産休や育休、保活まで…働く女性が妊娠・出産で知っておきたい事

共働き世帯が当たり前になり、産休・育休を経てから仕事に復帰する女性も多くなりました。妊娠や出産と一緒にしなければいけないのが産休や育休の取得、そして「保育園活動」、すなわち「保活」です。働く女性なら知っておきたい、保活を始めとした活動について見てみましょう。

妊娠が分かったらやっておくべき事

職場に報告するのはいつ?

保活を行う前に、まず出産後の生活について考えておく必要があります。所定の期間まで働いた後、そのまま退職をするか、もしくは産休や育休を取得し、仕事を続けるかです。いずれの場合も、まずは職場に妊娠の報告をする必要があります。
妊娠を報告する時はできるだけ早い方が良いですが、妊娠初期は流産のリスクもまだある時期ですので、心拍確認ができて母子手帳が交付される12w当たりか、流産のリスクも劇的に減少する安定期と呼ばれる16w当たりに報告するケースが多くなっています。

働く女性・男性の為の出産、育児に関する制度を知ろう

妊娠中や出産後も仕事を続ける事を決めたら、「働く女性・男性の為の出産、育児に関する制度」について知っておきましょう。産前・産後の健康管理や労働、休業、育児休業や短時間勤務制度などについて定められた制度となっています。
例えば、産前・産後・育児期の労働については

・妊産婦が事業主に請求する事によって時間外労働、休日労働、午後10時から午前5時までの間の深夜業が免除される。
・重量物を取り扱う業務など、妊娠や出産に一定の悪影響を与える業務への就業が制限される。
・事業主に請求する事によって、他の軽易な業務に替わる事ができる。

などが定められています。
産前・産後の休業や育児休業についての制度も明確になっていますので、必ず目を通しておきましょう。なお、「働く女性・男性のための出産、育児に関する制度」は母子手帳の巻末や別紙に記載されています。
また、母子手帳には「母性健康管理指導事項連絡カード」がついています。これは、つわりがひどい為出社ができない時や切迫流産・早産で入院の必要がある時など、事業主に休業や勤務時間の短縮などの措置を求める際に使用するカードとなっています。

もしも、不当な扱いを受けてしまったら

妊娠を上司へ報告したら退職を勧められた、などいわゆる「マタハラ」が問題となっています。事業主が妊娠、出産、産休取得などを理由とした解雇やその他の不利益な取り扱いをする事は禁止されていると、「働く女性・男性の為の出産、育児に関する制度」の「不利益取扱いの禁止」にて定められています。もしも、マタハラを受けた時は、都道府県の労働局雇用均等室に問い合わせをしましょう。

仕事を辞めてもまた働きたいと思ったら

妊娠を機に仕事を退職しても、再就職を希望する時には、自治体によって再就職の情報提供やセミナーなどの支援を行っている事が多くなっています。詳しくは、管轄のハローワークに問い合わせてみましょう。
また、妊娠や出産、育児を理由に退職し、その間再就職活動ができない場合には、雇用保険の受給期間の延長措置を最大4年間まで受ける事ができます。子供が少し大きくなりまた働きたい、と思った時には期間によっては雇用保険を受給しながら求職活動ができる事も覚えておきましょう。

保育所について知っておこう

自治体の待機児童の状況について見ておこう

産休・育休を取得し出産後も仕事を続ける事を決めたら、保活を始めましょう。
保活の具体的な開始時期を決めるには、住んでいる自治体の待機児童数などを調べ、保育所に入りやすい自治体なのか、入りにくい自治体なのかを把握しておく必要があります。もちろん、比較的入りやすい自治体ならばそれほど焦る必要はありませんが、フルタイム正社員でも保育園に入れない、待機児童数がワーストに入るような自治体だったばあいには、できるだけ早く保活を始めておいた方が良いです。
自治体の待機児童数などは、自治体のホームページの保育所を管轄する部署のページで随時公開されている事が多いです。
例:宮城県仙台市保育施設等入所状況一覧
http://www.city.sendai.jp/nintechosa/kurashi/kenkotofukushi/kosodate/hoikujo/nyusho/ichiran/index.html

どこにどんな保育所があるのかを知ろう

次に、自治体のどこに、何か所保育所があるのかを知っておきましょう。自宅の近くにするのか、駅の近くにするのか、勤務先の近くにするのか…など、どこに保育所があるのかを把握しておきます。
また、自治体によって区分の呼び方は変わりますが、保育所は大きく分けて「認可園」「認証園」「無認可園」の3つに分かれています。

・認可園とは…
国が定めた施設の広さ・保育士等の職員数・給食設備・防災管理・衛生管理等などの設置基準をクリアした保育所で、各都道府県からの認可を受けている保育所の事です。公立・私立問わず自治体からの補助金を受ける事ができますので、保育料は世帯所得によって決定されますが、比較的安めになっています。原則、その自治体に住んでいる人のみが利用できます。自治体によっては、生後8週間から2歳児までの保育を行う小規模保育事業施設も認可園の中にあります。

・認証園とは…
立地条件などの理由により、認可園の基準を一部満たしていない(0歳児保育を行っていない等)保育所で、自治体の独自の制度によって認められた保育所を指します。ちなみに「認証園」は東京都の制度名で、東京都の認証園は駅前に設置することを目的としているA型と、保育室制度から移行した、小規模で家庭的な保育を行うB型に分かれています。

・無認可園とは…
認可園の基準を満たしていない小規模保育施設や、ベビーホテル、深夜営業の託児所なども含まれます。また、企業内の保育所も無認可園に含まれます。無認可園、という名前がついていますが、開設する為には自治体の定めた保育所に関する一定の基準を満たしている必要があります。
補助金もなく、保育料は各保育所が定める為、認可園や認証園に比べると比較的高額な保育料がかかります。けれども、園独自の取り組みを行っている(バイリンガル教育を取り入れる、有機野菜の給食のみを出すなど…)など、魅力を売りとしている無認可園もたくさんあります。

コストの面で見るともちろん認可園に入所希望を出す保護者がほとんどですが、魅力的なカリキュラムを出している認証園や無認可園に入れる保護者も多くなりました。また、新年度の保育入所申請が始まる前に、来年度の入園予約を受け入れる無認可園もある為、保育園激戦区に住んでいる保護者は、保育所に必ず入れる為に無認可園を確保しておく、というパターンもあります。

保活への第一歩!何からやればよい?

保育所申し込みの手順や時期を知っておこう

保育所申し込みの手順や時期を知っておこう
育休をどれくらい取得するのか、いつ仕事に復帰するのかによって、子供を保育所へ入れる時期は異なります。自治体によっては、1歳での入所が難しい為に0歳児クラスに途中入所させるといった選択肢も選ばざるを得ません。
保育所の申し込みは、自治体の保育所を管轄する部署に申請を行います。毎年4月入所の新年度申し込みの他にも、中途入所も随時受け付けています。4月入所希望の際には、毎年11月から12月となっていますが、自治体によって具体的な入所申し込み期日は異なりますので、チェックしておきましょう。
出産後はばたばたし、役所へもしばらく出かけられなくなります。あらかじめ、保育所入所を管轄する部署へ出向き、書類などを揃えておき、手順についても予習しておくと実際に申請を行う時にもスムーズに行えます。

見学の申し込みをしよう

自治体のどこにどんな保育所があり、具体的にどの保育所に入れたいのかの候補が出たら、保育所へ見学の申し込みをしましょう。今は早めに妊娠中から保育所の見学を始める方もいます。なお、毎年9月から11月の、来年度入所申し込みがスタートする直前の時期は、保育所見学が混雑している場合が多い為、できればその時期を避けた方が、自分の希望の日時かつゆっくり見学もできます。
保育所の見学申し込みは、直接保育所に電話をします。連絡する時間帯としては、入所している児童が昼寝に入る13時から15時がベストです。逆に、朝の登園時間や夕方の公演時間である7時から9時、16時から18時までは避けた方が良いです。

見学以外の方法もある、保育所の情報収集をしよう

保育所見学に持っていくもの、確認する事

実際に見学をする日には、筆記用具と履物、子供のオムツなどを持参します。
自転車や車で保育所へ行くときには、駐車場や駐輪場の有無や場所を聞いておきましょう。出産後に見学する時には、抱っこ紐があると便利です。子供を抱っこしたまま両手が使えるので、メモも取れますし、疲れません。
見学する前に、保育所のホームページがあればチェックしておきましょう。ホームページをチェックした上で、分からない事や不安に思う事があれば、当日質問できるようにまとめておきましょう。例えば、園庭のない保育所の場合には外遊びはどうしているのか?などです。

見学で見ておきたいポイント

・入所している児童の様子
・保育士のかかわり方
・衛生状態(床や教室の中、トイレもチェックする)
・園庭の有無、広さ
・給食の内容、アレルギーへの対応など

自治体によっては、自分で保育所を選ぶ事はできず「入れるところに入る」といった事がほとんどです。けれども、保育所見学をする事によって、「絶対に入れたくない」保育所を避ける事はできます。

保護者からの声を見てみよう

保育所の情報はホームページや見学だけでなく、インターネット上で公開されている口コミサイトでも見る事ができます。実際に保育所に子供を入所させていた保護者から、保育所に関する口コミが書いてありますのでぜひ参考にしましょう。
行事の数や保護者の出番の多さ、保育士の年齢層などその保育所にいたからこそ得られる情報もたくさんあります。

園庭開放や支援センターを利用しよう

保育所によっては、地域の子育て支援の一環として色々な取り組みを行っている事があります。園庭開放や読み聞かせなどのイベントの開催や、空いている保育室の一室を開放し、地域の親子の遊び場として利用できる支援センターの開設などです。
実際の保育室や保育士の様子を見る事もできるので、保育所の行っているイベントなどがあれば育休中にぜひ参加してみましょう。

どこを第一候補にする?保育所の選定

色々な条件から設定する

あらかじめ無認可園に予約を入れたので自治体への申し込みをしない、などのケースを除き、自治体へ保育所の入所申し込みをする時には、保育所の候補を決めなければいけません。自治体によってどれだけの数の保育所を記入できるのかには差があります。第4希望までの所もあれば、第20希望くらいまで記入できる所もあります。
どの保育園を第一希望にするかは、色々な条件から設定します。
・通いやすさ(自宅から近い、駅から近い、など)
・園の方針(園庭の有無、給食の質、保育活動の内容など)
・受け入れている児童の年齢(0歳児からか、就学まで入所できるかなど)

保育園激戦区では「とにかく入れる所に入れる」為、第一希望を設定しても必ずしも入れるとは限りません。けれども、見学などを経た上で申し込みの時点では一番入れたい保育所を決めておきましょう。

認可園でも色々な選択肢がある

自治体によっては、0歳児から2歳児まで入所ができる「小規模保育園」を認可として設けている所もあります。小規模保育園を卒園して以降3歳児クラスからは他の保育所へ入れる為の保活を再度行うか、幼稚園に入れるといった選択肢もあります。
自治体によっては、小規模保育園卒園後に保活をする時には、卒園加点がついて3歳児からの入所が有利になる場合もあります。また、3歳児クラスからは保育園ではなく幼稚園に入園させるために保育所を退所する児童もいる為、3歳児クラスからは比較的入りやすい自治体もあります。
場合によっては小規模保育園の入所も検討してみましょう。

もしも保活がうまくいかなかったら…

子供が保育所に入れなかった時には、二次申し込みをする、まだ予約を受け付けている無認可園を探してみる、育休を延長するなどの方法があります。時短が使える職場なら、時短勤務の上で無認可園の一時保育を使い、待機しながら保育所入所を目指す道もあります。自治体によっては、無認可園に入所した場合には、次年度申し込みの際に加点がつく事もありますので、色々な方法を模索しておきましょう。

本記事は、2018年9月10日時点調査または公開された情報です。
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