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台風や地震を監視する公務員「気象庁職員」の仕事内容は?

台風や地震を監視している公務員といえば「気象庁職員」ですが、具体的な業務は多岐にわたります。

気象庁関連の機関は全国各地に存在しており、その業務内容も様々です。国民の最大の関心事の一つである「天気」のことを専門にしている「気象庁」の仕事内容について解説します。

2019年06月21日更新

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目次
はじめに 気象庁とは?
気象庁の仕事内容
主な仕事その1「観測・予報業務(地方気象台)」
主な仕事その2「地震火山業務(管区・沖縄気象台)」
主な仕事その3「地球環境・海洋業務(気象観測船)」
気象庁の専門家集団を支える「総務・人事・会計・企画調整」
まとめ
台風や地震を監視する公務員「気象庁職員」の仕事内容は?

はじめに 気象庁とは?

気象庁は中央官庁の「国土交通省」の「外局」として日本における気象業務を担当する機関です。

気象庁の中枢機関としては、東京に気象庁(本庁)があります。そして全国には地方支分部局として、 札幌管区気象台・ 仙台管区気象台・ 東京管区気象台・ 大阪管区気象台・ 福岡管区気象台の管区気象台と、沖縄気象台があります。

各管区気象台の下部組織として、地方気象台・航空地方気象台・測候所及び航空測候所などが全国に点在しています。また、気象庁の施設等機関として、 気象研究所・ 気象衛星センター・ 高層気象台・ 地磁気観測所・ 気象大学校があります。

天気は常に移り変わるものですので、気象庁の多くの職場では日勤と夜勤などの交代制をとり、365日24時間の監視体制が敷かれています。

気象庁の仕事内容

気象庁の仕事には具体的にどのようなものがあるのか、ご紹介します。

主な仕事その1「観測・予報業務(地方気象台)」

日本全国には約60ヶ所ほどの気象台などの天気の観測所があります。そこで行われているのが観測・予報業務です。一般の人がテレビや新聞などメディアで普段目にする天気予報は、この観測・予報業務を元に伝えられています。気象台では気温や降水量などが24時間体制で観測されており、その観測データは定期的に国内外にリアルタイムで発信されています。

観測・予報業務の流れ

観測・予報業務の流れについて解説します。まず、気象台では地上での気象観測を行い「気圧」「気温」「風向・風速」「降水量」「雲」「視程」などが記録されます。「視程」とは肉眼で見える距離のことで、担当者が目視で観測します。「雲」も同じく観測担当者が目視で観測しますが、その他の気象情報については観測装置によって自動的に観測、発信されます。

次に、担当者は観測データに基づいて今後の天気の「予測シナリオ」を検討します。その際には、時間経過と共に変化した天気の実況図や、低気圧の位置や雨の降る地域などの予想図を元に、未来の天気を予想します。

そして、次に行われるのがその「予測シナリオ」通りに天気が移り変わっているか天気を監視する「実況監視」です。実況監視は、最新時刻の気象台やアメダス、気象レーダーの観測データなどを用いて行われ、予測が間違っていた場合には修正します。

この次のタイミングで、災害をもたらすような何らかの気象の発生が予測されると、人々が防災対策に必要な時間も考慮し、早め早めに適切なタイミングで特別警報・警報・注意報などの防災気象情報を発表します。台風が接近していたり、大雨が予想されるなど災害のおそれがある場合には通常よりも勤務する職員を増やし体制を強化するようです。

特に急な災害が予測されない平時には、定刻に天気予報や地域時系列予報などを発表します。担当者は検討した「予測シナリオ」を元に、担当する天気の予報区の明後日までの天気、風、降水量を天気予報として発表します。また、明日までの3時間ごとの天気なども地域時系列予報として発表するようです。

主な仕事その2「地震火山業務(管区・沖縄気象台)」

気象庁の代表的な仕事の一つが、「地震火山業務」です。日本は全国に110もの活火山を持ち、火山国と呼ばれているようです。そのためこれまでに火山や地震・津波災害に見舞われていますが、こうした災害を防止したり軽減したりするために「地震火山業務」を担当して働く気象庁職員がいます。

地震火山業務を担当する職員は、地震・火山活動を常に監視し、大地震が発生した場合には迅速に「緊急地震速報」や「津波注意報・警報」、実際に発生した「地震情報」「津波情報」を発表するほか、火山噴火が発生した場合には「噴火速報」「噴火警報」を発令します。

気象台等での地震・津波業務の流れ

気象庁の地震・津波業務について説明します。地震については全国各地に設置された地震計のデータが、気象庁本庁と大阪管区気象台に常に集約され、24時間体制で監視されています。気象庁が設置した地震計以外にも、研究機関が設置している地震計も全国各地にあるようですが、気象庁はそれらの外部の地震計のデータも一元的に集約する役目を担います。体が感知する地震はもちろん、体に感じない地震も含めて日夜震源を決定するなどデータを分析し、地震・津波の調査研究に役立てています。

地震発生時には、自動的に緊急地震速報を発表できるようになっています。また震度や震源に関する情報を速やかに発表できるようデータを解析します。また、津波が発生すると予測された場合には、3分程度というわずかな時間で、津波警報などの警報・注意報を発表すると共に、各地の津波到達予想時刻や、予想される津波の高さを発表しています。

気象庁が発表した情報は、マスコミ等を通じて国民に伝えられるほか、関係する中央省庁や地方自治体が災害に対して初動対応をどうするのか判断し、人々の安全を守る避難行動に役立っているようです。

気象台等での火山業務の流れ

気象庁では日本全国の110もの活火山に地震計などの専門の装置を設置し、24時間体制で火山活動を監視しています。火山の現地観測も実施しており、火口の温度や噴気の状態、地熱地帯の状況や噴出物についてなど、現地でしか調査できないような内容の調査を行なっています。

観測データに異常が見られると、噴火警報などを発表し警戒を呼びかけます。警報は地元自治体による登山客への「入山規制」や、周辺住民の「避難指示」などに役立っています。

主な仕事その3「地球環境・海洋業務(気象観測船)」

気象庁の主な仕事として、「地球環境・海洋業務」という業務があります。日本の気象を知るためには、温暖化の進行など地球規模で起こっている海洋の環境の変化を知る必要があるようです。気象庁では2隻の海洋気象観測船を運用し、北西太平洋で海上の気温・気圧・風・波浪について調査しているほか、海の水温や塩分、二酸化炭素などの化学成分の観測も行い、調査・研究に役立てています。

観測船での海洋気象の観測業務の仕事の流れ

気象庁の観測船では3班が4時間ごとに交代して観測を行なっているようです。観測業務の手順としては、まず観測機器等の整備をする「観測準備」から始まります。次に、海水を採取する「観測作業」が行われます。そして船上で採取した海水について「分析作業」を行います。最後に、分析した水温や塩分などの観測データを整理し、データファイルとして保存します。この観測データは観測終了後速やかに気象庁へ通報します。

このような観測を繰り返すことで、確実にデータを蓄積され、日々の人々の生活に欠かせない気象情報などの調査や研究に活用されています。観測船に乗船している職員は1日に16時間の勤務外時間があり、食事や入浴、睡眠の他にも、運動や趣味の野鳥観察などをして過ごす人もいるようです。

気象庁の専門家集団を支える「総務・人事・会計・企画調整」

ここまで気象庁の主な仕事として、気象庁ならではの仕事について解説しました。しかし、彼らのような専門家集団だけで気象庁の仕事が成り立っているわけではありません。

本庁や各気象台等で総務や人事、会計等を担当する部署は、他の組織と同様に気象庁職員の職場環境を整えたり、財産の管理等を担当するのに不可欠な存在です。また、企画調整を行う部署は、気象庁に関する政策や制度の企画立案や、国内の地方自治体のみならず、他の国々や国際機関との調整業務なども担当しています。

一般の国民に対して、気象情報を活かした安全知識の普及・啓蒙を担当するのも企画調整の業務のひとつです。企画調整は気象に関する知識が必要なため「技術系」
で採用された職員が多く担当しているようです。以上のような事務系業務に就く職員の割合は、気象庁職員全体の12%ほどを占めているようです。

まとめ

気象庁は天気を監視することで、国民の日々の生活に寄り添い、時には国民の命を守る責任ある仕事を担当しています。気象庁の主な仕事には、気象情報の観測と天気予報の発表などを担当する「観測・予報業務」、地震や火山活動を監視・調査し、異常時に警報等を発表するなどの「地震火山業務」、そして観測船上で海洋の気象データを収集、分析、報告するなどの「地球環境・海洋業務」がありました。

また、他の組織と同様に、縁の下の力持ちとして働く事務系の職員の存在があります。「総務・人事・会計・企画調整」業務を担当する事務系職員は、他の技術系職員が働きやすいよう環境を整えたり、気象庁で得られた財産とも言える気象観測でーたや調査結果を活用する道を日々模索しています。

気象庁では技術系の職員も事務系職員がそれぞれに重要な役割を担っており、組織全体で国民の日常や、災害時の安全を守っています。

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