質問者(20代♂) 市役所採用試験の面接での裏技を教えて!
英語教師、貿易実務、海外営業を経た後、30代前半で社会人枠の市役所採用試験を受け公務員へ転職した筆者が公務員にこれからなる方や現場の方からの質問や相談に本音トークで徹底回答していきます。民間と公務員を両方経験した筆者だからこそ語れる応援パワーを皆様にお届けします。
第四回の質問は、「市役所採用試験の面接での裏技を教えて!」です。それでは、エリカ様の登場です。
エリカ様回答:「裏技あります。では順次ご紹介していきます」
採用試験で面接といえば誰もが通る道です。
一次試験では筆記でなんとか通過しても二次試験で面接を課さない採用試験はもはや今日日稀という程、民間でも公務員でも面接に非常に重点を置いています。
一次試験は勉強範囲広しといえどもどうにか的を絞り過去問を解き出題傾向を掴む等の対策を講じれば答えありきなので突破することは可能かもしれません。
ですが、その後の面接となるとある程度絞られた人数の中で、残り数名の椅子をかけ奪いにいかなければいけません。
そうです。面接とはいかに他と差をつけ面接官の心に印象を残せられるかがポイントになってきます。
今回は私自身の市役所人生10年で得た市役所の内情と自身の市役所採用面接談を織り込みながら市役所採用で面接官を落とす裏技についてご紹介していきます。
導入:何で面接が重要なの?
裏技をご紹介する前に何故こんなに面接が重要なのか紐解く所からみていきましょう。
実はこの最初の紐解き作業が後の裏技に大きく関係し、重要な通過点となっていきますのでココを最初に押さえていきます。
何にでも言えることですが、表面上にある氷山の一角部分だけで事は出来上がっていません。
むしろ、隠れている部分の表に見えてこない積み重ねの土台作業が大事となります。
何故ならその土台作業こそ面接官が一番知りたいところであり、そこを深掘り貴方自身を知ることで「貴方の光るポイント」を面接官に知らせる大事な作業となるからです。
実はこれこそが採用試験にて面接を課している答えです。
多数エントリーしてくる者が何万回口頭練習を積み、どんなスパルタ訓練を積んだ者がいようとも、この肝心な最初の紐解く作業をした者のみが他に差をつけ最後に椅子に座って笑顔となる切符を掴みます。
面接とは、筆記試験では見えない、ただのAの場合Bという答えからだけではない、貴方はどういう答えをもっている人なのかを面接官に教えて差し上げる出会いの場なのです。
自分の光る矢を受け取ってくれた面接官こそ、貴方に最後の椅子を提供してくれる人になります。
面接で心惹かれた者同士が入庁後一緒に仕事をしどんな相乗効果をみせてくれることになるのかが面接官が一番期待しているところです。
では、実際どうやったら自分自身の光るポイントをその面接官の心に矢を届けることが出来るのかみていきましょう。
面接官が求めているもの
を、探さないでください。笑
「面接」というとまず先に面接官は私に何を求めているのか、私が何を言うと面接官は気に入ってくれるのかそのことばかり頭がいきます。
非常にありがち姿勢になってしまいがちです。
その証拠に面接官がどういう質問を自分に投げかけてくるのかという情報はネットにゴロゴロでています。
ですが、実際面接当日の現場では逆が求められます。
× 面接官が私に何を求めているのか
○ 私が市役所に何を求めているのか
× 面接官が私の何を気に入ってくれるのか
○ 私の気に入っている部分はどこか
お気づきになるポイントは見えましたでしょうか?
そうです。主語が逆です。
面接官がどうのこうのが始点ではなく、自分が主役ということです。
例を出していきましょう。
面接官がいかにも聞いてきそうな質問を挙げました。
・何故市役所職員になろうと思いましたか?
・何故当市の市役所採用試験を志望したのですか?
・貴方は市役所職員になって何がやりたいですか?
この手の質問はネットでも参考書でもどこにでも目にしますし模範解答例も山のようにあります。
何も市役所採用試験だけでなく、民間でも何故当社を志望したのか、当社に入社後どういう働きができるのか等聞いている意図は同じです。
面接官が求めているのはこのありきたりな質問に対するありきたりな答えを求めているのではありません。
面接官はこのありきたりな質問を通し「貴方の内面」を見ているのです。
貴方自身が自分自身をどう捉え、どういう考え方をする人で、どういう心の動きをする方か、貴方自身が既にもっている貴方にしかもっていない答えをこのありきたりの質問から感じ取ろうとしているのです。
いいですか?再度言います。
面接官が求めているのは貴方が既に持っているものです。
なので、一生懸命ネットで模範解答を探してもそれは貴方以外のその他大勢の「椅子に座らない人用」の答えです。
貴方は最後の椅子に座りたいんですよね?であれば、探す物は逆です。
面接官が何を求めてくるのではなく、自分がどういう人物であるかを深堀してください。
貴方のことが知りたくてこの忙しい最中わざわざ時間をとって面接に来てくれているのです。
それは何故か?市の財産になるからです。
今後の市を一緒に背負い明るい将来を住民と一緒に導く力強い同士を求めているのです。
貴方がそれにあてはまる程の自分自身を捕らえている人物であるかを見ているのです。
何故そこまで自分自身をしっかり捕らえそれを主張し相手に伝え説明する作業が必要となるのか。
それは、市職員になれば毎日の業務で住民の前で必要とされる作業だからです。
市の方針を、市の限りある予算の中で、市の条例、規約に準じながら運営していく際、住民に反発されながらも説明し理解を得て、同意を導くのです。
住民と一丸となって明るい市の運営を導いていく作業は本当に時間と労力を要します。
そんな時、残念ながらネットに答えは落ちていません。
そして誰も良いアイデアはくれません。
むしろ、自分がアイデアを持ち、自分が住民と市の間に入りうまく潤滑油となって合いの手を入れ説明していくことこそ自分の役目になるのです。
なので、面接官は見ているのです。
貴方とはどういう考えが軸にあり、どういうイメージを持つ人間か自分で説明できる貴方を見ています。
なので、話を戻していうのであれば、決して面接官が求めているものを探す必要は無いということです。
では、次に、自分自身はどういう人物なのかどうやったら見えてくるのか自分自身を掘り下げる作業をしていきましょう。
自分自身を深堀する方法とは
さて、自分自身を深掘するとは何ぞや?というところからいきます。
読んでごとくそのままなわけですが、自分が何故市役所職員になりたいかをイメージしてみてください。
それは、模範解答でなくていいのです。
市役所職員になろうとしたきっかけが何であったのか。
何故この市の公務員になろうとしたのか。
きっと、答えは単純かもしれません。
この街が好き、とかここの住民に恋をした、とかここの店が好きとか、生まれ育った街だからとか、、。
公務員特有の「福利厚生の良さ」はとりあえず除外しておいてください。
何故なら福利厚生の良さは一部であってその他に必ず理由はあるからです。
何故自分はここの市の市役所職員を志望するのか?
他の市じゃダメなのか?
多分、イメージしていくうちに色んななりたい理由の葉っぱがでてくるはずです。
なりたい理由が重なって一つの大きな「○市の市役所職員になるぞ!」という大樹になっているはずです。
それをじっくり考え自分を深く読み取ってあげてください。
もし、理由が一つだったとしたらその一つの理由を熱く語れるイメージを膨らませてください。
公務員を目指すというのは凄く特異的です。
安定だからという理由や福利厚生が良いからだけでは決して自分の人生を40年以上も長きに渡り捧げる同等のものになり得るかどうか再度自分を見直すきっかけになるはずです。
そして、自分自身が何故○市の公務員を目指すのかを考えるこの作業は今後40年以上公務員生活を続ける中でとても大事な工程となります。
退職までの長い道のり道中では色んなことが起こります。
中には病んだり悩んだり民間だろうが公務員だろうがどこだろうが壁にぶち当たります。
その際、必ずこの工程で自分が何故公務員を目指したのか、そして、この市を志望したのかという部分は自分を助けてくれます。
そして、それこそ面接時に自分が最大にアピールできるポイントになる部分です。
裏技は・・・
いかがでしたでしょうか。
今回は市役所採用試験の面接での裏技をご紹介しました。
裏技とは実は、面接官→自分という流れでは無く、その逆のルートのことをさして申し上げました。
光り輝いている貴方自身こそが矢を射る側です。
決して面接官が貴方に矢を射るわけではないということに気づいて頂けたら幸いです。
それは、実際市役所職員として10年働いた私の感想です。
常に自らが起点となって物事を考える思考回路は今後の貴方の公務員人生だけでなく、プライベートも含めたトータルライフで素敵な笑顔を手にする技となるでしょう。
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