地方上級「東京都職員」の学歴別、経験年別、給料月額の目安。20歳代、30歳代、40歳代の場合。
東京都が公表している「一般行政職員」の経験年数と学歴別の平均月額をご紹介します。経験年数ごとに10年目、15年目、20年目の平均給料月額と、平均的な入庁年齢から計算した、大体の年齢を目安に記載しました。
一般行政職員とは、東京都の一般職員のうち、消防職、企業職、医療技術職、税務職、技能労務職などを除いた職員のことで、事務職の方が多い職種です。
また、下記の金額は給与から諸手当を引いた基本給(給料)です。
大卒 | 高卒 | |
---|---|---|
10年目 | 275,175円(22歳入庁の場合32歳) | 220,749円(18歳入庁の場合28歳) |
15年目 | 330,863円(22歳入庁の場合37歳) | 271,136円(18歳入庁の場合33歳) |
20年目 | 369,550円(22歳入庁の場合42歳) | 305,865円(18歳入庁の場合38歳) |
》参考URL:東京都総務局|都職員の給与の状況(第42回)の概要
「東京都職員」の年収の目安 - 42歳で約746万円
東京都職員の平均給与月額は、一般行政職で「453,549円」(平均年齢42.3歳)でした。この金額をもとに、42.3歳の東京都職員の平均年収を計算すると、基本給与12ヶ月分に、ボーナスの4.45ヶ月分を足して「約746万円」と計算することができます。
「東京都職員」の給料の決まり方。階級による「給料表」の読み方
地方公務員「東京都」の職員は、東京都が決めている「職務」の種類によって、それぞれ異なる給料表があります。給料表は、「級」や「号」という階級によって、細かく金額が設定されており、自分の階級が書かれたマスの金額が、給料として支給されます。
東京都の事務系職員、技術系職員の給料表は「行政職給料表(一)」
東京都では、事務及び技術系の職員は、「行政職」という名称にまとめられており、適用される給料表は、「行政職給料表(一)」です。
初任給で比べてみると、採用区分「1類A」の場合は「1級37号給」、「1類B」の場合は「1級29号給」、「3類」であれば「1級5号給」が支給される仕組みになっています。
》参考URL:東京都|東京都職員給料表
東京都の栄養士の場合の給料表は「医療職給料表(二)」
東京都採用の栄養士は採用区分としては「2類」での採用となり、「医療職給料表(二)」が適用されます。採用後の初任給としては、「1級17号給」が支給されます。
東京都の職員の給料は、民間とバランスをとって設定されている
東京都の職員の給料は、毎年人事委員会が行っている「東京都職員給与等実態調査」「職種別民間給与実態調査」を元に設定されています。調査結果は公表されていますので、興味のある方は人事委員会のホームページをご確認ください。
この調査を行うことについて、東京都では次の3点の理由をあげています。
1)市場原理による給与決定が困難であること、
2)職員も労働者であり、社会一般の情勢に適応した適正な給与の確保が必要であること、
3)都民の税金によって賄われていることなどの理由により、民間給与との均衡が図られるよう措置
以上の理由から、毎年のように大規模な調査が行われ、東京都職員の給料が決まる仕組みになっています。
「東京都職員」の毎月の給与の内訳は?基本給に様々な手当がプラスされている
東京都職員の毎月の給与は、
「給料の月額+特別調整額(管理職手当)+扶養手当+地域手当+住居手当+その他の手当」
で計算されます。
「給料の月額」の計算式は「給料月額+給料の調整額+教職調整額」です。
また、地域手当は 「(給料の月額+特別調整額(管理職手当)+扶養手当) ×支給割合」で計算されるようです。この式の中の「支給割合」は、都内区市町村(島しょ地域を除く)では「 20/100」、都外地域では「 12/100」という数字がそれぞれ入ります。
そして、民間企業と同じようにこの計算された給料から、「税金」や「社会保険」を差し引いたものが「給与」として支給されます。
「東京都職員」の初任給例(令和4年4月1日の場合)
東京都の職員の最初の給料、つまり初任給について、採用区分ごとにご紹介します。上記で解説したように給料に加えて、地域手当や扶養手当、住居手当や通勤手当が支給されます。
一般行政職(3類・高校卒) | 145,600円 |
---|---|
警察職(1類・大学卒) | 211,100円 |
警察職(3類・高校卒) | 178,300円 |
教育職(大学卒) | 197,300円 |
教育職(短大卒) | 180,400円 |
》参考URL:東京都総務局|都職員の給与の状況(第42回)の概要
「東京都職員」の特別給(期末手当・勤勉手当)について
東京都職員の特別給、つまりボーナスの支給額をご紹介します。
令和4年度の一人あたりの冬のボーナスの平均金額は921,669円(平均年齢41.4歳)でした。
この金額ですが、前年の令和3年度の平均金額が900,785円(平均年齢41.1歳)に比べて「2.3%」増額しています。これは、ボーナスを決める東京都の人事委員会勧告が、令和3年の12月期の期末手当では「1.15ヶ月分」だったのに対し、令和4年の12月期の期末手当が「1.2ヶ月」だったことが大きな要因になっているそうです。
今のところ、令和4年度の特別給は合計で4.45ヶ月分ですが、現在「4.55ヶ月」にする改正案が東京都議会に提出中のようです。
》参考URL:東京都総務局|都職員の給与の状況(第42回)の概要
「東京都職員」の福利厚生(地方公務員(地方上級)の福利厚生の一例として)
東京都職員の勤務条件や福利厚生についてご紹介します。
東京都職員は大きな区分でいうと、「地方公務員(地方上級)」に当てはまりますので、他市の県庁職員や市役所職員などの福利厚生とも似ている部分があるかと思います。
とはいえ、受験する自治体の福利厚生をしっかり確認しておくことが大切ですので、東京都以外の地方公務員を受験する方は、参考程度にご覧ください。
「東京都職員」の勤務時間
東京都の勤務時間は、1日につき7時間45分、1週間につき38時間45分です。勤務時間は、7時スタートから11時スタートまで9パターンあり、お昼休憩は1時間あります。
「東京都職員」の休日
週休日は、官庁執務型勤務職員(例えば、都庁の事務職員など)は土曜日、日曜日です。
交替制等勤務職員(夜勤がある福祉職など)は、4週間ごとに8日の休日を設定、または4週間ごとに4日以上を設定するようになっています。
そのほかの休日には、国民の祝日、年末年始(12月29日~1月3日)などがあります。
「東京都職員」の休暇
「東京都職員」の休暇には、1年間に20日(4月1日採用の場合は15日)付与される年次有給休暇をはじめとして、妊娠・出産を支援する休暇(妊娠出産休暇、出産支援休暇、ほか)、仕事と育児・介護の両立を支援する休暇(育児参加休暇、介護休暇、短期の介護休暇、ほか)、慶弔休暇、夏季休暇などがあります。
職員数の状況(令和4年4月1日時点)
令和4年度の東京都職員数は、警察、消防、教育、公営企業職員なども含むと170,657人で、前年よりも464人増加しました。
「東京都職員」の退職手当
令和4年の東京都の退職手当の平均支給額は、定年等退職の場合「2,210万円」でした(平均勤続年数33年8月)。
基本額の支給率は、勤続年数によって変わります。
令和4年では、勤続25年で30.5か月、勤続35年以上で43.0か月分で計算されます。さらに、定年退職については「定年前早期退職特例措置」で2%から20%加算される措置も用意されています。
以上が定年退職による退職金についての内容ですが、退職には自己都合などによる「普通退職」もあります。
令和3年度に東京都職員を普通退職した職員の平均勤続年数は6年3か月で、退職手当の平均支給額は193万円だったようです。
【令和5年度】東京都では「行政」「土木」の採用人数が増えます
令和5年度の「東京都職員採用試験(選考)の区分(職種)」と「採用予定者数等について」が公表されました。
令和5年度の採用についての最新情報は東京都人事委員会のホームページなどでご確認ください。
》参考URL:令和5年度東京都職員採用試験(選考)の区分(職種)及び採用予定者数等について
まとめ - 「東京都職員」の定年退職時の退職金平均は2,210万円!
このページでは、東京都職員の年代別の給料額や、平均年収、退職金などをご紹介しました。
東京都では、勤続年数によって給料も上がっていく制度になっていることがおわかりいただけたかと思います。また、採用区分による初任給の違いについてもご紹介します。
また、東京都の退職金については、定年まで勤め上げると2,210万円の退職手当が支給されていることもご紹介しました。
給料の額は、調査をもとに毎年少しずつ変わっていることも解説した通りですので、地方公務員を目指している方、東京都職員を志望している方は、毎年の最新の採用情報をチェックすることをおすすめします。
(作成日:2017年7月19日/更新日:2023年3月16日)
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