく耳にします。

知名度も高いカリフォルニア大学は、日本人の受け入れ体制や、日本の大学との連携も確立されているため、日本人が通いやすい留学先でもあるのです。大学などの教育機関も日本と繋がりがあるため、カリフォルニア州は日本人から人気があるのです。

カリフォルニア州はアメリカのなかでも、留学生を中心にあらゆる人種や文化を受け入れる風潮が強い州のひとつです。寛容的ではありますが、この姿勢がアメリカ人にとって悩みの種になっています。詳しくは記事の後半で触れます。

留学が多い理由2:天気が良い

次に、天気が良いことも人気の秘密です。カリフォルニア州は、ロサンゼルスやサンフランシスコ、サンディエゴなどの大都市が集結していますが、どの都市も年間を通して温暖な気候です。海が近いエリアは開放的で、非常に穏やかな雰囲気です。

日本のように、どんよりした曇りの日や雨がほとんどないため、毎日爽快な気分で生活できることは、日本人留学生にとって大きな魅力とも言えます。休日のレジャーやアクティビティを満喫できるのも、留学の際には大きな決め手です。


この雨が降らない快適な気候が、カリフォルニア州の慢性的な問題を引き起こすのですが、これも後ほど触れます。

留学が多い理由3:利便性が高い

最後に、日本人留学生のメッカと呼ばれる理由は、利便性が高いことです。ロサンゼルスはアメリカにしては珍しく地下鉄が充実しており、日本人であっても東京と同様に生活できます。車社会のアメリカのなかで、日常的に地下鉄を使って生活できるカリフォルニア州は、魅力的です。

とくに、若い留学生はアメリカで車を保有したり、運転することは高くつくため、留学の代理店も公共交通機関が発達しているカリフォルニア州を奨める傾向があるのです。

日本人留学生が集まるカリフォルニア州ですが、実はあまり知られていない様々な問題を抱えている州の代表格です。

もしかして嫌われてる?

「So snobbish.」カリフォルニア州以外に住んでいるアメリカ人が、カリフォルニア州の人をこう表現することに全てが表れています。

「snobbish」とはキザとか、格好つけているとか、鼻につくといったところの意味で、カリフォルニア州の人たちは、他州のアメリカ人からは、このように見られているのが実情です。

日本で例えるならば、東京の人が、なぜかお高くとまっているように、見られがちなのと似ているかもしれません。カリフォルニア州は、他州と比較にならないほど不動産が高く、税金はもちろん、生活物価やガソリン代も、何もかもすべてが高いのが特徴です。

例えば、テキサス州で3,000万円程度で買える3LDKの一戸建てが、ロサンゼルス近郊では1億円以上し、オレゴン州では0%の消費税が、ロサンゼルス近郊では10%もかかります。ニューヨーク州では9%の所得税が、カリフォルニア州では13%です。

多くのアメリカ人からすれば、そこまで高い生活費を支出しながらも、カリフォルニア州ブランドにしがみつく理由が理解できない、というのが本音だそうです。事実、リタイアした直後に隣りのアリゾナ州と、テキサス州に引っ越しをした知人がおり、カリフォルニア生活はうんざりだと言っていたほどです。

カリフォルニア州は人気があるように見えますが、実は一般人にとっては生活し辛い場所でもあるのです。

増え続ける人口と移民

そんな一部の人にとっては、生活し辛いカリフォルニア州ですが、広いアメリカのなかで最も人口が多い州です。2017年時点で3,925万人で、統計を取り始めた1920年から一度も減少することなく、増加の一方です。

人口増加の要因は様々ですが、世界的大企業が多いことや、教育機関が多いことは、大きな要因でしょう。それに加えて、トランプ大統領を始めアメリカ人を悩ますの「不法移民」が多い州です。

カリフォルニア州は開放的である分、人権を主張する州としても有名です。移民や弱者を守る意識が極めて強く、実際に多くの不法移民のメキシコ人が生活をしています。

この不法移民が多いことこそが、カリフォルニア州が抱える問題です。手厚い生活支援などが財政を圧迫し、結果的にカリフォルニア州は、慢性的な資金難に陥っています。アメリカを代表するカリフォルニア州ですが、実はお金がない州なのです。

その影響は大きく、公立学校の閉鎖、スクールバスの運行取りやめ、道路の補修中止、税率アップなど様々な弊害を引き起こしているのです。これもまた、カリフォルニアは生活し辛い原因になっています。


メキシコからやってきた移民が、財政を逼迫しているというのがトランプ大統領や、トランプ大統領を支持する人たちの言い分なのです。

水がない?

年間を通して温暖で、カリフォルニアの青い空は、世界中の人を魅了することは間違いありません。ほとんど雨が降らない気候は、毎日の生活のストレスを減らし、気分も前向きになります。

カリフォルニア州は雨が降らない分、水に関する問題を抱えています。ひとつは、乾燥しすぎで山火事が発生しやすこと、そして水道の供給がいつ止まってもおかしくない状況です。

2017年12月、トーマスと呼ばれる山火事が発生しました。1,000軒の家が焼失し、日本円にして約113億円の被害が出て、カリフォルニア州に大きなダメージを与えました。

1932年以降の歴史のなかで、史上3番目に大きな被害をもたらした山火事でした。乾燥しているカリフォルニアは落雷などが原因で、すぐに山火事が発生してしまいます。一度火がついてしまうと一気に広まってしまうため、日本では想像できないほどの深刻な問題なのです。

狭い場所に密集して建てられた何億円もするような豪邸も、一瞬で焼き尽くしてしまう山火事は、平和に見えるカリフォルニア州の怖い側面でもあるのです。

カリフォルニア州の水道事情も油断ならない状況が続いています。そもそも、日本のように頻繁に雨が降らないカリフォルニア州は、水源がないという難点を抱えています。さらに、全米一の人口のため、水の使用量も多いのです。

日本からすれば、当たり前の水事情ですが、カリフォルニア州は「水源がない」ことに加えて「消費量が多い」という事情があるため、いつ水道が止まってもおかしくないとされています。この問題は、多くの人は気に留めることがないものですが、カリフォルニア州の潜在的な深刻な問題です。

失うものが多いカリフォルニアの渋滞

日本でもご存知のかたが多いように、カリフォルニア州はアメリカのなかでもトップクラスの渋滞発生率です。ロサンゼルスなどの都市部では、地下鉄が機能していますが、ほとんどの人は車で通勤または通学します。

日本の通勤電車のなかに乗っている人みんなが、車を使うことを想像していただければ分かりやすいと思います。ロサンゼルス近郊に住む人が、毎日渋滞に巻き込まれて失う時間は、80分と言われています。

カリフォルニア州立大学ロングビーチ校付近の4マイル区間の渋滞はひどく、渋滞が原因で年間110億円ほどの経済損失が発生し、720万リットルのガソリンが失われ、16,500トンの二酸化炭素を排出しています。

慢性的な渋滞を解消するために、使える財源もないカリフォルニア州は、発展しているようで毎日のように多くの損失を生み出している州だと言えるでしょう。

まとめ

留学生や日系企業など、日本人が憧れるカリフォルニア州ですが、実はアメリカのなかでたくさんの問題を抱える州だということがお分かりいただけたと思います。

増え続ける人口、圧迫される財源、山火事や水源の問題、そして解決できない交通渋滞など、現実的には、とても楽に生活できるところではないのです。この視点は、アメリカで生活することで見えてくる視点ですので、ぜひ知っておくといいでしょう。

本記事は、2018年7月3日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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