武蔵野市の「外国人参政権」を認める条例案をめぐる賛否と、武蔵野市の説明

2021年(令和3年)11月12日の、武蔵野市が定例記者会見にて、「武蔵野市住民投票条例案」を議会に提出する旨を公表したところ、その内容をめぐって武蔵野市には様々な問い合わせが寄せられているようです。主なお問い合わせ内容への武蔵野市の回答をご紹介します。


武蔵野市が「よくあるお問合せへの回答」を公開

「武蔵野市住民投票条例案」が、「外国人参政権」を認める内容だということなどが、市内外から注目されている武蔵野市ですが、武蔵野市にはこの内容をめぐって多くの問い合わせがきているようです。

そこで、武蔵野市は2021年12月6日に、「よくあるお問合せ」について市としての回答を公表しました。

【武蔵野市条例案】投票資格者に「外国籍住民」を含めることについて

武蔵野市条例案には、市民と同様に、条件をクリアした「外国籍住民」の投票資格が認める内容が盛り込まれています。その「外国籍住民」の投票資格についての問い合わせや、SNS上の声をご紹介します。

【武蔵野市条例案】よくある問い合わせへの、武蔵野市としての回答

武蔵野市では、下記の問い合わせについて回答をまとめています。総合的に、武蔵野市の住民投票は、「代表者を選ぶ」ようなものではなく、「市政に関する重要事項について賛否の意見を表明」するものであり、「選挙権や被選挙権、参政権」を与えるものではないというのが、武蔵野市としての一貫した回答のようです。

問1 外国人へ参政権を与えることにならないか?
問2 なぜ投票資格者に外国籍住民を含めるのか?
問3 投票資格者に外国籍住民を含めるのは、平成7年2月28日最高裁判決の趣旨に反するのではないか?
問4 日本国憲法の「国民主権」の趣旨から、外国籍住民に住民投票権を与えることは不適当ではないか?
問5 少なくとも外国籍住民は、「市内在住3年以上」や「永住者に限る」などの要件を設けるべきではないか?
問6 観光に来て3カ月以上滞在した場合も投票資格者となれるのか?
問7 外国籍住民が大量移住し、自国に有利な市長や市議会議員を選ぶことにならないか?
問8 外国籍住民が大量移住し、自国に有利な政策を意図的に提案することはないか?
問9 将来的に外国籍住民へ参政権を与えることに繋がりかねないのではないか?
問10 外国籍住民の意見を聴きたいのであれば、アンケートで十分なのではないか?

詳しい回答はこちらです。

▼参考URL:武蔵野市|「武蔵野市住民投票条例案」に対するよくあるお問い合わせについて(外部サイト)

とくに、気になる「外国籍住民が大量移住し、自国に有利な市長や市議会議員を選ぶことにならないか?」という点おいては、今回の制度について、外国籍住民へ選挙権や被選挙権(市長や市議会議員等へ立候補する権利)を与えるものではないという旨の回答をしています。

【武蔵野市条例案】目的や根拠に関する問い合わせと、回答について

武蔵野市条例案については、この条例案は一つの手段であって、本当の目的が別にあるのではないか?という意見も多く見られます。

また、なぜ武蔵野市に「住民投票条例」が必要なのか、その根拠についての問い合わせも多く寄せられているようです。

武蔵野市としては、すでに制定されている「武蔵野市自治基本条例の第19条の規定に基づき、制定する」と回答しています。

問11 住民投票条例を制定する目的は何なのか?
問12 なぜ住民投票条例が必要なのか?
問13 住民投票条例を制定する根拠は何か?

詳しい回答はこちらです。


▼参考URL:武蔵野市|「武蔵野市住民投票条例案」に対するよくあるお問い合わせについて(外部サイト)

気になる「住民投票条例を制定する目的は何なのか?」についての市の回答は、「本市における市民自治のさらなる推進を目的として、他の自治体との合併や一定の規模以上の境界を変更する場合のほか、武蔵野市や市民全体に影響を及ぼす事項について、住民が直接その意思を表明する住民投票制度を設けるものです。」と回答しています。

 

【武蔵野市条例案】住民投票の対象、請求、投票結果に関すること

武蔵野市条例案について、具体的にどのような案件が「住民投票」の対象になるのか、誰が「住民投票」を実施することを求められるのか、そして住民投票の結果に「法的拘束力」は無いとしているが、議会は無視できないのではないか?といった疑問も聞かれています。

問14 住民投票の対象となる「市政に関する重要事項」とは何か?
問15 住民投票はどんな案件でも実施できるのか?
問16 住民投票は誰でも請求できるのか?
問17 結果に「法的拘束力はない」とあるが、市長や議会は結果を無視できないのではないか?

詳しい回答はこちらです。

▼参考URL:武蔵野市|「武蔵野市住民投票条例案」に対するよくあるお問い合わせについて(外部サイト)

気になるポイント「結果に<法的拘束力はない>とあるが、市長や議会は結果を無視できないのではないか?」について、市の回答は、「本制度は、住民投票の結果がそのまま市の意思決定となるものではなく、その取扱いを有権者から選ばれた市長と議会が決定するという二元代表制の仕組みには、何ら変わりのないものと考えています。そして、その取扱いにおいては、多数意見と異なるものとなることも妨げられないと考えます。投票結果の受け止め方は、市長や議員一人ひとりそれぞれであり、単に賛成や反対の結果だけではなく、全体の投票率や得票率なども踏まえた、結果全体を尊重するものと考えています。」と回答しています。

【武蔵野市条例案】市民への周知などについて。唐突に感じられた市民への説明

武蔵野市条例案について、市民からは住民投票制度の話題が出たことが唐突であったという指摘や、周知が足りなかったのではないか、という声も寄せられています。

武蔵野市は、議論が始まった2016年(平成28年)から、十分な議論を踏まえたことや、正当な手続きを踏んでいることを説明しています。

また、2021年2月に無作為に行ったアンケートでは、7割もの市民が、「外国籍市民も投票資格者に含めるという考え方」について賛成と回答している旨などを公表しています。

まだ「条例案」の段階である「住民投票条例」ですが、今後市議会で賛成多数で議決されれば、2022年には施行されるというスケジュールのようです。

「武蔵野市住民投票条例案」に対するよくあるお問い合わせについて
出典)「武蔵野市住民投票条例案」に対するよくあるお問い合わせについて
問18 そもそも、住民投票制度について話題が出たのは唐突ではないか?
問19 市民への周知が足りないのではないか?
問20 住民投票条例は決定事項なのか?

詳しい回答はこちらです。

▼参考URL:武蔵野市|「武蔵野市住民投票条例案」に対するよくあるお問い合わせについて(外部サイト)

【武蔵野市条例案】2021年12月14日、市議会の委員会で可決

武蔵野市の外国人が住民投票に参加することを認める住民投票条例案は、2021年12月14日(火)、武蔵野市議会の委員会で可決されました。12月21日に開催予定の本会議で採決される予定のようです。

条例案を審議する委員会では、条例案に反対する議員から「3カ月しか住んでいない外国人に日本人と同等の権利を認めるのはナンセンスだ」などといった意見が出たそうです。


一方で、条例案に賛成する議員からは「外国人の参加は多様性を認め、支え合う理念を体現することだ」などの意見が出たとのことです。

委員会の採決では、賛成と反対の議員が「同数」となったため、最後は委員長の判断で可決されたということです。

▼参考URL:朝日新聞デジタル|武蔵野市の住民投票条例案、市議会委員会で可決 外国人にも投票資格(外部サイト)

【武蔵野市住民投票条例案】Twitterの反応

深田貴美子(前武蔵野市議員)

五十嵐えり(東京都議員・武蔵野市選挙区)

対馬ふみあき(立川市議)

まとめ

このページでは、外国人であっても、日本人と同じ条件で住民投票に参加することを認める「武蔵野市住民投票条例案」について、武蔵野市に寄せられている意見や、問い合わせに対する武蔵野市の主な回答をご紹介しました。

また、12月14日現在、市内外から賛否両論が渦巻く中で、市議会委員会では条例案が可決、12月21日の委員会で採決される見込みのようです。

参考:YOUTUBEでの武蔵野市の外国人住民投票の反応

中立的な意見はなかなか見つけられませんでいたが、大手マスメディアや著名人・政治にかかわる方の動画をピックアップしました。

外国人の住民投票認める? 東京・武蔵野市で条例案 – YouTube

「外国人投票権」条例案が委員会で可決 武蔵野市(2021年12月14日) – YouTube

外国籍でも参加可能の住民投票条例案が東京・武蔵野市で審議入り – YouTube

武蔵野市自治基本条例 – YouTube

【ひろゆき】あの市長を●●しないと日本は終わりです。中国の支配下になってしまいますよ…ひろゆきが外国人住民投票権・移民問題について語る【ひろゆき切り抜き/論破/武蔵野市】 – YouTube

在日外国人に投票権付与したらどうなる? – YouTube

外国人参政権が突如、東京都内でも成立?!武蔵野市の事例から、そのリスクと合憲性を考える – YouTube

【第316回】武蔵野市、外国人に住民投票の投票権!恐ろしい…断固反対! – YouTube

合わせて読みたい記事

》【地方行政で外国人の投票が可能に?】自治体の憲法とも呼ばれる「自治基本条例」と外国人参政権について

住民投票での「外国人参政権」を認める根拠として、自治体によっては「自治基本条例」や「まちづくり基本条例」などという名称での条例を制定しています。「自治基本条例」とはどのような条例なのかを解説します。


本記事は、2021年12月14日時点調査または公開された情報です。
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