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【自衛隊も少子高齢化?】自衛官の採用上限年齢が32歳に引上げ

自衛隊のうち「自衛官候補生」と「一般曹候補生」の採用年齢が、およそ30年ぶりに26歳から30歳へと引上げられました。その背景には「自衛隊の少子高齢化」があるといいます。

今回の公務員総研ニュースでは、「自衛官の採用上限年齢」についてお届けします。

2018年08月10日更新

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目次
自衛官の採用年齢の上限が26歳から30歳に引きあがる
現在の採用年齢の上限を超える27歳以上で自衛官になるには
34歳未満であれば「予備自衛官」を目指すという選択肢もある
上限年齢アップの背景には「少子高齢化」
採用年齢の上限引き上げで自衛隊への窓口が広まる(まとめ)
【自衛隊も少子高齢化?】自衛官の採用上限年齢が32歳に引上げ

自衛官の採用年齢の上限が26歳から30歳に引きあがる

防衛省は、2018年8月7日(火)に自衛隊に所属する自衛官の採用年齢の上限を現行の26歳から32歳に引き上げる方針を発表しました。

自衛官のうち任期制である「自衛官候補生」、曹階級の自衛官を育てるための「一般曹候補生」の現行の募集対象は18~26歳でしたが、今回の採用年齢の変更により、これまでよりも上限が6歳引きあがります。

自衛隊の採用年齢が変更されるのは、1990年4月に当時24歳だった上限が26歳に引き上げられて以来のことであり、実現すればおよそ30年ぶりの変更です。

今回の採用年齢の上限変更は、関連規則を改正した上で今年10月から施行されるようです。また平成31年度には、人材確保に関する政策立案の司令塔となる部署も新設されます。

現在の採用年齢の上限を超える27歳以上で自衛官になるには

現在の自衛官の採用年齢の上限は26歳です。10月には上限が32歳に引き上げられる予定ですが、これまで27歳を超えて自衛官を目指した方はどのようにして自衛隊に入隊したのでしょうか。

27歳以上で自衛官になるには、自衛隊の幹部自衛官を育成する「自衛隊幹部候補生」として採用される必要があります。「自衛隊幹部候補生」の採用年齢は、20歳以上28歳未満と、「自衛官候補生」や「一般曹候補生」よりも1歳高く設定されています。

「自衛隊幹部候補生」は、自衛隊の幹部を目指す「一般幹部候補生」、大学で歯学を学んだ学生が歯科医官を目指す「歯科幹部候補生」、薬学を学んだ学生が薬剤官を目指す「薬剤科幹部候補生」の3つのコースがあります。

ただし、「自衛官候補生」や「一般曹候補生」が学歴不問であるのに対し、「自衛隊幹部候補生」は大学卒業程度の学歴がなければ応募することができません。

34歳未満であれば「予備自衛官」を目指すという選択肢もある

27歳以上で自衛隊になるには、「自衛隊幹部候補生」を目指す以外にも、「予備自衛官」を目指すという選択肢もあります。

「予備自衛官」とは、自衛隊が予備要員として任用している非常勤の自衛官です。自衛隊は、有事の際の防衛力として多くの人手を必要としますが、日頃から多くの人手を確保するのは効率的とは言えません。

そこで、防衛招集や災害招集などに応じて自衛官として任務に就く「予備自衛官」を任用しています。従来は定年退職などにより退官した自衛官を非常勤として任用する制度でしたが、現在では自衛官としての勤務経験がない一般人や学生でも所定の訓練を受けた後、予備自衛官として任用されています。

予備自衛官として任用されると、所定の教育や訓練を受ければ、普段は社会人や学生として活動することができます。非常勤の自衛官ではありますが、教育訓練招集の際には手当として日額7,900円が教育訓練参加日数分支給されるほか、教育訓練招集間中は食事の無料提供、駐屯地への無料宿泊、衣服の無償関与、医務室や自衛隊病院の利用が可能になるなど各種手当が用意されています。

予備自衛官は、18歳以上34歳未満であれば、学歴に関係なく応募することができます。また、医師や看護師などの医療技術、情報技術、整備技術など、自衛隊が定める国家資格を保有している場合、予備自衛官の技能コースに応募することが可能です。

予備自衛官の技能コースは、18歳以上で国家資格を保有していれば、資格により53歳未満から55歳未満までが応募することが可能です。

上限年齢アップの背景には「少子高齢化」

平成29年度の自衛隊では、採用計画者数が8624人であったのに対し、入隊の意思を示したのは6852人と採用計画を下回りました。

自衛隊の新規採用は、「自衛官候補生」と「一般曹候補生」の2つが採用人数の9割以上を占めているそうですが、4年連続で採用計画を下回り続けています。さらに、幹部自衛官を育成する「防衛大学校」の卒業生が、自衛官以外の道を選ぶ「任官拒否率」の人数も4年連続で増えています。

自衛隊の応募者数の減少には、「少子高齢化」による影響があるとされています。公益法人「生命保険センター」によると、平成52年に15歳未満の人口は全体の10%、65歳以上の人口は36%になるといいます(※1)。

少子高齢化による影響は、様々な産業に悪影響を与えていますが、自衛隊における人手不足は深刻です。自衛隊の主な職務は、日本が有事に見舞われた際に「日本を防衛すること」です。このまま少子高齢化が進み、自衛官が減少し続けると、有事の際に「人手不足で思うように活動できない」未来が訪れるかもしれないのです。

こうした自衛官の人手不足を改善するため、自衛隊は、女性自衛官の積極的な採用・ワークライフバランスの促進や、『マンガで分かる自衛官採用制度 自衛官候補生編』といった冊子配布によるPRなども行っています。

※1公益法人「生命保険センター」
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/oldage/14.html

採用年齢の上限引き上げで自衛隊への窓口が広まる(まとめ)

今回は自衛隊の採用年齢の引き上げに関するニュースをご紹介しました。

自衛隊の採用年齢の引き上げは、高校・大学を卒業し民間企業や官公庁に就職したものの「自衛隊で再度チャレンジしたい」と考える者の窓口が広まったともいえます。

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