はじめに
「北海道D市」勤務の「女性警察官(地域課・交通課)」によるキャリアレポートです。
- レポート者のプロフィール
- 公務員としての職業・勤務先:警察官 / 北海道D市勤務
性別:女性
雇用体系:正規雇用
所有資格:普通自動車運転免許、第二級特殊陸上無線技術士
「警察官」を目指した理由
祖父、叔父が「警察官」で、父親が公務員だったため親が公務員を目指すように教育されました。経済的に安定している事から、お金に困らないようにと勧めたようです。
「警察官」の仕事内容について
新任警察官は必ず地域課交番係に配属され、初動捜査の基本を学び身につけます。そのままで地域課勤務になる人もいれば、専務(交通課、生活安全課、刑事課、警備課、留置管理課など)に署内移動する場合もあります。本人の希望と課の人材配置状況、適正(向き、不向き)など総合的に所属長を含めた上層部が、判断し決定します。
地域課では主に、巡回連絡、地理教授、110番通報における現場臨場、初動捜査、遺失拾得物の受理、物損事故の処理、交通違反取り締まりなど、全般に渡り広く基礎を身につけます。
その後、捜査関連部署を希望する場合は(生活安全課、刑事管、警備課など)留置管理課で看守か管理係を経てから捜査関連の課に配属される場合もあります。
「警察官」の仕事は、司法書類を作成する捜査関連と、行政書類を作成する交通課など、多岐に渡り公的書類を正確に作成することも業務に含まれるため、パソコン操作はある程度出来た方が業務を遂行しやすくなります。
「警察官(地域課・交通課)」の1日の仕事の流れ
地域課交番勤務三交代制の場合
8:45までに出勤し制服に着替える
午前中(各署の地理により異なる) 前任者から業務を引き継ぎ交番につく
翌日の8:45まで業務に対応する
交番の忙しさは場所により違い、通報があれば臨場するので、定型的なパターンは有りません
夜間は交代で仮眠
翌日8:45に勤務員交代のため本署に移動
未決があれば未決処理のために書類を作成したり必要な作業をする
終了次第終勤
翌日は休み (場合によっては作業をしに行くこともある)
交通課企画係運転免許更新担当の場合
8:45までに出勤し制服に着替え、窓口を開けて市民応接できるように、視覚検査や書類を準備する
12:00-13:00 混雑状況をみながら交代で休憩をとりますが、 時間帯はずれることもあります
17:30終勤 残務整理があれば残業 月に3回から4回くらいは
17:30-翌朝8:45まで当直勤務 110番司令や加入電話による通報の対応と無線で連絡など
「警察官(地域課・交通課)」の給料・残業・有給休暇について
初任給は高卒で18万程度、大卒で22万程度、夏、冬二回、1,5倍くらいのボーナスが支給されます。残業は課、係によって異なります。多い係もあれば少ない係もあります。
新婚旅行の有給休暇は比較的取っている人がいたように思います。夏季、冬季ともに有給休暇を取るように通達が回ってきます。
この仕事で、働いているときに困ったこと
男性社会なので、生理中に言いづらい雰囲気は感じました。職場結婚した場合同じ所属に配置されないので、都会だと違う署になっても市内ですが、田舎の場合、隣市、町まで遠く別居婚になるのが大変でした。
また転勤があるため持ち家に住める時期と住めない時期があるので、貸家にするなど考えた方が良いかも知れませんが、貸家にした場合、自分がまた転勤して持ち家に戻りたくても直ぐに住めないため、購入は計画的に行った方が良さそうです。
この仕事や職場でよかったこと
地方公務員なので、給与、ボーナス、年金制度などはしっかりと充実しています。また試験を受けて受かった人が同僚、上司ですので身元のしっかりした人が多く、ある一定水準以上の成績と、性格検査を突破した人が働いていますので、生活に関する混乱は少ないと思います。
社会的信用がある職場なので、経済的にも立場的にも安定しています。年収に関する一覧を参照にすれば、生涯賃金が計算できるので生涯設計を立てやすいと思います。
「警察官(地域課・交通課)」の仕事エピソード
巡回連絡を通して地域の人とコミュニケーションを図ることができたり、遺失物を落とし、主に返却したとき感謝して頂く場面がありやり甲斐を感じました。交通事故や事件が起きると、現場に立ち会って長く外に出ていたり、聞き込み捜査で一日中外回りをすることもあるので、体力を使う場合が多くありました。
震災の現場にも派遣され、安否確認をしに一軒ずつ家を回ったりするので、やり甲斐はありますが、まずは自分自身の健康管理をしっかりと行うことが大切で、突発事案に備えた体力づくりが大変でした。特に残務整理があると拘束時間が長くなる事もありました。
「警察官(地域課・交通課)」の職場恋愛について
他の会社がどの位か比較の材料がありませんが、女性職員は職場結婚している人が多くいました。一緒に仕事をしているうちに仲良くなったり、転勤先で休日に行動を共にしているうちに恋愛になるようです。
職場以外では、公務員同士、または自動車学校の先生、自動車会社のディーラーさんなど、硬い職業の方が多いようです。
男性職員は、看護師、幼稚園教諭、教師、養護教諭、銀行員、などと合コンし結婚に至る方が多く見られました。特に看護師さんと結婚する方が多かったように思います。
まとめ ー「警察官」を目指す方へメッセージ
体力を問われる仕事ですが、意外に書類作成が山の様にあります。頑張ってください。
コメント
コメント一覧 (6件)
女性で警察官になりたい人にとっては貴重な「女性目線」の記事だと思います。転勤があるため、マイホームの購入は計画的にしたほうが良いということなど、なるほどと思いました。
女性警察官の方が仕事に対してどのように感じたり、どのような勤務をしているのか興味があったため、細かく知ることができて面白かったです。
女性警官の方の記事でしたが、警察官を志願されるぐらいの方でいらっしゃるので、熱い気持ちを持って目指されているものだと思っていましたが、公務員の立場を重視されたようだったので、そこは意外に思いました。
良かった点ですが、具体的に、給料の額やボーナスがいつ支給されるのか記載されているのが良かったです。また、有給もきちんと消化できることを知ってよかったです。
警察官になって様々な経験をされ成長していき女性は色々苦労も多いと思いました。そして出会いは仕事がらなのか堅い職業の人を選んでいるようです。
女性警察官の方の実際の働く内容や恋愛事情など知らないことが知れて面白かったです。
女性でも変わらず意外とやることが大変そうだとかんじました。