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【国際文化】ヨーロッパ人(スペイン)との恋愛価値観、日本との比較

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目次

はじめに – スペイン人の男性との恋愛体験

海外での人との出会いの中でも、特に興味深い恋愛について書かせていただきます。筆者の体験をもとに書かせてもらう本記事ですが、人はもちろん一人一人違います。

よって、ここではあくまでも筆者の考えに過ぎず、実際に海外の人と交流を持つときは、先入観にとらわれず、なんでも興味を持って接することが大事だと考えます。

私は、何度か日本人以外の方とお付き合いをしたことがありますが、今回は最初にお付き合いをした、スペイン人の男性との恋愛体験から感じた海外経験をお話しします。

付き合い始めのきっかけは「留学」

私がベルギーに留学していたころ、他の様々な国からの留学生と友達になる機会がありました。近隣諸国からの学生、アメリカ・イギリスなどの英語圏、ウクライナなどの東ヨーロッパの学生、また中国をはじめとしたアジア圏の学生も多くいました。

私が初めて付き合ったのは、同じく留学生として学んでいたスペイン人の男性でした。年は5つ上で、科学やテクノロジーが大好きな人でした。

出会いは、共通のクラブに属していたことがきっかけです。私は当時ボードゲームが好きで、大学のボードゲームクラブにおりました。このボードゲームクラブではたくさんの友達に恵まれました。

ボードゲームクラブとは、その名の通り、みんなで集まってゲームを持ち寄り、夜中までゲームをするというディープなクラブでした。留学したての当時の私は英語もあまりわからず、ルールの説明を受けてもいまいちピンとこないまま、ゲーム開始という状況が長いこと続きました。

わからないなりにも、周りを見ていれば大体の流れはつかめるし、わからなければ隣の人に片言の英語で質問をして乗り切りました。他のクラブメイトたちは語学堪能なヨーロッパ人がほとんどでした。

英語がわからないのは私くらいで、みんな高度な頭脳戦を繰り広げます。私が付き合っていたスペイン人は、わからない私を助けてくれた一人でした。片言ながらもあきらめずに毎週参加する姿を見て、教えてあげようと思ったそうです。

しかし、そのスペイン人の彼と出会ってから、すぐに付き合ったというわけではありません。私にとって一番のカルチャーショックだったのは、お互いに好きになって、告白して、付き合いだすというプロットが全く当てはまらないお付き合いのスタートというものがあったことです。

日本のアニメやドラマを思い出してください。たいてい子供の時から目に触れていたそれらのお話では、お互いが意識するようになり、時間を一緒に過ごす中で、お互いの気持ちを確かめ合い、どちらかが「付き合ってください」といった告白をし、正式にお付き合いがスタートするというものだと思います。


つまり、いつからお付き合いするかがかなりはっきりしています。当時21歳の私は、その流れ以外を想像したことがありませんでした。

ヨーロッパで経験した私の恋愛では、お付き合いのスタートというものが非常にあいまいだったという点が大きく違いました。スペイン人の彼と私は、仲良くなり、一緒に過ごす時間が長くなりました。一緒に図書館で勉強したり、他の共通の友人も含めて一緒にご飯をつくったりしていました。

ある日、図書館が休館でスペイン人の彼の部屋で一緒に勉強をしようとなったとき、はじめてキスをしました。その後も会うたびに少しずつ深い関係になりました。私はてっきり私たちは付き合うのかと思いましたら、彼から「今は誰とも付き合うつもりはない」と告げられ、関係はあったものの、付き合っていないという状況が3か月ほど続きました。

私は、こういう関係は初めてだったので、他のアジア系の友人、ヨーロッパ系の友人にそれぞれ相談したところ、アジア系の友人は私の戸惑いを共有してくれていたように感じました。一方ヨーロッパ系の友人は、その状況はいたって普通で、何もおかしくはない。お互いがこの人だけ、あるいは真剣に付き合いたいと思った時に「付き合い」はスタートする、といわれました。

告白という言葉の約束からお付き合いがスタートするタイプのやり方と、お互いを知り、深い関係を持った後に、最終的に付き合うかどうか決めるという合理的なタイプが存在することを知りました。

私たちは、最終的に付き合うようにはなったのですが、一体いつから付き合っていたといえるのかわかりません。別にはっきりその日と確定することに意味はありませんが、私にとってはカルチャーショックだったのを覚えています。

常に自分の意見を求められるのは恋愛でも同じ

付き合い始めてから、痛感した違いもあります。よく、日本人は緩やかな集団の同意をもとに物事が進められる傾向にあり、西洋人はそれぞれの意見を出し尽くした後、最良の方針を選択する傾向があるといわれます。

このような文化の違いは恋愛関係においても同じでした。私は、特に意識していたわけではありませんが、状況によっては相手の意向をくみ取って決断したり、あるいは反対に相手が自分の意思を読み取って、決定したりするだろうと勝手に思い込んでいました。

しかし、スペイン人の彼はいつも私が何をしたいのか、あるいは何をしたくないのか聞いてきます。時には、私はそんなに自分の意見はありませんと怒り出したくなるほど、何度も自分の意見を言わなければならない状況に面しました。

一度彼から、「君が何を考えているかわからない」と率直に言われ、こんなにも感情を今まで以上に表に出して伝えたり、自分の意思をはっきり出したりしたことはなかったのに、それでも足りないのかと思うと途方もなく感じたこともありました。

最後には、私自身は何が好きで何が嫌いなのかをもう少し自覚できるようになっていったと思います。そしてそれをきちんと相手に伝えることで誤解のない関係が築けるということを学びました。

相手もまた、私との文化的な違いを受け入れていきました。私が意見をまとめたり、口に出したりすることに彼よりも労力がかかることを理解し、焦らなくてもいいから自分の言葉で教えてほしいということを何度も言ってくれることで、私も安心し、結果的には彼も私のことをより深く理解していったと思います。

1年半ほど続いた「遠距離恋愛」について

国際恋愛につきものは、遠距離恋愛です。私は1年半ほど遠距離恋愛をしました。遠距離恋愛は大変という話をよく耳にしますが、いろんな角度から見ると悪いことばかりではないというのが私の意見です。

たとえば、本当に相手が好きでなければ、自然に消滅していけるというメリットがあると思います。そばにいれば、習慣から別れられなかったり、自分の気持ちがよくわからなくなったりということがあると思います。

しかし、いったん離れてみることで、自分の思いを再確認でき、離れていてももう一度一緒になる努力ができる人なのか、あるいは人生の一部分を一緒に過ごして、楽しい思いをさせてくれた人なのか見極めるよいきっかけとして、遠距離恋愛を見ることもできます。


ほかにも、一緒に同じ空間を過ごしたり、触れ合ったりすることができないため、精神的なつながりを深めることができます。近くにいれば言わずにわかることも、遠距離恋愛においては言葉やほかの方法で積極的に表現していかなければなりません。

たとえば、一緒に公園に行くことはできないけれど、行った時の気持ちを相手に表現することで、その経験をシェアできていると感じることがあります。一緒に公園に行っていたら、その時どう感じたかは言わなかったかもしれません。

相手も同じ景色を見て同じように感じたと思って、本当に相手が何を考えているかに目を向けなかったかもしれません。遠距離恋愛では、言葉で気持ちや考えを表現することが、二人にとっての経験のシェアです。より一層心が近くなることもあります。

もちろん、会えないことはとてもつらいです。近くにいないことで、少しずつ言い表せない気持ちの誤差や、生活の違いが出てくることは否めません。できることなら遠距離恋愛はしたくないものですが、しなければいけなくなったときは、このようなメリットがあることを知っておくのも大事だと思います。

まとめ – 国際的な人付き合い

スペイン人の彼は、合理的であること、意見をはっきり述べることを重要視していました。これはヨーロッパの人々には広く当てはまることなのかもしれません。このような違いが、私にとっては面白くもあり、大変でもありましたが、いろんなことを学ばせてくれた彼との経験にとても感謝しています。

特に、国際恋愛でなくても、人はそれぞれ違うものです。日本人同士でもいろんな違いがあって当然ですが、生まれ育った国が違うと本当に私が当たり前だと思っていたことが、相手には当たり前でなかったということが頻繁に起きます。

その違いを面白いと思える人は、きっといろんな人との出会いを楽しみ、自分を変えていけるのだろうと思いました。

本記事は、2018年12月16日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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