「東京都」勤務の「陸上自衛官（航空科）」の仕事内容・給料レポート

2019年12月18日2021年3月2日

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はじめに

「東京都」勤務の「陸上自衛官（航空科）」によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール: 公務員としての職業・勤務先：陸上自衛官 /東京都勤務
性別：男性
雇用体系：正規雇用
所有資格：大型自動車免許、実用英語検定2級

「陸上自衛官（航空科）」を目指した理由

空が好きでヘリコプターパイロットになりたくて「自衛官」になることを目指しました。パイロットは英語を主に使う為、大学で学んだ英語も活かせると感じました。

「陸上自衛官（航空科）」の仕事内容について

航空科で働いた経験があり、主に航空機部品の管理を行いました。関東圏内の陸上自衛隊の航空隊で取り扱っているヘリコプター(OH-6D、AH-1S、OH-1、UH-60JA、CH-47J、UH-1J)の各部品や電子器材を管理し、整備が必要な際に払い出しを行っていました。

時には富士山のふもとの野外演習場へ行き、野外訓練も行いました。1週間の訓練の内に索敵、整備場の構築、ゲリラ模擬戦、対空戦闘等を行い野外においてもヘリコプターを整備する訓練をやりました。

また、私は英語ができる関係で、横田基地から米軍が駐屯地に来た際にアテンド等を行いました。そこでの主な業務は会議資料の翻訳や上官同士のやり取りの通訳を行っていました。共同訓練の際には上官の中に混じって細かい打ち合わせや作戦の通訳、膨大な事前資料の英和・和英の翻訳をしました。

また、東京観光の際には2人の米兵の通訳に入り、円滑に観光を楽しんでもらいました。

「陸上自衛官（航空科）」の1日の仕事の流れ

6時：起床
6時10分：点呼
8時15分：課業開始
航空機部品の受け入れ、払い出し
4km走、筋トレ（腕立て、腹筋、スクワット、懸垂、体幹トレーニングなど）
12時：お昼休憩（60分）
13時：課業開始
救急法（切り傷等野外で怪我した際の包帯の巻き方、止血法、心臓マッサージのやり方）
格闘訓練（格闘に合わせた筋トレ、2人1組になって突きと蹴りの練習、銃剣に見立てた武器を使っての攻撃訓練、各攻撃を交わす訓練）
狙撃訓練（模擬射撃訓練、射撃場に行っての実弾射撃訓練）
17時15分：課業終了
17時30分：体力検定に向けたトレーニング（懸垂、腕立て、腹筋など個人で必要なもの）

「陸上自衛官（航空科）」の給料・残業・有給休暇について

月給24万円、ボーナス40万円、年収388万円でした。

残業はなく、他の公務員と同じように暦通りに土曜日、日曜日、祝日が休みでした。場合によっては通常休みの日に有事の際の初動対処要員として待機する日もあります。

この仕事で、働いているときに困ったこと

固まった考えを持っている人と仕事をする際は自分の中でいろいろと改善すべきだったと思いました。固まった考えが何を根拠によるものなのかを捉えてそれを一概に否定すると話の収集がつかなくなります。

特に自衛隊の固まった考えは先輩からの教えで常に正しいという風習があったりします。その為、否定する際には改善という形で別案を出したり、根底まで話し合う必要があると感じます。そうすることによりお互いにそれぞれの考えを理解し合えるのではないかと思います。

この仕事や職場でよかったこと

自衛官だった為、駐屯地内に寮があった為、衣食住が保証されており、安定していて給料が貯めやすかった点です。よほどの贅沢をしなければ4年間で約400万円を貯めることが可能で、精神的にも肉体的もゆとりが生まれます。

また、同部屋の先輩後輩とも気さくでお互いに変に気を使うことなく、課業終了後もリラックスして過ごすことができました。生活にリズムがあるので、病気にもかかりにくく健康で毎日を過ごすことができます。

「陸上自衛官（航空科）」の仕事エピソード

大変だったのは大雨の中の野外訓練です。大雨だと地面がぬかるんで最初の索敵や野外整備場の構築だけで大きく体力を奪われてしまいます。足元を取られるだけでいつもよりも踏ん張ったりバランスを取る必要があるからです。それが春や秋ならまだしも夏や冬だと暑さや寒さも加わるので、肉体的にも精神的にも相当追い詰められます。

また、山の中ということで夜になると真っ暗になり、方向が分からなくなってしまう事があります。それを防止する為にゲリラ模擬戦では迷わない様に自分や味方の位置やゲリラの進行方向等を把握するのが大変でした。