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【自衛隊の給料】自衛官の階級ごとの給料はどれくらい?

国家公務員である自衛官の「給料」について解説します。日夜、日本を守る自衛官は、国家公務員であり、他の国家公務員同様、「俸給」と「諸手当」によって給料の額が決まる制度になっています。本ページでは自衛官の給料を知るにあたって欠かせない「俸給表」についても合わせてご紹介します。

2018年04月27日更新

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目次
自衛官の基本的な給料は「俸給表」にて定められている
階級ごとの基本的な給料について
自衛隊では「俸給」以外にも「各種手当」が支給される
まとめ
【自衛隊の給料】自衛官の階級ごとの給料はどれくらい?

自衛官の基本的な給料は「俸給表」にて定められている

自衛官を含む、国家公務員の給料は「俸給(ほうきゅう)」と「諸手当」によって金額が決まります。俸給は、法的に定められた国家公務員の基本給で、自衛官の場合は「防衛省の職員の給与等に関する法律」という法律に定められています。

そして、自衛官の俸給は、「俸給表(ほうきゅうひょう)」というものに明確に定められています。この俸給表は、横軸の「階級」と縦軸の「号俸」で構成されているものです。ちなみに、俸給表は、人事院が作成しているもので、毎年、民間企業の給料水準と比較しながら給与額の見直しが行われています。

横軸の「階級」には、「士」、「曹」、「尉」、「佐官」、「将官」という5つの自衛隊における階級が記載され、縦軸の「号俸」は、勤続年数や功績などにおける評価を示すもので、1号、2号、3号……と記載されています。

そして、この俸給表の「階級」と「号俸」を照らし合わせることで「俸給」を求めることができます。例えば、高卒で自衛隊に「一般曹候補生」として入隊したばかりの自衛官は、「2士」と呼ばれる「士」階級に該当します。また、入隊したばかりですので、「号俸」は「1号」とします。この場合、俸給表にて縦軸の「2士」、横軸の「1号」を照らし合わせると、俸給は167,700円であると求めることができます。

このように、自衛官の俸給は、「階級」と「号俸」で決まり、ここに各諸手当が加わったものが最終的な給料額となります。

「階級」はどのようにして上がるの?

自衛隊では、「階級」というものがあり、この階級が上がることを「昇任」といいます。

昇任の仕方は階級により異なります。「一般曹候補生」の場合「2士」という階級から始まりますが、その上の「1士」、「士長」までは自動的に昇任します。しかし、その上の階級である「3曹」という「曹」階級に上がるためには昇任試験に合格する必要があります。

このように、階級によっては昇任するために試験に合格しなければならない場合があります。このほか、勤続年数や能力・成績によって昇任する場合があります。

階級が1つ昇任するごとの給料額は、同じ1号でも「2士」が167,700円であるのに対し、「1士」はおよそ182,500円と14,800円上がります。

昇任によって、全ての階級に大きな給料差が産まれるわけではありませんが、昇任することによっておおよそ10,000円程は給料が上がります。

そして、昇任した場合、「昇任前の俸給月額に比べて直近上位の俸給月額に該当する号俸」が適用されます。そのため、前の階級よりも俸給の額が下がることはありません。

「号俸」はどのようにして上がるの?

高卒で自衛隊に入ったばかりの「一般曹候補生」の場合、「号俸」は「1号」であると定めましたが、この「号俸」は、どのように上がるのでしょうか?

号俸は、「勤続年数」や「功績」に応じて上がり、このことを「昇給」といいます。自衛隊では、1年に1回、1月1日に昇給が行われます。基本的には、勤続年数に応じて通常4号ずつ上がりますが、優秀だと6号、さらに優秀だと8号ずつ上がることがあります。ただし、評定が悪い場合は2号、懲戒等対象の場合は1号も上がらないこともあります。

ちなみに、1号上がるごとの昇給額はおよそ1000~2000円ほどです。そのため、号俸が上がるよりも、階級が上がることのほうが給料の額は上がりやすいです。

なお、号俸が下がることは原則的にはありません。

階級ごとの基本的な給料について

自衛官の各階級ごとの基本的な俸給をご紹介します。【自衛官の基本的な給料は「俸給表」にて定められている】でご紹介したように、自衛官の俸給は、「号俸」により違いが生まれます。そのため、ここでは階級ごとのおおよその俸給(月)の目安をご紹介します。

士階級の俸給

自衛官には、「士」という階級がありあります。士階級は、自衛官候補生のような任期制の自衛官が採用される階級で、一般企業でいう「契約社員」のポジションに値します。士階級には、2士、1士、士長の3つの階級があります。

士階級の俸給(月)は、2士がおよそ167,700~178,900円、1士がおよそ182,500円~198,200円、士長がおよそ182,500円~242,800円です。士階級は、2士から士長まで昇任がとんとん拍子に進むため、2士と士長の給料にはあまり差がありません。

曹階級の俸給

自衛官には、「曹」という階級があります。曹階級は、一般企業でいう「一般社員」のポジションに値します。曹階級には、3曹、2曹、1曹、曹長の4つの階級があります。3曹は、「一般曹候補生」で採用された者が配属されるため、自衛隊のなかでも1番数が多い階級です。2曹、3曹にもなると幹部を補佐するポジションになり、曹長ともなると40代以上のベテランのポジションになります。

曹階級の俸給(月)は、3曹がおよそ197,800円~311,100 円、2曹がおよそ220,900円~380,500円、1曹がおよそ229,500~410,100円、曹長がおよそ229,700円~424,900円です。曹階級ともなると、昇任のスピードに差が生まれるため、士階級よりも俸給に差が出始めます。

尉階級の俸給

自衛官には、「尉」という階級があります。尉階級は、自衛隊における「幹部」ポジションの始まりであり、部隊の指揮を任され始めます。尉階級には、准尉、3尉、2尉、1尉の4つの階級があり、3尉からは「尉官」と呼ばれる幹部ポジションです。「幹部候補生」で採用されると、まずは3尉に任官されます。幹部候補生は、大学・大学院卒が採用対象のため、若い人では22歳程で1部隊の指揮を任されます。

尉階級の俸給(月)は、准尉がおよそ236,200円~436,700円、3尉がおよそ244,800円~439,200円、2尉がおよそ252,800円~440,900円、1尉がおよそ278,500円~445,700円です。尉階級は、部隊の指揮を任されるようになるため、士や曹階級よりもより責任が伴います。そのため、俸給も高めに設定されています。

佐官階級の俸給

自衛官には、「佐官」という階級があります。佐官ともなると、自衛隊幹部のなかでも名の知れた存在となります。佐官には、3佐、2佐、1佐の3つの階級があり、佐官のなかでもトップである1佐にもなると、1000人以上の隊員のトップに立つ隊員になります。

佐官の俸給(月)は、3佐がおよそ318,600円~468,800円、2佐がおよそ344,600円~488,500円、1佐はおよそ395,600円~496,200円です。1佐と自衛隊の末端にあたる2士の1号の場合の俸給を比べると、およそ227,900円の差があります。佐官になるには、自衛官としての能力の高さはもちろん、経験年数も必須です。

将官階級の俸給

自衛官には、「将官」という階級があります。将官は、陸上・海上・航空のトップとなる存在であり、自衛官のなかでもエリートが選ばれるポジションで、どんなに早くとも40代以降でなければ任命されません。将官には、将官と将補の2つのポジションがあります。

将官の俸給(月)は、将補はおよそ513,100円~592,500円、将官はおよそ706,000円~1,175,000円です。将官は、全ての自衛官のトップとも言えるポジションのため、背負う責任もより重いものとなります。そのため、俸給も自衛官のなかでもトップクラスの金額が支払われます。

自衛隊では「俸給」以外にも「各種手当」が支給される

自衛隊では、上記の俸給に加えて、各種手当が支給されます。自衛隊には、各部隊により様々な手当がありますが、ここでは基本的な手当をご紹介します。

通勤手当

自衛隊では、通勤距離が片道2km以上の場合「通勤手当」が支給されます。交通機関を利用する場合は、1ヶ月あたり55,000円を限度に支給され、自動車を利用する場合は、最低片道5km未満2,000円~片道60km以上31,600円を限度に支給されます。

扶養手当

自衛隊では、妻や子供を扶養すると「扶養手当」が支給されます。結婚し妻を扶養するとおよそ6,500円、子供を扶養すると15歳までの子供1人あたり10000円、16~22歳までの子供1人あたり15000円が支給されます。

単身赴任手当

自衛隊では、家族の住む家から新たに配属された単身赴任先までの距離に応じて「単身赴任手当」が支給されます。単身赴任手当は、基礎額である30,000円から、距離が増えるにつれて支給額が増額されます。ただし、異動等に伴う転居、通勤困難、 常に単身状態である、やむを得ない事情による別居の4つの条件を満たさなければ支給されません。

地域手当

自衛隊では、東京都や大阪市などの物価の高い都市部に配属された場合、物価の高さを補てんするために「地域手当」が支給されます。

例えば同じ「曹」階級の自衛官でも、物価の高い都市部に配属された場合と物価の安い地方に配属された場合では、家賃や物の高さで給料の額に差が生まれてしまいます。その差を埋めるために地域手当は支給され、支給額は(俸給+俸給の特別調整額+専門スタッフ職調整手当+扶養手当)の月額に支給割合をかけて求めます。

災害派遣手当

自衛隊では、土砂崩れや除雪作業などの災害派遣で出動すると、「災害派遣手当」が支給されます。災害派遣手当は、1日あたり1,620円が支給されますが、連続2日以上作業に従事しなければ災害派遣手当は支給されないという条件があります。

ただし、「人命に著しい危険が伴う人命救助」の場合は、1日でも災害派遣手当が支給され、増額が認められる場合もあります。

航空作業手当

自衛隊では、航空機に搭乗して作業すると、「航空作業手当」が支給されます。主に航空自衛官や陸上自衛官のパイロットに支給されます。

乗組員手当・航海手当

自衛隊は、潜水艦や護衛艦など、艦艇勤務をすると「乗組員手当・航海手当」が支給されます。主に海上自衛隊に所属する自衛官に支給されます。

まとめ

今回は、自衛官の基本的な給料についてご紹介しました。民間企業の給料計算とは異なるため、最初は理解しにくいかもしれません。基本的には「俸給表」にあるように、「階級」と「号俸」が上がるのに伴い、俸給の額が上がります。そして、この俸給額に各諸手当を加えたものが基本的な給料額です。

自衛隊に配属されたばかりの自衛官は、給料が20万円以下と薄給のことも多いですが、勤続年数や功績に応じて給料額はきちんと上がっていくのが、自衛官そして国家公務員の給料における魅力かもしれません。

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