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【目指せ!外交官】中米最大の湖「ニカラグア湖」のある「ニカラグア共和国」の基礎知識(2021年6月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家である「ニカラグア共和国」です。

「ニカラグア共和国」は、北西にホンジュラス、南にコスタリカと国境を接し、東はカリブ海、南西は太平洋に面している国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「ニカラグア共和国」ってどんな国?

「ニカラグア共和国」の正式名称はスペイン語で「República de Nicaragua」、英語では「Republic of Nicaragua」です。漢字では「尼加拉瓜」と表記し、その他「尼加拉瓦、尼喀拉瓜、尼嘎拉瓜」などとも表記されます。

「ニカラグア共和国」の広さ 面積・場所について

「ニカラグア共和国」の面積は約13万370平方キロメートルで、北海道と九州を合わせた広さです。

「ニカラグア共和国」の場所は、中央アメリカ中部にあり、北西にホンジュラス、南にコスタリカと国境を接し、東はカリブ海、南西は太平洋に面しています。

また、カリブ海にコーン諸島やミスキート諸島を領有しています。

「ニカラグア共和国」の首都について

「ニカラグア共和国」の首都は「マナグア」で、「マナグア」は、座標:北緯12度8分11秒、西経86度15分5秒に位置しています。

「マナグア」の人口は、2006年現在、約185万人です。

「ニカラグア共和国」の人口について

「ニカラグア共和国」の人口は、世界銀行が2017年に調べた時点で約647万人であり、人口密度は、約49.83人で、第128位です。

「ニカラグア共和国」の成り立ちについて

「ニカラグア共和国」は、1502年にコロンブスにより「発見」され、1573年にグアテマラ総督領に編入、1821年にスペインから独立、1823年に中米諸州連合が結成、1838年に中米諸州連合から分離独立しました。

1936年にソモサ将軍政権が掌握、1979年にサンディニスタ革命が勃発、1985年にオルテガ大統領が就任、1990年4月にチャモロ大統領が就任、1997年1月にアレマン大統領が就任、2002年1月にボラーニョス大統領が就任しました。

2007年1月にオルテガ大統領が就任(第1期)、2012年1月にオルテガ大統領が再任(第2期)、2017年1月にオルテガ大統領が再任(第3期)されました。

「ニカラグア共和国」の国民・宗教・言語について

「ニカラグア共和国」の国民について

「ニカラグア共和国」の人種割合は、メスティーソが約69パーセント、白人が約17パーセント、黒人が約9パーセント、インディヘナ諸部族が約5パーセントとなっています。


アフリカ系ニカラグア人とインディヘナはカリブ海側に集中しており、アフリカ系の先祖にはジャマイカから労働者として流入した者もいます。

インディヘナの主な部族としては、ミスキート族、スモ族、ラマ族、ガリフナ族などが挙げられます。

19世紀から20世紀にかけてニカラグアにはヨーロッパから移民が流入し、ドイツ人、イタリア人、スペイン人、フランス人、ベルギー人移民などがヒノテガやエステリなどの太平洋側諸県に流入し、その地でコーヒーや砂糖、出版に携わりました。

その他にも中東からシリア人、レバノン人、パレスチナ人(パレスチナ系ニカラグア人)、ユダヤ人が流入し、東アジアからも中国人(華人)や台湾人、日本人の移民もあり、内戦中に多くのニカラグア人が国外に流出しました。

「ニカラグア共和国」の宗教について

「ニカラグア共和国」の国家宗教は、宗教は、カトリックが58.5パーセント、他には福音派 プロテスタント 23.2パーセント、末日聖徒イエス・キリスト教会 1.9パーセント、その他が約2.6パーセントで、約15.7パーセントは宗教を持っていません。

「ニカラグア共和国」の言語について

「ニカラグア共和国」の公用語は、スペイン語がですが、カリブ海側の旧英領の影響を受けたモスキート海岸ではミスキート族の話す英語とミスキート語も話されています。

ニカラグアのスペイン語は、トゥセオよりもボセオが用いられ、その他に、移民によって中国語やアラビア語、ドイツ語、イタリア語なども話されています。

「ニカラグア共和国」の経済状況について

「ニカラグア共和国」の通貨は、コルドバで、GDPは約131.2億米ドルで、世界135位です。そして、一人当たりのGDPは約1,869.71米ドルで、世界148位です。

「ニカラグア共和国」の貿易について

「ニカラグア共和国」の貿易相手は主に、輸出が米国、エルサルバドル、コスタリカ、グアテマラ、ホンジュラス、日本で、輸入が米国、中国、コスタリカ、メキシコ、グアテマラ、となっています。

「ニカラグア共和国」の主な輸出品目は、牛肉、コーヒー、金、砂糖、乳製品、ピーナッツなどで、輸入品目は、ディーゼル・ガソリン・潤滑油、食糧品、医薬品、原油、衣服・靴などです。

「ニカラグア共和国」の政治・政策について

政治体制について

「ニカラグア共和国」は、立憲共和制で、議会は、一院制、定員は92名で任期は5年です。

「ニカラグア共和国」の政策

「ニカラグア共和国」は、1821年にスペインから独立、1823年に中米諸州連合が結成、1838年に同連合から分離・独立しました。

1936年にアナスタシオ・ソモサ・ガルシア将軍が大統領に選出されて以来、1979年までの43年間ソモサ一族が独裁政治を続けましたが、1970年代末になると、ソモサ独裁に反対する中道・左派が幅広く結集しました。

1979年7月に武力によってソモサ独裁政権が倒され、サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)主導による革命政権を樹立され、その後、革命政権は急速に左傾化し、国内の政治闘争が深刻化しました。

同時に、1981年に米国でレーガン政権が発足され、反革命武装勢力「コントラ」への支援と対ニカラグア経済制裁が行われました。


1985年にはオルテガ大統領が就任しましたが、内戦が激化するとともに、ハイパーインフレ等により経済活動は滞り、ニカラグア社会は極度に混乱・疲弊しました。

1987年の中米和平合意に沿って、1988年、政府・反政府勢力との間で暫定停戦合意が成立、1990年には、国連等による国際監視の下、大統領選挙が実施され、国民野党連合(UNO)で親米保守派のチャモロ候補が勝利しました。

チャモロ政権は、平和構築、民主化、経済自由化という大変革に着手し多くの成果を残しました。

1997年に発足したアレマン政権(立憲自由党:PLC)は、経済自由化を推し進める政策をとり、経済構造、行政組織、司法制度改革等が実施されましたが、1999年以降は、野党FSLNと政治合意を結び二大政党に有利に働くよう憲法改正や選挙法の改正が行われました。

2002年に発足したボラーニョス政権(PLC)は汚職に対して断固たる対応をとり、アレマン政権時代の汚職が厳しく追求され、主要派閥アレマン派との関係が悪化し、内政危機に陥りましたが、米州機構(OAS)等の仲介が功を奏し、ボラーニョス大統領は2007年1月までの任期を全うしました。

2006年11月の大統領選挙の結果、2007年1月、オルテガ大統領が就任し、17年ぶりに政権に復帰し、オルテガ政権によって、主要課題である貧困削減に向けた低所得者向けプログラム等が推進されました。

2011年11月の大統領選挙では、「大統領の連続再選は憲法違反」との非難もありましたが、オルテガ大統領は出馬し、60%超の高い得票率で再選を果たしました。

なお、大統領の連続再選問題については、2009年10月、オルテガ大統領の申し立てに対し、ニカラグア最高裁によって「憲法の連続再選禁止規定は同じく憲法が定める「法の下の平等」原則に抵触するため適用不可」と判断され、同国最高選管もこれを追認したため、オルテガ大統領再選への道が開かれました。

2014年12月、憲法改正により、大統領の無期限再選が可能となり、2016年11月の大統領選挙では、オルテガ大統領が70パーセント超の得票率で連続三選され、副大統領にはオルテガ大統領夫人であるムリージョ大統領府広報官が選出されました。

同日に行われた国会議員選挙でも、与党FSLNが92議席中71議席が獲得され、2017年1月、オルテガ大統領が就任しました。

2018年4月、社会保障改革を発端とした反政府抗議デモが勃発し、警察やパラミリタリーによる武力を用いた弾圧等により300名以上が死亡、同年5月以降に政府と市民同盟(経済界、学生、市民団体等)の間で国民対話を開始したものの頓挫しています。

「ニカラグア共和国」の元首・首相・外相について

「ニカラグア共和国」の元首について

「ニカラグア共和国」の元首は、ダニエル・オルテガ・サアベドラ大統領です。

「ニカラグア共和国」の首相について

「ニカラグア共和国」には、首相職が無く、外相は、デニス・モンカダ・コリンドレスです。

「ニカラグア共和国」の国防・軍事制度・兵役について

「ニカラグア共和国」は、1979年からのサンディニスタ政権時代は、キューバやソ連等社会主義諸国との関係が緊密でしたが、チャモロ政権以後、米国との関係を修復し全方位外交が展開されました。

2007年に発足したオルテガ政権では、米州人民ボリバル同盟(ALBA)への参加を通じたベネズエラやキューバとの関係が一層緊密化するとともに、イランやロシアとの関係が強化されています。

移民や貿易面では深いつながりを有する米国との関係も維持されているものの、オルテガ大統領の反米的発言も目立っています。

なお、「ニカラグア共和国」は、中米統合機構(SICA)加盟国でもあり、台湾および北朝鮮と外交関係あります。

軍事力は、2018年現在、国家安全保障予算は約81百万米ドルで、兵役は志願制で1990年に徴兵制は廃止されています。

兵力は、約12,000人で、陸軍が約10,000人、海軍が約800人、空軍が約1,200人です。


「ニカラグア共和国」と「日本」の関係は?

「ニカラグア共和国」と「日本」の政治関係は、伝統的に友好関係があり、1935年2月外交関係が樹立、1941年12月からの外交関係中断を経て、1952年11月に外交関係が再開、1963年に相互に大使館が開設されました。

経済関係は、対日貿易において、貿易額は2018年現在、輸出が約26.61億円、輸入が約62.91億円、主要品目は、輸出がコーヒー、衣類ほか、動植物性原材料、ゴマなどで、輸入が機械類およびび輸送用機器、鉄鋼、化学製品、ゴム製品などです。

文化関係は、文化無償資金協力が一般・草の根の2018年度までの累計は13件、約5億6,798万円で、在留邦人数は、2020年3月現在、88名、在日ニカラグア人数は、2019年6月現在、112名です。

まとめ

以上、国特集「ニカラグア共和国」でした。

ちなみに、「ニカラグア共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「146位」でした。

FIFAデータ

https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2023年3月28日時点調査または公開された情報です。
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