「インドネシア共和国」ってどんな国?
「インドネシア共和国」の正式名称は「Republik Indonesia(レプブリク・インドネシア)」であり、略称は「RI」です。
英語での正式名称は「Republic of Indonesia」で、略称は「Indonesia」です。
日本語での正式名称は「インドネシア共和国」で、略称は「インドネシア」です。漢字による当て字では「印度尼西亜」と表記し、略称は「尼」と表記します。
「インドネシア共和国」の国名の由来は、ギリシャ語で「島」という言葉の「ネソス(nesos)」の複数形「ネシオイ(nesioi)」からきています。
面積・場所について
「インドネシア共和国」の国土の広さは、約190万平方キロメートルで、これは日本の約5倍の大きさに相当します。
「インドネシア共和国」の場所は、東南アジア南部にあり、1万3,000以上の大小様々な島で構成されています。
「インドネシア共和国」は島々で構成されていますが、そのうちの3つの島は、同じ島に他の国も存在するので、国境があります。国境が接しているのは、ティモール島では「東ティモール」、カリマンタン島(ボルネオ島)では「マレーシア」、ニューギニア島では「パプアニューギニア」です。
「インドネシア共和国」が、海を挟んで面している国は、「パラオ、インド、フィリピン、シンガポール、オーストラリア」です。
都市について
「インドネシア共和国」の首都は「ジャカルタ」で、「ジャカルタ」の場所はジャワ島にあります。
「ジャカルタ」はインドネシア語で「Jakarta」と表記します。「インドネシア共和国」で最も大きな都市で、人口は約950万人です。
なおら「ジャカルタ」には、東南アジア諸国連合、通称「ASEAN」の事務局があります。
人口について
「インドネシア共和国」の人口は約2億5千万人で、世界第4位であり、これは「日本」の人口の約1.8倍です。
成り立ちについて
「インドネシア共和国」の地には、石器時代からマレー系の人々が生活していました。
インド商人の影響によってヒンドゥー教文化が広まると、5世紀頃には王国の建国が始まり、その後多くの王国が興亡しました。
13世紀以降になると、ムスリム商人の影響によってイスラム文化・イスラム教が広まり、イスラム化が進みました。
16世紀になると「オランダ」がこの地にやってきて、18世紀には「インドネシア共和国」を直接統治下におき、統治を開始しました。
20世紀初頭に、「インドネシア共和国」は独立運動を行いましたが、オランダ政府によって弾圧され、独立は出来ませんでした。
第二次世界大戦中である1942年から1945年の間、この地は一時、日本軍によって占領されました。
1945年 8月17日、「インドネシア共和国」は独立を宣言し、「オランダ」との間で独立戦争が勃発しましたが、最終的に「オランダ」は独立を承認し、「インドネシア連邦共和国」が誕生しました。
1950年、「インドネシア連邦共和国」が解散し、現在の「インドネシア共和国」の形で、単一の国として誕生しました。
「インドネシア共和国」の国民・宗教・言語について
国民について
「インドネシア共和国」の国民は、多くがマレー系民族ですが、その他にも、約300の民族が住んでいます。内訳は、ジャワ人が約45%、スンダ人が約14%、マドゥラ人が約8%、沿岸マレー人が約8%、その他民族が26%、中国系の民族が約5%です。
宗教について
「インドネシア共和国」の宗教は、約88%がイスラム教を信仰しています。
「インドネシア共和国」は世界で最もイスラム教徒が多く生活する国であり、その数は約1億7000万人です。
イスラム教の他には、キリスト教が約107%、ヒンドゥー教が約2%、仏教が約1%、そしてごく少数の儒教徒が存在します。
言語について
「インドネシア共和国」の公用語は、インドネシア語ですが、実際に日常生活で人々が話す言葉は、それぞれの地域固有のものです。これらの言語は特有の文法や語彙を持ち、その種類は約600近くあります。
「インドネシア共和国」の経済状況について
「インドネシア共和国」の通貨はルピアで、GDPは約10,200億ドル、世界第16位です。一人当たりのGDPは約3,900ドルで、世界台117位であり、これは世界平均の半分を下回る水準です。
「インドネシア共和国」の主要な産業は、製造業、農林水産業、商業・ホテル・飲食業、鉱業、建設、運輸・通信、金融・保険、行政サービス・軍事・社会保障と、多岐に渡りますが、基幹産業は農業です。
2005年以降、「インドネシア共和国」の経済成長率は、比較的順調に推移してきましたが、2011年以降は貿易赤字が続いており、従来からの財政赤字もあるため、輸出促進によって収支を改善することが今後の課題です。
貿易について
「インドネシア共和国」の主要な貿易相手国は、輸出が「中国、米国、日本」で、輸入が「中国、日本、タイ」です。
インドネシア政府統計によると、2016年の主な貿易品目は、輸出が脂肪・油・蝋、鉱物燃料・油、電子機器で、輸入は、一般機械、電子機器、プラスチック・同製品です。
2017年の総貿易額は、輸出が約1,687.3億ドル、輸入が約1,568.9億ドルであり、輸入額が輸出額を上回っている状態です。
「インドネシア共和国」の政治・政策について
政治体制について
「インドネシア共和国」は共和制国家です。国家元首は大統領で、行政府の長も務めます。大統領の下に、副大統領がいます。なお、首相職はありません。
「インドネシア共和国」の議会は、国民議会・地方代表議会があります。国民議会の定数は560名で任期は5年、地方代表議会の定数は132名で任期は5年です。議員は、国民の直接選挙によって選出されます。
この他に、憲法の改正、大統領・副大統領の任期中の解任等の決定権を持つ国民協議会が存在します。この国民協議会は、国民議会議員560名と地方代表議員132名で構成されています。
「インドネシア共和国」の大統領・首相について
大統領について
「インドネシア共和国」の大統領は、国家元首であり、行政府の長でもあります。大統領は第5代までは、国民協議会によって選出されていましたが、第6代目の大統領からは、国民の直接選挙によって選出されています。
大統領の任期は5年で、最大2期まで務めることが出来ます。
「インドネシア共和国」の現在の大統領はジョコ・ウィドド氏で、現在1期目です。
首相について
「インドネシア共和国」には、首相職はありません。
「インドネシア共和国」の国防制度・軍事制度・兵役について
「インドネシア共和国」の軍は、陸軍・海軍・空軍の3軍種を擁しており、その兵力は兵力約40万人です。
「インドネシア共和国」の兵役は志願制度です。
なお、2000年までは、インドネシア警察も軍の管轄でしたが、現在は軍からは分離して、国家警察本部として再編されています。
「インドネシア共和国」と「日本」の関係について
「インドネシア共和国」と「日本」は、お互いに重要な貿易相手国であり、近年、両国の友好協力関係は非常に親密になっています。2018年には、「日本」と「インドネシア共和国」は国交樹立60周年を迎え、様々な記念イベントが開催されました。
要人の往来も盛んに行われており、2013年には安倍総理が「インドネシア共和国」に、2015年にはジョコ・ウィドド大統領が「日本」に訪問し、首脳会談を実施しました。
「インドネシア共和国」には現在、1800社を超える日本企業が存在します。また、「インドネシア共和国」では、相撲や日本のアニメなど、日本固有の文化が親しまれており、それに関連したイベントも催されています。
なお、2017年の時点で「インドネシア共和国」に住む日本人は約20,000人、「日本」に住むインドネシア人は約46,000人です。
まとめ
「インドネシア共和国」は、アジアの楽園と呼ばれており、バリ島を始めとした美しい島と、寺院遺跡など、多くの世界遺産が存在する、神秘的な国です。近年では観光大国として、観光業にも力を入れ始めています。
なお、男子サッカーの「インドネシア共和国」のFIFAランキングは、2018年12月では「第159位」です。
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