【新型コロナ】ザル入国?日本への月別入国者数と、本人確認ができている割合について(2021年5月調査)

新型コロナウイルス感染症について、日本では、水際対策がうまくいかなったため、英国型の「変異株」の流入阻止に失敗したと指摘する専門家もいます。そして今、インドで確認された「二重変異株」への対策の必要性が叫ばれています。 「ザル入国」と批判する専門家もいる、これまでの日本の入国者の状況を振り返ります。


2021年1月に書いた「11月にコロナウィルス感染者が増えたのは「入国規制緩和」の影響なのか?調査レポート」から、2021年5月現在において、政府によるゴールデンウイーク前の緊急事態宣言および、4都府県の5月31日の緊急事態宣言延長が発令される中、コロナ対策について国内の対策でなくて、海外からの入国者への対策が甘いのではないか?の考えについて改めて調査しましたので、そのまとめです。

2020年9月からの、日本への「月別入国者数」の推移について

新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大を受けて、海外から日本への入国者数はほとんどいないようなイメージがありますが、実は今も毎日、入国する方は一定数います。

入国者の中には日本人帰国者も含まれますが、外国人入国者も含まれています。

出入国在留管理庁の資料によると、2021年3月の1ヶ月間に、外国人は1万9393人、入国しているようです。この外国人入国者のうち、2017人が人道上の配慮が必要な場合などの「特段の事情」で入国し、残りの1万7376人は、査証(ビザ)を持つ再入国者だったということです。

日本への「月別入国者数」の推移
出典)出入国在留管理庁|外国人入国者数及び日本人帰国者数の推移(令和2年4月~令和3年3月) (速報値)

入国者への対応は、位置情報確認アプリを使用しているが、把握しきれず

日本政府は、日本人帰国者と外国人入国者を含む入国者全員に、日本入国後少なくとも14日間が過ぎるまで自宅などで待機してもらうようにお願いしているようです。

また、携帯電話・スマートフォン・タブレッドなどの持ち歩く機器に、入国後の位置情報確認アプリをダウンロードするように促しています。

しかし、アプリの導入はあくまで自主性に任されていて強制力はありません。結果として、帰国者・入国者の国内での所在や、健康状態は把握しきれてはいないようです。

田村憲久厚生労働大臣の4月28日の、衆院厚生労働委員会での答弁によると、「(全入国者の)81%は毎日、フォローアップ(=本人確認)ができているが、14日間のうち4日連続で、(所在や健康状態などが)分からないのが1.5%、14日間全てで分からないのは0.5%いた。ここが問題だ。水際対策を強化すべきだと痛感している」ということが明らかになりました。

毎日確認ができている81%以外の残りの19%については、一時的なケースも含めて、「野放し」と言われても仕方がない状態にあったようです。

▼参考URL:厚生労働省|日本に入国する皆さまへ
https://www.lb.emb-japan.go.jp/files/100175949.pdf


2021年5月以降、インドなど水際対策強化へ

日本政府は2021年5月1日から、新型コロナウイルスの「変異株」の流行国・地域として、新たに指定したインドやペルー、米国(テネシー州、フロリダ州など)からの帰国者に対する水際対策の強化措置を実施することを発表しました。

ただ、入国者の管理体制は基本的には上記と同様で、相変わらず強制力はないようです。

このままでは、英国株が日本に入ってきて、大阪などでの感染拡大を招いたように、変異株での再拡大が起きるのではないかと心配されています。

夕刊フジによると、自民党の佐藤正久外交部会長は、「『変異株』の流行国・地域からの入国者には検査を徹底し、強制的に隔離すべきだ。インドと日本を結ぶ航空便の見直しも含め、思い切った措置を急ぐべきだ」と語っているように、今後の対応について、より効果のある対策を求める声もあがっています。

2021年3月19日からは、全ての国・地域から日本への入国者に「検査証明書」を求めている

日本政府は、水際対策の一環として2021年3月19日から、日本への上陸審査で「検査証明書」を提出できない人について、検疫法に基づいて、日本への上陸を認めないようになりました。また、出発国での搭乗前に、「検査証明書」を所持していない場合には、航空機への搭乗を拒否されるようになっています。これは、日本国籍であっても、外国国籍であっても同様に扱われるようです。

また、2020年6月頃から再開していたビジネス目的による往来を中心とした「国際的な人の往来再開に向けた段階的措置」についても、2021年1月から一時停止しています。

▼参考URL:厚生労働省|水際対策の抜本的強化に関するQ&A(外部サイト)

▼参考URL:外務省|国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について(外部サイト)

国際的な人の往来再開に向けた段階的措置での入国者について

2021年1月18日〜21日の期間で、最も日本への入国者が多かったのは、ベトナムでした。2位が中国、3位はミャンマーでした。

この期間の入国者のうち、最も多かったのが「技能実習生」として日本に来る人で、約8000人いました。入国者は全体で約9800人なので、8割以上が「技能実習生」だったということがわかります。

▼参考URL:出入国在留管理長|国際的な人の往来再開に向けた段階的措置等による入国者数(令和3年1月18日~1月21日)(外部サイト)

まとめ

このページでは、「ザル入国」とも言われている、コロナ禍での日本の水際対策についてご紹介しました。

新型コロナウイルス感染症の流行が拡大しつつあった時にも、常に入国者が日本に入ってきていましたが、入国後の国内での所在や健康状態について、追えていないケースが2割近くもあったようです。

また、一時は、日本に入国・帰国後は14日間自宅などで待機することについて、ビジネス往来であれば免除されていたところも、現在では水際対策強化のため、再び14日間待機の要請が出るようになったようです。

このように、対策の強化は行われているものの、相変わらず行方不明となってしまう人がいるなど、今のままの対策で十分なのか、考えさせられます。


2021年の5月から始まるインドなどからの渡航者に対する対策強化によって、「変異株」の流行を阻止できるか、注目です。

本記事は、2021年5月13日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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