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アメリカの社会状況2026

アメリカの物価はどうなったのか :住居費編(2026年2月情報)

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トランプ大統領は選挙期間中、自分が大統領に就任した第1日目から物価が劇的に下がり全てのものが安くなります、生活費が安くなり国民全体がハッピーになりますと豪語し続けました。そしてトランプ政権が始まって1年経過した現在、彼が豪語した通り国民生活が楽になったのかどうか。まず住居費について振り返っていきたいと思います。

目次

住居費

日本では賃貸派か持ち家派に分かれると思いますが、アメリカではほぼ100%が持ち家派です。大学を卒業してフルタイムの就職先が決まったら、自分だけのアパートを借りる、結婚したら夫婦二人で暮らす小さな家を買う、子供ができたら部屋数の多い大きめの家を買う、そして老後にはまた小さめのタウンハウスに住み替えるなど、まるで車を買い替えるかのように家を住み替えていくのがアメリカ流です。

壊れてしまったアメリカンドリーム

我が家が初めて家を購入したのは2000年代、住宅ローンの金利は4%台で、月々のローンの支払いは900ドル位だったと思います。当時住んでいたアパートの家賃は600ドルほどだったので、それなら税金の控除にもなるということで、結婚を機に初めて家を購入しました。しかしパンデミック以降、アメリカの住宅事情は激変し、ほんの数年で家の価格が2倍以上に跳ね上がりました。

家の価格だけではなく住宅ローンの金利もどんどん値上がりし、2000年台中盤、5〜6%台だった住宅ローンの金利も、2025年の6月頃には7%近くまで値上がりしました。結果として2018年に1800ドルだったローンの支払いが2025年に同じ家を買うと、3000ドル〜4000ドルくらいになるということで、ここまで値上がりするともう普通の家庭が家を持つ夢を諦めざるを得ない状況になっています。

家の値段が高くなりすぎて家が買えないのなら、無理をしないでアパートに住み続ければ良いのではないかと思われるかもしれません。しかしアメリカでは、就職が決まり、家族が増えたら家を買うのが普通の事なので、家族でアパートに住み続ける人は、クレジット破産や薬物中毒か何かで警察にお世話になった経験があって、ローンが組めないからアパートに住み続けているのではないかなど、周りの人からあらぬ疑いをかけられる可能性もあります。これはただの噂だけではなく一見すると綺麗で安全そうなアパートでも一般住宅と比べると、強盗の被害や銃による犯罪などに巻き込まれる可能性が非常に高くなります。やはり治安の良さを考えると、戸建ての購入を考えるしかないのかもしれません。

永遠の賃料と呼ばれるアメリカの不動産税

もし運良く治安や立地条件の良い家を見つけて購入した場合「Property Tax」(不動産税)を払い続けなければいけません。アメリカの不動産税は、日本でいうところの固定資産税のようなものですが、アメリカの不動産税は日本の固定資産税と違い、土地ではなく不動産にかかる税金なので物件の評価額が上がれば、その分税金も値上がりします。またアメリカの不動産税は、購入時の物件価格をベースに決められているので、同じ地区のほぼ同じ仕様の建物でも、住宅がまだ安かったパンデミック以前に購入した人と価格高騰後に購入した人とでは、税金の額が倍近く違うということも起こります。

不動産を所有し続ける限り税金は徴収され続けるのは当然のことですが、問題なのはその金額です。不動産税の税率は州ごとに毎年更新され、地域によって大きな差があるので一概には言えませんが、カリフォルニア州なら2LDKの小さい平屋でメンテがそれほど行き届いていない築50年以上の古い家でも、100万ドル(1億5千万円)を超える物件がたくさんあります。そこでもし100万ドルの家の地域の税率が1%だった場合には、小さなボロボロの家に年150万円の税金を払う事になります。月に直すと12〜13万円、ちょっとしたアパートの家賃を払うような金額になることから、不動産税は物件所有者から(国への)永遠の賃料と揶揄されています。

その他費用も結構高額

不動産税以外にも、アメリカの住宅地はHome Owners Association(ホームオーナーズ・アソシエーション)という組織が管理している地区が多くあり、その地区の物件所有者は組合費が自動的に徴収されます。

結構高額なHOA組合費

HOAは日本のマンション管理組合や地域の町内会を思い浮かべると想像しやすいかもしれません。ただ大きく違う点は組合費が結構高額なのと、ルールが厳しくて違反した居住者には厳しいペナルティが課せられる点です。まず組合費は、その地域や施設の充実度にもよりますが、セキュリティゲートやジムやプールなどが共有部分にあるコミュニティだと、年間1500〜5000ドル請求されるのが一般的です。

アリゾナ州のフェニックスには、サンシティという全米でも有名なリタイアメントコミュニティがあります。コミュニティ内には、住民だけが使用できるプール、フィットネスジム、テニスコート、ゴルフ場、図書館など、いろいろな施設があるうえに、前庭の芝刈りや木の剪定もしてくれます。

HOAの費用は眺望によってもコストが異なるので、もしこの写真のような、家から湖が見えて対岸に行く船着場に近接している家だと、きっと桁違いに高いHOAの費用を払っていると思われます。


我が家も自宅を購入してからずっとHOA費を払っていますが、うちの地区は公園が2つあるだけなので月額50ドルと金額は少なめです。しかしHOA費が安い分、前庭の手入れはもちろん、裏庭にプールのある家はプールの手入れやメンテナンスなど、自宅周辺の管理は全て個人で業者を手配して、その支払いも自費になります。もしメンテを怠ると、証拠写真付きの警告メールが届き、期限内に指摘された所を直さないと数百ドルの罰金が課せられます。

HOA費は確かに高額です。しかし人件費が高騰している昨今では、庭掃除の業者を呼ぶたびに数百ドル請求されるのが普通になってきました。また仕事を頼んでも、約束した時間通りに来てくれない事もよくあるので、そんな自宅周りの面倒事を全て任せられる費用と思えば、支払う価値があると言えるかもしれません。

もし組合費を払いたくない場合は、HOAに加入していないエリアで家を探す必要があります。しかしHOAに加入していないエリアの家は、古いうえに管理状態があまり良くないことが多く、安全面でも注意が必要な地域が多めです。持論ではありますが、治安が悪い地域には良い家があることは皆無ではないかと思っています。

まとめ

家を買うと固定資産税や住宅の修繕費など必要経費は継続して発生します。しかしアメリカの場合はその金額が桁違いで、コロナ以前はまだ努力すれば手が届いていた住宅購入が、今は家の価格だけが何倍にも膨らんで現実離れした存在になっています。

本記事は、2026年2月17日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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