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国外にいても、日本の選挙に投票できる!在外選挙制度について

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日本には「在外選挙制度」があります

日本には「在外選挙制度」といって、海外に住んでいる人が、外国にいながら国政選挙に投票できる制度があります。

「在外選挙制度」によって投票することを「在外投票」といいます。

在外投票ができるのは、日本国籍を持つ18歳以上の有権者ですが、投票権を持つには、さらに在外選挙人名簿に登録されること、在外選挙人証を持っていることが条件となっています。

「在外選挙人名簿」への登録方法

在外選挙人名簿への登録の申請には、2つの方法があります。

まず、1つ目は出国前に国外への転出届を提出する場合に市区町村の窓口で申請する、「出国時申請」という方法です。この方法は、2018年6月1日から始まった新しい申請方法で、国内にいる時から準備してができるので利用しやすくなりました。

そして、2つ目は、出国後に居住している地域を管轄する日本大使館・総領事館・出張駐在官事務所で、申請する「在外公館申請」です。こちらは2018年以前からもある方法で、在外公館の近くに滞在する予定の方にとっては便利な方法です。

出国時申請の流れ

在外選挙人名簿への出国時申請は、最終住所地の市区町村の選挙管理委員会に対して行います。

申請を行うことができる期間は、国外転出届を提出したときから、国外転出届に記入した転出予定日までの期間です。国内の転出届は一般的に引越しをする14日前から提出することができるので、その2週間の間に在外選挙人名簿への登録申請も忘れずに済ませておくと、出国後の手続きがスムーズです。

ただし、在外選挙人名簿の登録を申請するには、最終住所地の市区町村の選挙人名簿に登録されているか、転出予定日までに、最後に住んでいた住所地に、3か月以上居住している必要があります。

そして出国後に、インターネットか最寄りの在外公館で、「在留届」を提出すると、在外選挙人名簿への登録が完了となり「在外選挙人証」が発行され、在外公館から連絡があります。

「在外選挙人証」の受け取り方法については、郵送か、在外公館の窓口で受け取りを選ぶことができます。


「選挙人名簿」の登録のしくみ

日本国内に住んでいる場合にも、選挙に投票するためには「選挙人名簿」に登録される必要があります。

選挙人名簿の登録には、毎年3月、6月、9月、12月の1日に住所がある場所の選挙管理委員会が定期的に行なっている「定時登録」のほか、その間で選挙が行われる場合には、選挙の公示日の前日にも「選挙時登録」があります。

在外公館申請の流れ

在外公館申請は、海外での現在の住まいを管轄する大使館や領事館などの在外公館の領事窓口で行います。

実際に登録されるためには、その在外公館の管轄区域内に引き続き3か月以上住所を有していることが必要です。しかし、登録の申請には3か月を待たずに前もって行うことができるので、早めに申請しておいて、約3ヶ月後に登録される、という方法も可能です。

在外公館申請の場合、本人の代わりに、在外公館が外務省に対して「在外選挙人名簿登録」を申請し、さらに外務省が前の住所地、もしくは本籍地の選挙管理委員会に対して、本人の選挙人名簿登録があったかを照会する必要があります。

在外公館が外務省に申請してから、各選挙管理委員会が「在外選挙人証」を発行するまでには約2ヶ月かかるようなので、選挙に間に合わせるためには、選挙の直前ではなく、前もっての早めの申請が必要です。

すべての登録が完了し、在外選挙人証が在外公館に届くと、在外公館から本人に連絡がいきます。

在外選挙人証は、在外公館の窓口か、郵送で受け取ることができます。

在外選挙人証による投票の方法

出国時申請か、在外公館申請によって在外選挙人名簿に登録されると、日本で行われる選挙に投票することができます。

投票の際には、在外選挙人証が必要なので、なくさないように保管しておきましょう。

在外選挙人証による投票の方法には、在外公館で行う「在外公館投票」、郵便などで行う「郵便等投票」、選挙の際に一時帰国した人や、帰国後3ヶ月未満など、間もないために国内の選挙人名簿に未登録の人が行う「日本国内における投票」があります。

詳しい投票方法は、外務省の特設ページで確認するか、在外選挙人登録がある市町村の選挙管理委員会に問い合わせて確認してください。

▼参考URL:外務省「在外選挙:投票方法」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/senkyo/vote.html

まとめ

このページでは、海外に住みながら、日本国内の選挙に投票できる、「在外選挙制度」と、具体的な「在外選挙人名簿」への登録申請方法についてご紹介しました。

以前は、出国した先での大使館や領事館の申請が必要であり、選挙権の証明である「在外選挙人証」を得るまでに2ヶ月以上の時間がかかることが通常でしたが、2018年度(平成30年度)から始まった「出国時申請」によって、出国前から途中までの手続きを済ませておくことができるようになり、より早く・効率的に選挙に参加できるようになりました。


また、「在外選挙」を希望する方には、帰国後間もない場合や、一時帰国の場合、日本国籍を持っているけれど、一度も日本に入国したことがない場合など、様々な事情が考えられますが、すべて「在外選挙人名簿」の登録と、「在外選挙人証」の取得が必要ですので、まずは早めの「在外選挙人名簿」への登録を目指し、外務省ホームページや各大使館などで必要な条件を確認しましょう。

ただし、「在外選挙人」になるためには、出国後3ヶ月以上その場所に住んでいる必要があるため、出国から3ヶ月未満の短期滞在の状態や、申請が遅れて「在外選挙人証」が手元に届いていない状態では、選挙に参加できませんのでご注意ください。

そして、「在外選挙制度」は国政選挙の制度であり、地方選挙では制度化されていません。

「在外選挙人証」で投票できるのは、あくまでも国政選挙のみです。都道府県知事・議員や市町村長・議員を決める選挙については、転出届を提出した時点で参加できませんので、そちらも注意が必要です。

本記事は、2020年7月3日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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