「大学病院の光学医療診療部」の「看護師」の仕事内容・給料レポート

大学病院の光学医療診療部・放射線部で働く、キャリア4年の看護師(有期職員)によるキャリアレポートです。

今回は、その「看護師」の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

大学病院の光学医療診療部・放射線部で働く、キャリア4年の看護師(有期職員)によるキャリアレポートです。

「大学病院で働く看護師」の仕事内容について

大学病院の光学医療診療部・放射線部で働く「看護師」の主な仕事内容は、入院・外来患者さんの安全な検査・治療をサポートすることです。

内視鏡室では全診療科の患者さんが来院しますので内視鏡前の準備、内視鏡中の看護、内視鏡後の看護を的確に行います。

具体的には、内視鏡前には情報収集、申し送り、検査薬(消泡剤、腸管洗浄剤、色素剤)の準備、スコープや周辺機器のセッティング、患者さんの着替え、咽頭麻酔、ルート確保などを行います。

内視鏡中は、生検介助・検体管理、患者さんのバイタル管理を行います。内視鏡後は患者さんの着替え、スコープや周辺機器の片付け・洗浄、セデーションを行った場合はリカバリー室で患者さんの管理を行います。

放射線部に勤務する看護師は、放射線に関係する検査・治療全般の看護を行います。血管造影室では清潔操作で医師の補助を行ったり、透視室では様々な検査を行う患者さんの体位変換、安全確保、物品管理などが重要になります。

また治療部門では放射線治療を行う患者さんのスケジュール管理や皮膚の炎症に対しての保護・観察を行います。

「大学病院で働く看護師」の1日の仕事の流れ

所属部署は日勤帯のみでした。病院自体は2交代勤務でした。

日勤

7時30分 出勤
8時00分 朝礼申し送り
8時15分 カンファレンス
8時30分 業務開始 検査前 物品準備、薬剤準備
9時00分 患者さんの受付開始、検査・治療開始
11時00分 随時お昼休憩(60分)
12時00分 業務再開・申し送り
16時45分 片付け・明日の情報収集・施錠
17時00分 終礼

「大学病院で働く看護師」の給料・残業・有給休暇について

大学病院で働く「看護師」の月給は24万円で、残業代は5000円~10000円でした。特殊勤務手当として5000円、プリセプター手当として5000円支給されました。ボーナスは80万円で、年収は約400万円でした。

なお、プリセプターとは、「先輩看護師」のことで、プリセプター(先輩看護師)がプリセプティ(新人看護師)をマンツーマンで教育・指導することをプリセプター制度といいます。


急患や急変なども頻繁にある職場なので残業は当番制でありました。また、放射線を扱うので医療被曝をします。そのため特殊勤務手当がつきました。

プリセプティを抱えると指導者として手当がつきましたが、私が退職する時にプリセプター手当は廃止されました。

有給は師長に理由を言わなければ(表向きは言わなくていいと総務からは伝達ありましたが実情は無理でした)休みが取れませんでした。

また朝礼で必ず明日お休みをいただきます、など全員の前で報告しなければなりませんでした。

この仕事で、働いているときに困ったこと

検査部門だったため、日勤が基本でお子さんを持つ方や妊婦さんが多かったです。

しかし、お子さんがいる方や妊婦さんのみでは放射線による医療被曝を伴う業務や、21時を越えることもある急患の対応などが回らないので、そのフォローのために独身者も一定数所属していました。

私もその一人でしたが、残業や医療被曝などの業務が集中し大変でした。結婚を控えていたので、これ以上医療被曝をしたくないと思い退職しました。独身者だからと医療被曝する業務が集中するのは改善して欲しかった点です。

この仕事や職場でよかったこと

大学病院ということもあり、資格取得には積極的な手厚いサポートがありました。

実際に内視鏡技師資格は最短の2年で取得することができました。それから、血管造影室看護師のIVR看護師資格も取得できました。

これらは専門医の指導のもと2年以上の実務経験と、専門医による勉強会を受講しなければ受験資格を得ることができず、なかなか取得が難しい資格です。

病棟自体で資格取得を目指していたので、受講者は急患・急変などの場合も優先的に講義に参加できるなどのサポートがありました。資格を取得したことで自分の大きな糧になりました。

「大学病院で働く看護師」の仕事エピソード

血管造影室ではERからの搬送もあり、交通外傷や劇症肝炎などの治療もありました。出血も多く輸血全開で出血性ショックに何度も対応したり、劇症肝炎はウイルス値が高いので感染のリスクもあり大変でした。

内視鏡室では、鎮静剤を希望する患者さんの増加で、鎮静後の移乗介助の際に転倒のリスクが高くなりました。また、呼吸抑制を起こすケースもあり、年に数例ER部門に応援を要請する場合もありました。

内視鏡の急患のほとんどは出血を伴うものです。食道静脈瘤の破裂や、マロリーワイス症候群などで運ばれてきた場合は検査室が血の海になります。

その場合も自分たちの血液感染に注意しつつ看護・治療を行わなければならず神経をつかう職場でもありました。


まとめ ー「看護師」を目指す方へメッセージ

感染や医療被ばくなど医療者独特のリスクも存在します。しかしきちんとした知識を持って対応すればとてもやりがいのある仕事だと思います。

現在離職していますが、大変でしたが当時の充実した日々や自分のスキルが上がり、治療に貢献できた喜びをいまでもときおり思い出します。

本記事は、2018年6月27日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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