警察署地域課勤務の「女性お巡りさん」の仕事内容・給料レポート

現役もしくは元・公務員へのキャリア・アンケートです。

今回は、「大分県A市」の警察署地域課勤務の「女性お巡りさん」、いわゆる「お巡りさん」に回答いただきました。

仕事内容、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてアンケートしたものを編集して掲載しています。


はじめに

「大分県A市」の警察署地域課勤務の「女性お巡りさん」によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール
公務員としての職業・勤務先:警察官 / 大分県A市の警察署地域課勤務
性別:女性
雇用体系:正規雇用
所有資格:普通自動車及び大型二輪の運転免許

「警察官」を目指した理由

公務員であるので安定しているという点や、 また専門の知識が不要で応募することが可能であったことに加えて、デスクワークではない体を使う仕事に憧れていたからです。

「警察官」(地域課)の仕事内容について

まずは拝命したらどの都道府県の「警察官」であっても警察学校に入校することになります。

警察学校では、「警察官」として必要な知識や体力を養うことが目的ですが、学ぶことは大変幅広いです。社会人として必要なことや、警察という特殊な組織の中での身のふり方、考え方なども見につけます。拳銃の訓練や逮捕術、救急救命などといった訓練もこの期間に行われます。

期間は長く、大卒以上の学歴であれば警察官Aという区分になるので6か月、その他の高卒や短大卒であれば警察官Bという区分になり9か月の入校をします。 よって、この間決して容易くはない学校生活を共に送る同期との時間も重要なものとなります。

通学ではなく全寮制で、1日の中での自由時間は3時間もないくらいですが、この自由時間も体力作り(ランニング)や学習時間にほとんどが割かれてしまいます。 最終的には学科、実技いずれも個人ごとに評価がつけられ順位が付けられ、上位3名は表彰されます。

警察学校を卒業した後には地域課という課に配属され、交番勤務に従事することになります。 (子供が小さい母親や、万が一妊娠中ということがあれば、考慮され、交番以外の地域課勤務となることが多いようです。)

各警察には、地域課以外には総務課、刑事課、交通課、生活安全課、警備課といった各課があります。 総務では備品の管理や、遺失物拾得物の管理など、刑事課は刑事事件を担当、交通課は道交法にまつわる事件や交通事故、取り締まりを担当、 生活安全課では少年補導やDV、ストーカーといった事案を専門とする仕事が多く、警備課は要人の警衛警護等を主に担当しています。

地域課は、地域に密着した仕事となります。交番や駐在所の他にも自動車警ら隊があります。 これらはみんな三交代ですが、地域総務という係もあり、これは常に署の地域課のフロアに配置されます。 無線を傍受して状況を把握し、指示を出したりしています。

「警察官(地域課)」の1日の仕事の流れ

配属によって仕事の内容は全く異なります。ここには必ず全員が経験する交番勤務の三交代について提供します。

タイムスケジュールで書きましたが、交番職員は臨機応変に勤務します。(思っているより110番通報や事件、事故や来客は多いです。)


休憩や仮眠は必ずと言っていいほどずれ、時にはご飯が食べれない日もあります。 基本的に忙しくない日というのはほとんどありませんでした。

7:30 出勤、本署の掃除
8:20 朝礼
8:30 交番到着 前の当直から引き継ぎ
9:00 メールチェック等 来客対応 、事件や通報があれば現場へ急行
12:00 昼休憩
13:00 勤務再開 パトロールや巡回連絡、来客対応
18:00 夜休憩
19:00 勤務再開
0:00 仮眠
3:00 勤務再開
6:00 交番の掃除、パトカー洗車
8:30 当番交代 引き継ぎを行う
9:00 本署到着 書類整理
10:00 勤務終了

「警察官(地域課)」の給料・残業・有給休暇について

短大卒の初任給は14万くらいだったかと思います。はじめは警察学校なので残業や手当がないですが、現場に配置されてからは 各種手当がつき、18~9万円くらいだったように思います。

残業や、休日の出勤は多いです。有給休暇はありますが、配置先によって取りやすい時と取りにくい時があります。 休日も当番になっている場合は遠方に出かけることができません。(呼び出し対応要因のため)

この仕事で、働いているときに困ったこと

困ったことや改善したかったことというのはありません。

大変な経験はたくさんしましたが、警察という職務の内容を考えるとどれもしょうがないことだと思っていました。残業や休日出勤があるのも事件が起これば誰かがしなければならないことですし、休憩が取れない時も何かに対応している時なので時間を忘れます。

ただ上下関係がとても激しい組織です。

大変な仕事に耐えるのはもちろんですが、人間関係や先輩や上司からの圧力も感じることがあるかもしれません。 同期がいるので相談しあって乗り切ってください。

この仕事や職場でよかったこと

まだ一人前になっていない警察学校でもお給料が出ます。

寮費は非常に安いですので(ただし食費は別で徴収されます。)、貯金も可能です。警察学校の経験は大変だっただけに貴重な経験でした。

組織が大きいので同期が多いことも良かったです。県外から来る人も多く、人間関係が広がります。

現場に出れば勤務の内容や時間帯によって、色々な手当がつきます。夜勤手当、休日手当、祝日手当、特殊勤務手当、死体処理手当などといったものもあります。

「警察官(地域課)」の仕事エピソード

”警察官として市民と接する”というただそれだけのことが私にとっては大変でした。言葉の端々まで気をつけなければなりませんでした。

ただの接客業ならば簡単ですが、警察は接客をしているのではないので、毅然とした態度を常に取らなければなりません。

それと同時に市民から反感や不信感を持たれないようにも気をつける必要があります。 市民も様々です。どこで苦情や問題に発展するかわかりません。


現場に出て私が一番悩んだことが、この、どういう態度で市民に接したらいいかわからない。ということでした。先輩や上司の勤務姿を見て学んでいく必要があります。

「警察官(地域課)」の職場恋愛について

多いです。 理由としては「警察官」は職務上、個人情報や事件や事故の重要な情報を取り扱うので、たとえ家族であっても仕事の話は控えるようにと言われます。

単純に休みも少ない仕事なので、仕事以外の出会いの場はかなり限られてくることが考えられます。そういった仕事上の状況を理解しあえるのはお互いにとって都合がいいのではないかと思います。

また、警察官同士の結婚の他にも「警察官」と警察事務の間での結婚や、交通安全協会(関係組織)の職員との恋愛や結婚もありました。

まとめ ー「警察官」を目指す方へメッセージ

大変ですがそれだけの価値のある仕事です。頑張ってください。

本記事は、2019年12月17日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

女性お巡りさん
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