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目指せ外交官!各国の基本的な知識をまとめました。

【目指せ!外交官】世界で3番目に地下鉄が開通した「ハンガリー」の基礎知識(2021年7月調査情報)

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目次

「ハンガリー」ってどんな国?

「ハンガリー」の正式名称はハンガリー語で「Magyarország」、英語では「Hungary」です。漢字では「墺太利洪牙利帝国」と表記し、その他「澳太利洪牙利帝国、墺太利洪牙利、墺洪帝国、澳洪帝国、墺洪、澳洪、墺匈国、奥地利匈牙利帝國、奥匈帝國、奥匈」などとも表記されます。

「ハンガリー」の広さ 面積・場所について

「ハンガリー」の面積は約9.3万平方キロメートルで、日本の約4分の1の大きさです。

「ハンガリー」の場所は、中央ヨーロッパにあり、西はオーストリア、スロベニア、北はスロバキア、東はウクライナ、ルーマニア、南はセルビア、南西はクロアチアに囲まれた内陸国です。

「ハンガリー」の首都について

「ハンガリー」の首都は「ブタペスト」で、「ブタペスト」は、ハンガリーの中央に位置し、座標は、北緯47度29分33秒、東経19度03分05秒です。

「ブタペスト」の人口は、2017年現在、約175万2,286人です。

「ハンガリー」の人口について

「ハンガリー」の人口は、中央統計局が2020年に調べた時点で約970万人万人であり、人口密度は、約105.02人で、第78位です。

「ハンガリー」の成り立ちについて

「ハンガリー」は、紀元前1世紀よりローマ領パンノニア州、紀元4世紀にフン族が侵入し、ローマ人を駆逐、896年にハンガリー民族が定住、1000年にハンガリー王国が建国されました。

1241~1242年には、蒙古軍の襲来があり、1526~1699年はオスマン・トルコによって占領され、1699~1918年は、ハプスブルグ家によて統治されていました。

1867年にオーストリア・ハンガリー二重帝国が成立、1920~1944年にホルティ摂政によるハンガリー王国が成立、1920年にトリアノン条約が締結、1941~1945年は第2次世界大戦で枢軸国となりました。

1946年2月にハンガリー共和国が成立、1949年8月にハンガリー人民共和国が成立、1956年10月にハンガリー革命が勃発、ソ連軍によって侵攻、1989年10月に民主制の共和国へと体制転換、1999年3月にNATOに加盟しました。

2004年5月にEUに加盟、2007年12月にシェンゲン協定に加盟、2012年1月に基本法(新憲法)が施行、国名が「ハンガリー共和国」から「ハンガリー」に変更されました。


「ハンガリー」の国民・宗教・言語について

「ハンガリー」の国民について

「ハンガリー」の人種割合は、国民の約86パーセント以上は、マジャル人です。

マジャル人は、フィン・ウゴル語族のハンガリー語の1つであるマジャル語を母語とし、ウラル山脈の方面から移ってきた民族です。

マジャル人は旧ハンガリー王国領に広まって居住していたため、セルビアのヴォイヴォディナ、クロアチア北部、スロバキア南部、ルーマニアのトランシルヴァニアなどにもかなりのマジャル人が存在しています。

その他の民族では、有意の人口を有するロマと呼ばれるジプシーとドイツ人が居住しており、人口約1,000万人のうち約60万人がロマとされています。

また、ドイツ人は東方植民地運動の一環としてハンガリー王国に移り住んできた人々の子孫で、トランシルヴァニアのサース人やスロヴァキアのツィプス・ドイツ人のようにハンガリー王国の中で独自の民族共同体を築いた人々もいます。

その他の民族では、ルテニア人(ウクライナ人)、チェコ人、クロアチア人、ルーマニア人などもいますが、いずれもごく少数となっています。

第二次世界大戦以前には、ユダヤ人人口もかなりの数にのぼりましたが、第二次世界大戦中の迫害などによってアメリカ合衆国やイスラエルに移住していった人が多く存在します。

「ハンガリー」の宗教について

「ハンガリー」の国家宗教は、カトリックが約39パーセントで多数を占め、カルヴァン派もかなりの数にのぼり、約12パーセントとなっています。

そのほか、少数ながら、ルター派が約5パーセント、ユダヤ教が約0.2パーセント存在しています。

「ハンガリー」の言語について

「ハンガリー」の公用語は、ハンガリー語で人口の約98パーセントに使用されています。

国内の少数民族としては、13万人を擁するドイツ人が最大で、このうちおよそ10万人は家庭内でドイツ語を使用しています。

「ハンガリー」の経済状況について

「ハンガリー」の通貨はフォリントで、GDPは約1,546億米ドルで、世界55位です。そして、一人当たりのGDPは約15,920.10米ドルで、世界46位です。

「ハンガリー」の貿易について

「ハンガリー」の貿易相手は主に、輸出がドイツ、スロバキア、イタリア、ルーマニア、オーストリアで、輸入がドイツ、中国、オーストリア、ポーランド、チェコとなっています。

「ハンガリー」の主な輸出品目は、道路走行車両、電気・電子機器、通信・記録機器、発電機器で、輸入品目は、電気・電子機器、道路走行車両、通信・記録機器、工業機械一般です。

「ハンガリー」の政治・政策について

政治体制について

「ハンガリー」は、共和制で、議会は一院制、定数は199名で、任期は4年です。


「ハンガリー」の政策

「ハンガリー」は、1989年の共産党一党体制からの体制転換後、複数政党による議会制民主主義に移行されました。

2010年の総選挙で、フィデスとKDNPからなる中道右派政権が誕生、オルバーン・フィデス党首が2002年の総選挙で社会党に敗北して以降8年ぶりに、首相の座に返り咲きました。

国会で3分の2を超える議席を有するオルバーン政権は、新憲法の制定を始め、選挙制度改革、憲法裁判所の権限縮小、報道に対する監督強化等の制度改革が矢継ぎ早に実施されました。

2014年の総選挙では、与党フィデスが再び大勝、二期連続で政権が維持、インターネット税導入案や大規模小売店舗の日曜営業禁止、EU諸国が対露制裁を行う中での親露路線、対米関係の悪化などが政府批判を喚起し、一時的に支持率を落としましたが、2015年の移民・難民問題への厳しい対応で国内での支持は回復しました。

2018年4月の総選挙では、移民・難民問題を選挙の争点と位置づけた与党フィデスが全国的に高い得票率で大勝し、フィデスとKDNPが3分の2超となる133議席を獲得しました。

同年5月18日、第4次オルバーン政権が発足、2019年5月の欧州議会選挙でも与党フィデスが圧勝しましたが、同年10月に行われた統一地方選挙では、首都ブダペストにおいてカラーチョニ野党統一候補が現職のタルローシュ与党候補に勝利したほか、ブダペスト区長選挙においても野党が与党を上回りました。

また、県指定都市の市長選挙においても半数近くの都市で野党が勝利し、全般的に野党が躍進しました。

他方、県議会選挙では、与党フィデスが前回選挙同様、全19の県議会で過半数を達成し、第一党となり、与党フィデスの根強い支持が見られます。

「ハンガリー」の元首・首相・外相について

「ハンガリー」の元首について

「ハンガリー」の元首は、アーデル・ヤーノシュ大統領です。

「ハンガリー」の首相・外相について

「ハンガリー」の首相は、オルバーン・ヴィクトルで、外相は、シーヤールトー・ペーテルです。

「ハンガリー」の国防・軍事制度・兵役について

「ハンガリー」は、1999年3月にNATO、2004年5月にEUに加盟し、2011年前半に初のEU議長国を務めました。

また、チェコ、ポーランド、スロバキアとともに地域協力の枠組みヴィシェグラード4(V4)を推進しました。

2014年、「外務省」を「外務貿易省」に改名して経済外交重視の姿勢を明示し、「東方開放政策」および「南方開放政策」を実施、前者の政策の下ではアジア、ロシア・旧ソ連諸国、後者の下では中南米、アフリカ地域等、欧米以外のEU域外国との経済外交を強化するなど、EUの枠組みにとらわれない独自の外交政策が推進されました。

2015年の欧州への移民・難民の大量流入(41万人超)に際し、セルビアおよびクロアチアとの国境にフェンスを設置し国境管理の厳格化を訴えました。

EUによる難民割当制には反対の立場で、こうした移民政策での対立を初め、基本法の改正や高等教育法の改正等による「法の支配」への抵触をめぐり、EUの方針に反発する独自の立場をとる点も特徴的です。

近隣諸国に多数のハンガリー系少数民族を抱え、少数民族保護政策を重視しており、「キリスト教民主主義」の国として、欧州におけるキリスト教民主主義国家および家族主義といった価値の重要性を訴えています。

軍事力は、予算は、2019年現在、約16.4億ドルで、兵力は、約27,800人です。

「ハンガリー」と「日本」の関係は?

「ハンガリー」と「日本」の政治関係は、二国間関係は伝統的に良好です。

2013年8月に岸田外務大臣がハンガリーを訪問し、同11月にはオルバーン首相がハンガリー首相として9年ぶりに、公式実務訪問賓客として日本を訪問、2014年11月にはシーヤールトー外務貿易大臣が公式に訪日しました。


特に2019年は、日本・ハンガリー外交関係開設150周年を迎え、要人の往来が活発化しました。

また、「V4+日本」の枠組みでも緊密に協力し、2013年6月に第1回となる「V4+日本」首脳会合がポーランドにて開催され、翌2014年には「V4+日本」交流年が実施されました。

また、2018年10月には第2回「V4+日本」首脳会合がブリュッセルにて、2019年4月には第3回「V4+日本」首脳会合がスロバキアで開催されました。

なお、ハンガリーは同年7月からV4議長国(任期は2022年6月までの1年間)に就任しました。

経済関係は、日本の対ハンガリー貿易において、2020年現在、貿易は、輸出が約 1,692億円、輸入が約1,140億円で、主要品目は、輸出が自動車、一般機器、半導体などで、輸入が自動車、一般機器、医療品などです。

文化関係は、日本政府は、1965年から、日本政府(文部科学省)奨学金留学制度の下、ハンガリーから研究留学生の招待が開始されました。

現在、研究留学生、学部留学生、日本語・日本文化研修留学生、教育研修留学生およびヤング・リーダーズ・プログラムを合わせ、毎年10名前後の国費留学生を受け入れており、2020年までの累計で約490名となっています。

ハンガリー政府は、1966年から日本人留学生受入れを開始し、2013年に文部科学省とハンガリー人材省との間で交わされた覚書に基づき、日本人学生100名を対象とした奨学金プログラム「Stipendium Hungaricum」が創設されました。

1991年に東欧等13か国を主管する国際交流基金事務所をブダペストに開設され、同基金を通じた両国の文化交流が極めて活発です。

在留邦人数は、2020年10月現在、1,779名で、在日ハンガリー人数は、2020年12月末現在で、774名です。

まとめ

以上、国特集「ハンガリー」でした。

ちなみに、「ハンガリー」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「37位」でした。

FIFAデータ

https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2023年4月29日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

2021年に公務員総合研究所に入所した新人研究員。

好きな言葉は、「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」

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