日本における「国家公務員」と「地方公務員」の種類と人数について

日本の公務員には大きく「国家公務員」と「地方公務員」がありますが、それぞれの人員構成はどのようになっているのかをまとめます。

また、「国家公務員」には「特別職」と「一般職」があり、その構成比もご紹介します。近年、特に国家公務員の定数削減が行われていることについても解説します。

公務員は大きく「国家公務員」と「地方公務員」に分かれる

公務員の種類には、大きく「国家公務員」と「地方公務員」があります。平成30年度の公務員の予算定員全体の人数は国家公務員と地方公務員を総計して約332.8万人です。

その中で国家公務員の人数は約58.3万人で、全公務員中の約17.5%程度です。一方、地方公務員の人数は約274.4万人で、全体の約82.5%です。公務員の中で8割以上の方が「地方公務員」なので、地方公務員が高い割合を占めていると言えます。

詳細はこちら>「平成30年度 人事院の進める人事行政について~国家公務員プロフィール~」人事院ホームページ
http://www.jinji.go.jp/pamfu/

国家公務員には「一般職」と「特別職」がある

公務員の中でも「国家公務員」には「一般職」と「特別職」という種別があります。「一般職」は約28.5万人が在籍し、国家公務員のうち約44.9%を占めます。一般職は原則として「国家公務員法」が適用されます。国家公務員法が適用されるということは、例えば、国家公務員法の定める成績主義の原則に基づいて、試験による競争で採用されます。

一方、国家公務員の「特別職」は約29.8万人が在籍し、国家公務員全体の51.1%です。一般職と特別職は、同じくらいの割合だということがわかります。

国家公務員の「特別職」というのは、原則として国家公務員法が適用されるべきでないような政治的な国家公務員などが当てはまります。例えば、内閣総理大臣や国務大臣などです。大臣は試験競争ではなく、国会に選出されたり、総理大臣に任命される職種です。また、裁判官や国会職員、防衛省職員など、三権分立の観点から国家公務員法を適用すべきでないとされる職業も「特別職」に含まれます。

国家公務員一般職には「給与法適用職員」とそうでない職員がいる

国家公務員の一般職は「給与法適用職員」とそうでない職員に分かれます。給与法適用職員の「給与法」とは「一般職の職員の給与に関する法律」のことで、略して「一般職給与法」などと呼ばれている、国家公務員の一般職の給与について定めている法律です。国家公務員の給与改定などの人事院勧告は、この給与法適用職員が対象になるようです。

「給与法適用職員」は国家公務員の一般職のうち、「検察官」と「行政執行法人職員」を除く約27.5万人で、国家公務員全体の47.2%にあたります。ちなみに「検察官」は約3千人で国家公務員全体の0.5%、「造幣局」などを含む行政執行法人職員は約7千人で国家公務員全体の1.2%程度です。

国家公務員は定数削減が進んだ

国家公務員の人員数は現在約58万人ですが、20年ほど前の平成12年度には国家公務員の人数は約113万人にものぼりました。なぜこれほどの人員削減が進んだのかというと、平成13年度に実施された「中央省庁再編」で省庁の統廃合が進み、1府22省庁あった中央官庁が1府12省庁に減り、その際に職員の定数も見直され、定数削減が大きく進みました。定数削減が実現した最大の理由は郵政民営化に代表される国の機関の民営化にあります。

例えば国立大学が法人化されたことによって、それまで国家公務員だった職員が国家公務員ではなくなりました。また、社会保険庁は廃止され、特殊法人の日本年金機構に業務が移管されるとともに、職員は公務員ではなくなりました。

以上のように、省庁再編と民営化の動きにより、ここ数年で国家公務員の定員は大幅に削減されたようです。中央官庁の定数についても、ほとんどの省庁で削減が進み、平成12年には50万人ほどいた一般職の人数が、現在では29万人まで削減されています。

ただし、法務省は平成13年度末定員が約5万人だったのに対し、平成30年度末定員は5.3万人、環境省は平成13年度末定員が約1千人だったのに対し、平成30年度末定員は約3千人というように、一部の省庁では職員が増加しているところもあります。

詳しくはこちら>
「機構・定員等審査結果」内閣官房ホームページ
https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/satei_03.html

公務員の数の国際比較

人事院によると、人口1,000人あたりの公的部門で働く職員数、つまり日本でいう公務員の数を国際比較すると、2016年のフランスでは約89.5人、同年のイギリスだと約69.2人、2013年のアメリカでは約64.1人というのに対し、日本では約36.7人にとどまるそうです。

他国とは国の仕組みも公務員の働き方も異なるので一概に比較はできませんが、日本の公務員の数は国際的に見て多過ぎるということは無いようです。

詳しくはこちら>
「人口千人当たりの公的部門における職員の国際比較」人事院ホームページ
http://www.jinji.go.jp/pamfu/profeel/03_kazu.pdf

公務員の多い国ベスト5

国によってどこまでを「公務員」に含めるのかという定義には違いがありますが、2010年から2014年の「世界価値観調査」をもとに公務員比率を国際比較すると、就業者のうち公務員比率が多い国ベスト5は、1位が公務員比率78.42%の「リビア」、2位が78.29%の「ベラルーシ」、3位が77.99%の「クェート」、4位が76.39%の「カタール」、5位が63.83%の「アルメニア」というデータがあるようです。

詳しくはこちら>
「日本の公務員は先進国で最も少なく、収入レベルは突出して高い」
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-5959.php

公務員の少ない国ベスト5

同じように公務員比率の少ない国ベスト5をご紹介すると、ワースト1位が公務員比率10.35%の「モロッコ」、2位が10.73の「日本」、3位が12.01%の「フィリピン」、4位が12.68%の「ガーナ」、5位が12.75%の「チリ」です。日本がワースト2位に入っていることに驚く方も多いのではないでしょうか。

まとめ

このページでは日本の公務員の種類と数について、人事院の資料をもとにまとめました。日本の公務員には「国家公務員」と「地方公務員」がおり、その割合は国家公務員が約2割、地方公務員が約8割と割合に大きな差がありました。

また、国家公務員の中には、「特別職」と「一般職」があり、国家公務員法が適用されるのが「一般職」でした。さらに一般職には給与改定などの人事院勧告の対象となる「給与法適用職員」と、それ以外の「検察官」や「行政執行法人職員」に分かれました。

近年、大幅に定数削減がされている国家公務員ですが、その背景には国の機関の民営化や法人化に伴い、国家公務員ではなくなった職員がいることが挙げられます。削減されたからといってその仕事が無くなったわけではなく、現在では一民間職員として活躍している元公務員のポストがあるようです。

公務員試験を受けようと考えている方は、近年の公務員の種類と数の変動や、国際比較について、まずは知っておくことが大切だと思います。

本記事は、2018年10月30日時点調査または公開された情報です。
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