公務員が押さえておきたい「国旗」の意味についてのまとめ

日本を支えるリーダーとして活躍する「国家公務員」として押さえておきたいテーマ「国旗」についてまとめました。

そもそも「国旗」とは何か?から、業務で「国旗」を扱う際の注意点まで、基本的な知識を解説します。

そもそも「国旗」とは?

「国旗」とは国を象徴する旗のことです。旗が集団を象徴することは、元々は戦場で所属を示す軍旗として、所属軍ごとに旗が用いられていたことが起源だと言われています。

「国旗」が軍事的な意味以外にも使われるようになったのは17世紀頃、商船が所属、つまりどの国から来た船なのかを表すために旗を掲げるようになったことが始まりのようです。18世紀の終わり頃からは、世界各国で「国」とか「国民」という概念を意識する「国家主義」などの「ナショナリズム」の考え方が浸透するようになり、国民によって「国旗」が掲揚されることが慣習となり始めました。

今日では「国旗」は国内の学校や議会で掲揚されたり、国際的な会議や国際的な公的イベントにおいて、参加国の一員であることを示すために掲揚されるなどの用途があります。

日本の「国旗」の成り立ち

日本の「国旗」は法律上は「日章旗」と呼ばれており、通称「日の丸」とも呼ばれています。「日の本」つまり日が昇る場所が国号の由来ともなっている日本では、古くから太陽を縁起の良いものとして信仰してきました。

太陽をモチーフにした「日の丸」の旗は、国旗としてそのデザインが採用される以前から、色や細かい比率などは異なるものの、儀式などの装飾や、合戦の際軍の所属を示すためなど度々使用されてきたようです。現存する最古の「日章旗」は約1,000年以上前につくられたものだと言われています。

その後、江戸幕府の船に「日の丸」の旗が使われるようになったようですが、「日章旗」が公式に日本の「国旗」として制定されたのは、1890年(明治3年)のことでした。

「政府旗」や「軍用旗」、国の旗にも種類がある

「国旗」には「市民旗」「政府旗」「軍用旗」という3種類の区別があります。国によって、「市民旗」と「政府旗」では別の旗を使用するなど用途別に「国旗」を変えるところもありますが、3種類とも全て同じ「国旗」を使っている国もあります。

「市民旗」は一般の市民が使用できる旗ですが、「政府旗」は各国の政府機関によって公的な機関や施設にのみ掲げられる旗です。また「軍用旗」についても、陸軍や海軍、空軍などの軍事機関によってのみ使用される旗です。

特に「軍用旗」を掲げている場合、「武装していること」を表すため、民間の旗とは区別されているのが一般的です。海上での民間の船が掲げる「市民旗」は「商船旗」とも呼ばれています。商用が「軍用旗」を掲げてしまうと、他国への挑発行為とも取られかねません。武装しているかを区別する国では「商船旗」と「軍用旗」は別のデザインにしているようです。

「旭日旗」は日本の「軍用旗」

「旭日旗」とは、「きょくじつき」と読み、そのデザインは一般的に日本国旗として目にする「日章旗」と似ていますが、「日章旗」の中央の赤い円から放射状に赤い線が伸びているところや、中央の円が「日章旗」に比べるとやや左上に配置されているところが異なっています。「旭日」という名前の通り「朝日」がモチーフになっているようです。現在は日本の「自衛隊機」として使用されているため、国際的には日本の「軍用旗」として認められています。

「旭日旗」には国旗の一つとして使用される前にも古くから「勝利を祈願する」とか「僥倖(思いがけない幸運)」、「天晴れ」などという意味があり、ハレの日の祝辞に使用されており、現在でもスポーツの試合の応援や祝祭日に使用する人もいるようです。

しかし、たびたび国際問題にも発展する側面もあるのが「旭日旗」です。なぜ問題になるのかを知っている方は少ないかと思います。公務員として働くからには、日本の歴史を正しく理解しておく必要があります。そこで「旭日旗」の歴史についても押さえておきましょう。

「旭日旗」は現在も「自衛隊」の旗として使用されている

「旭日旗」は元々は戦時下の「大日本帝国軍」の軍旗として使用されたものでした。そのため、旧日本軍や戦争を想起させるものとして、国際的に非難される対象となってしまっている側面があります。

「旭日旗」は「大日本帝国」の国旗であったという誤解があり、「旭日旗」が「大日本帝国」つまり、戦時中の日本の行為を肯定するものと捉えられてしまうようですが、実際には戦時中でも正式な国旗は「日章旗」でした。

では「旭日旗」は歴史上のもので現在は正式に使われていないのかというとそうではなく、現在でも「旭日旗」は「自衛隊」の旗として使用されており、「国際海事機関(IMO)」にも正式登録されている「自衛隊旗」です。

海上では、学校などで「国旗」として掲揚される「日章旗」が商船やタンカーなど民間の船に掲げられているのに対し、それと区別して「海上自衛隊」の船には、民間とは異なり武装している「自衛隊」の船だということがわかるように「旭日旗」が掲げられているようです。

このように現在も海の上では「民間」と「自衛隊」を区別するために、2種類の旗が使い分けされていますし、陸上自衛隊の自衛隊旗としても使用され続けています。

「旭日旗」のデザインに問題があるわけではない

「旭日旗」が問題になるのは、デザインそのものに問題があるわけではありません。「旭日旗」は古くから日本では縁起がいいとされてきた「朝日」がモチーフになっているようです。

その朝日をデザインするのに「赤(紅)」と「白」が用いられたのですが、日本では慣習として「紅白」を縁起が良い象徴としており、「紅白餅」や「紅白幕」、「紅白歌合戦」など、何かと「紅」と「白」を使うことが文化的に根付いてきたようです。

そのため「旭日旗」をデザインする際に、「朝日」を「紅白」で描くというのは、それまでの日本にとって自然なことだったと言えます。デザインそのものは日本らしい慣習に由来したものだったのですが、旧日本軍の軍旗であったという点が、今も尾を引いて国際社会で非難される理由となっているようです。

旭日旗と似ているマーク

「旭日旗」と似ているマークの代表的なものとしては「朝日新聞社」の「社旗」があります。そのほか、「アサヒビール」の商品ラベルや取扱店の看板などに使用されたり、「アサヒコーポレーション」の履物のブランドロゴに旭日デザインがあしらわれたこともあるようです。

社名にも「アサヒ」が入っている企業にとって、朝日がモチーフになっている「旭日旗」のようなデザインは親しみやすいのか、これまで度々使用されてきたようです。

「国旗」に似たマークを使ってもよい?

「国旗」のデザインは「著作物」ではないため、「著作権」は無く、誰でも自由に利用することができます。そのため運動会で見かける「万国旗」や、外国の「国旗」があしらわれた服などは誰でもデザインすることができますし、商用でも利用することができます。

ただし、誰かが描いた「国旗」をそのままコピーして無断で使用することは著作権を侵害する恐れがあります。必ずその「国旗」のイラストを描いた本人、団体に許可を取ることが必要です。ちなみに、外務省ではHPに掲載されている「国旗」のマークやイラストについて使用を許可しているようです。

また、「国旗」のデザインを著しく変化させて誰が見ても侮辱行為だとわかるようにデザインされたものは、その国から抗議を受ける場合があります。また、資料等に「国旗」を掲載する時の位置関係や大きさについては同列に見えるようにするなど配慮が必要な場面もあります。表現の自由をどこまで認めるのかは国によって考えが違い、法律も違います。公務員としては不注意で法令違反とならないよう気をつけたいところです。

「国旗」を処分しなくてはならない時は要注意!

国によっては「国旗」を破ったり燃やしたりすることを国に対する侮辱行為とみなして法令等で禁止しています。他国の「国旗」を取り扱う際には、その点を注意し、法令違反とならないよう気をつけましょう。

例えば、公務員の業務として公的行事で使用した「国旗」が汚れてしまい処分しなくてはならない、というケースが考えられます。処分するのが日本の「国旗」にせよ、外国の「国旗」にせよ、誤解を生まないように人目につかないところで処分するなどの対応が求められます。

まとめ

このページでは公務員として働く前におさえておきたい「国旗」の基礎知識として、「国旗」の種類やルールについて解説しました。日本の「国旗」のデザインにも用途によって種類がありますが、いずれのデザインも日本では古来から信仰の対象として親しまれてきた太陽をモチーフとしていることを御紹介しました。

「国旗」の取り扱いについては残念ながら度々国際問題にも発展していますが、なぜ問題となるのか、公務員としては最低限の知識として知っておくと不用なトラブルを防ぐことにもつながります。

時には国や自治体の代表として働くこともある公務員ですので、「国旗」については他国との関係を十分に考慮した上で取り扱うことが大切です。

本記事は、2018年10月26日時点調査または公開された情報です。
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