「ウガンダ共和国」ってどんな国?
「ウガンダ共和国」の正式名称は、スワヒリ語で「Jamhuri ya Uganda(ジャムフリ・ヤ・ウガンダ)」です。
英語での正式名称は「Republic of Uganda(リパブリック・オヴ・ウガンダ)」で、通称は「Uganda」です。
日本語での正式名称は「ウガンダ共和国」、通称は「ウガンダ」であり、漢字による当て字は「宇岸陀」と表記します。
「ウガンダ共和国」の国名の由来は、スワヒリ語で「ガンダ族 (Baganda) の国」を意味する「ブガンダ」からきています。
「ウガンダ共和国」はイギリス連邦加盟国です。
面積・場所について
「ウガンダ共和国」の国土の広さは、約24万平方キロメートルで、これは日本の本州よりも少し大きい程度です。しかし、「ウガンダ共和国」にはヴィクトリア湖などの大きな湖があるので、実際の陸地面積は約20万平方キロメートル程度です。
「ウガンダ共和国」の場所は、東アフリカにある内陸国で、その国境が接するのは、東が「ケニア」、南が「タンザニア」、南西が「ルワンダ」、西は「コンゴ民主共和国」北が「南スーダン」です。
都市について
「ウガンダ共和国」の首都は「カンパラ」で、同国最大の都市であり、政治や商業の中心地としての役割を担っています。人口は約165万人で、その位置はヴィクトリア湖の北岸にあります。
人口について
「ウガンダ共和国」の人口は、約4,300万人で、これは日本の人口の3分の1程度に相当します。
成り立ちについて
16世紀ごろ、「ウガンダ共和国」の地には「ブニョロ」「ブガンダ」「アンコーレ」「ルワンダ」「ブルンディ」などの諸王国が興隆しました。
19世紀末頃、この地を巡り「ドイツ」と「イギリス」が争いましたが、最終的には「イギリス」の植民地となりました。
第二次世界大戦後、「ウガンダ」で独立運動が盛んになり、1962年には、英連邦王国の一員として独立を果たしました。
1963年に共和制へ移行し、現在の「ウガンダ共和国」の形となりました。しかし「ウガンダ共和国」は独立した後も、国内の政治はクーデターなどによって不安定な状態が続きました。
1986年、ムセベニ中将によってクーデターが起き、ムセベニ政権が誕生すると、ムセベニ氏は大統領に就任しました。そして政治や経済の安定に注力し、「ウガンダ共和国」は安定した国になっていきました。
「ウガンダ共和国」の国民・宗教・言語について
国民について
「ウガンダ共和国」の国民は、バンツー系諸民族であるバガンダ族や、ナイル系諸民族であるランゴ族、アチョリ族、中央スーダン系諸民族であるルグバラ人などです。バガンダ族の割合が最も多く、首都カンパラを中心に生活しています。
宗教について
「ウガンダ共和国」の宗教は、キリスト教が約6割、伝統宗教が約3割、イスラム教が約1割です。
「ウガンダ共和国」では、土着の呪術への信仰が根強く残っており、その呪術のための犠牲が社会問題になっています。
言語について
「ウガンダ共和国」の公用語は英語とスワヒリ語です。しかし、スワヒリ語を日常的に使う人は多くありません。
首都カンパラに多く住むバガンダ族は、主にルガンダ語を話します。そのほか、ソガ語、マサバ語、ニャンコレ語、ニョロ語、キガ語、テソ語、ルオ語、ランゴ語、トロ語など、各民族固有の言語がそれぞれに使われています。
「ウガンダ共和国」の経済状況について
「ウガンダ共和国」の通貨はウガンダ・シリングで、GDPは約266億ドル、世界第101位です。一人当たりのGDPは約700ドルで、世界で第176位です。
「ウガンダ共和国」の主要な産業は農林水産業、製造・建設業、サービス業です。特に農業は国の基幹産業になっています。
主な生産品はコーヒー・バナナ・綿花で、特にコーヒーは、アフリカでも有数の生産国であり、重要な輸出品の一つです。バナナの生産量も世界最大クラスですが、バナナはほとんど輸出はしておらず、生産量のほとんどが国内で消費されています。
「ウガンダ共和国」は独立してからも、クーデターなどによって国内の政治や経済が混乱していました。しかし、1987年以降、世界銀行とIMFの支援によって、次第に経済は安定していきました。2010年には、経済の成長と雇用の創出を目標とした「5か年国家開発計画(NDP)」を実施、2015年から現在にかけては、「第二次5か年国家開発計画(NDP)」を実施しています。
なお、世界銀行とIMF(国際通貨基金)とは、国連のシステムの一つであり、その役割は、加盟国の生活水準を向上させることです。
貿易について
「ウガンダ共和国」の主要な貿易相手国は、輸出が「ケニア、南スーダン、ルワンダ、コンゴ」で、輸入が「インド、中国、ケニア、アラブ首長国連邦、日本」です。
世界銀行によると、2015年の主な貿易品目は、輸出がコーヒー、石油、セメント、トウモロコシの種、カカオで、輸入は、石油・石油製品、医薬品、パーム油、自動車です。
総貿易額は、輸出が約23億ドル、輸入が約55億ドルであり、輸入額が輸出額を大幅に上回る貿易赤字になっています。
「ウガンダ共和国」の政治・政策について
政治体制について
「ウガンダ共和国」は共和制国家であり、1995年に公布された憲法が現行憲法です。国家元首は大統領で、首相職もあります。
また、「ウガンダ共和国」は共和制を取っていますが、国内には伝統的な地方王国である、「トロ」「ブニョロ」「ブガンダ」「ブソガ」といった王国があります。そして各王国にはそれぞれに、国王が存在します。この地方王国の国王は、「ウガンダ共和国」における政治的な権限は持たず、儀礼的な役割を果たす存在です。
「ウガンダ共和国」の議会は一院制の国民議会で、定数426名、任期は5年です。議員の選出方法は、政党名簿比例代表制度です。
「ウガンダ共和国」の大統領・首相について
大統領について
「ウガンダ共和国」の大統領は、国家元首であり、任期は5年、国民の直接選挙によって選出されます。憲法公布時は、連続して2期までしか務めることが出来ませんでしたが、2005年には再選の制限が撤廃されました。
大統領は、首相や閣僚の任免権、行政府の指揮監督権、軍の最高指揮権を持つなど、国内でも大きな権力を持っています。
「ウガンダ共和国」の現在の大統領はヨウェリ・カグタ・ムセベニ氏であり、現在5期目を務めています。
首相について
「ウガンダ共和国」の首相の職務は内閣の主宰であり、大統領によって任命されます。
「ウガンダ共和国」の現在の首相はルハカナ・ルグンダ氏です。
「ウガンダ共和国」の国防制度・軍事制度・兵役について
「ウガンダ共和国」の軍の兵力は約45,000人で、軍事予算は約44,000万ドルです。兵役は志願制です。
「ウガンダ共和国」と「日本」の関係について
「ウガンダ共和国」と「日本」は、1962年に国交を樹立しました。1994年には「日本」に在京ウガンダ大使館が、1997年には「ウガンダ共和国」に在ウガンダ日本大使館が開設されました。
経済面では、両国は盛んに貿易を行っており、「ウガンダ共和国」には日系企業も進出しています。2017年現在は、22社の日系企業があります。
文化面では、「日本」は「ウガンダ共和国」へ、教育施設への機材の寄付を行っています。例えば、マケレレ大学に対し印刷機材を、国立競技場に対し体育機材を、国立文化センターに対し照明・音響機材を、教育省に対し理科実験機材を、それぞれ寄付しました。
2017年時点での「日本」に住むウガンダ人は約600人、「ウガンダ共和国」に住む日本人は約300人です。
まとめ
「ウガンダ共和国」は、内政状態が長らく不安定で、貧困国の一つでした。反政府武装組織の児童誘拐問題など、社会問題も多く抱えています。しかし同時に、貴重な野生動物が野鳥が生息する、自然の美しい国でもあります。
なお、男子サッカーの「ウガンダ共和国」のFIFAランキングは、2018年12月では「75位」です。
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