【デマ情報に惑わされないでほしい】警察官を目指す人を合格へサポートする「リクストリーム」の桜井陸さんにインタビュー(2022年6月)

ご自身が元・警察官で、現在、警察官を目指す人の合格を支援サポートする「桜井陸」さんのインタビュー記事をご紹介します。


はじめに

約15年警察官の職務をつとめ、現在は、民間企業で働きながら、警察官を目指す人を合格へサポートする「リクストリーム」事業を提供する桜井陸さんに、この事業をはじめて理由や事業内容、その他

警察官を目指す人を支援する事業について詳しく教えてください。

警察官を目指す人を支援する本事業は、小学生から社会人まで、幅広い年代の方に警察の魅力と厳しさを分かりやすく説明することを第一目標にしています。

専門用語を極力使わず、誰もが理解できて興味を持てる言葉遣いや言い回しをすることで警察官という仕事の封建的なイメージを変えたかったのです。

その上で、警察に興味を持った方や警察官になりたいけれどデマに苦しみ進路に悩む人をフォローすることで、これまで多くの合格者が生まれました。

元々、私は営業やコピーライティングの仕事をしていたので警察官になっても職務質問や調書で大いに生かすことが出来ました。

そのような経歴を持った元サラリーマンが警察官になり活躍できるという現実も伝えたかったことのひとつです。

そして『警察官はスキルが身に付かないので転職に不利』というデマもたまに見かけますが、私は警察官を退職したあとGAFAMの某企業からオファーをいただきました。
最終選考まで残り、結果的に辞退しましたが元警察官がGAFAMの面接を受けるというのは自分自身でもワクワクしましたし、これで多くの受験者を勇気づけられると嬉しくなりました。

警察官という経歴は不利にならない。これが私の出した答えです。

警察官として真剣に働き、自分なりに結果を出せば民間企業でも評価してくれます。
それらをユーチューブやブログで詳しく解説しています。

そして今は警察官志望者だけでなく、現役警察官の方からもおおく相談いただきます。守秘義務があるので内容は決して話せませんが、警察官の悩みを解決できる存在になれたということをとても誇らしく感じています。

今は自分自身が採用の仕事をしているので、講座では面接のNG行為や志望動機の誤った記載などが現場目線で指摘できるようになりました。


きっとこの経験がなければ先述したGAFAMからのオファーもあり得なかったと思います。

つまり、『いくら良い武器を持っていてもアピール方法を間違うと採用側に届かない』ということを身をもって体験できたのです。

私自身が転職成功できていなければ説得力もなかったと思いますが、自分の人生体験を活かした講座だからこそ多くの方に共感いただけるのだと思っています。

警察官を目指す人を支援する事業の内容とはじめた理由を教えてください。

私自身が3年間の公務員浪人を経験して警察官になったのですが、退職する前にネットで警察官について調べてみると『当時の私が欲しかった情報と苦しめられたデマ』が今も昔も全く変わっておらず、多くの若者が苦しみながら受験していることに気付いたからです。

実際に私は警察官になり苦しいことも勿論ありましたが、それらを上回る楽しい経験ができて今の仕事でも大いに生かすことができています。

だからこそ、辞めた今でも警察に心から感謝しているのですが、警察に対する世間の評価はあまり良くありません。

何故かというと、警察を円満に退職して警察の良い評価をネットにわざわざ書く人がいないからなのです。

悪貨は良貨を駆逐するということわざがありますが、有名掲示板を見てもデマが横行しており、そのデマを信用した若者が警察官を諦める様子を見て心を痛めたこともあります。

私は警察官を退職するとき、次に自分ができることは警察への恩返しだと思ってネットには載っていない警察の良い面をブログやYouTubeで配信しました。

そして警察官志望者から多くご質問やご相談をいただき、採用試験対策として志望動機や論作文の添削をしていたところ数か月で合格者が出て、そこから口コミで私の添削の評判が広がりました。

そして有難いことにいつの間にか添削の順番待ちをしていただく状態になり、合格者の方からいただいた有益な情報を玉石混交にしないためにも『警察官採用試験対策講座』として運営を開始しました。

桜井さんの経歴を教えてください。

大学を卒業後、警察官として約15年勤務しました。警察では地域課(交番)や刑事課で勤務しています。刑事課では選ばれた警察官しか入ることができない部署に引っ張っていただき、ドラマのような経験を数多くしました。この部署で様々なスキルを身に付けることができたので、この経験が私自身を形成したと考えています。

別に私は優秀なわけではありません。それでも警察官時代に高く評価していただいたのは、警察官という仕事が大好きだったからです。その大好きな警察官という仕事の本当の姿をブログやYouTubeで紹介し、多くの若者が自分と同じ警察官として活躍する姿を見て幸せを感じています。

ちなみに今は民間企業で採用担当として勤務しています。

はじめてみての手ごたえを教えてください。

受講生が実際に警察官になるので、とてもやりがいがあります。


中には受講生の親御様から感謝のお手紙をいただくこともあり、親孝行を勝手に何度も経験させていただいています(笑)

警察官志望者の多くは根底に『親孝行がしたい』という気持ちがあるので、警察官採用試験に合格したと報告をいただく度に、私自身が採用試験に合格したあとに感じた『ようやく親孝行できた感無量の気持ち』と警察学校の舞い散る桜を思い出します。

また、講座から合格した受講生の中には有名なアスリート選手やCAの方もいて、警察組織が求める人材像の幅広さが改めて理解できました。

警察官時代で、印象深いエピソードをお聞かせください。

『警察官を辞めたい』と相談された部下と一緒に仕事を頑張った経験です。

その後輩は警察の仕事に対して熱意もなく、夢もなかったことから『仕事を頑張ればここまで変わるんだ』という生きた体験をさせたかったのです。

当時、私の管轄する地区は治安も悪く、信号を守る車も少なくバスすら赤信号を無視する地域でした。そこで、私は部下と一緒に朝から翌朝までパトカーでパトロールしました。

部下を助手席に乗せて私が運転し、交通違反する車は手当たり次第に検挙し、切符の切り方や話し方を見せて『仕事は楽しい』というプラスの経験ができるよう意識しました。

その仕事をしばらく続けたところ交通違反する車はほとんどいなくなり、なぜか空き巣や万引きまで激減したのです。

そして私と部下は成績優秀賞を貰うことができました。

表彰を貰う時は二人並んで貰おう、という夢が叶いました。そして更には部下も自信がつき昇進することができました。

この計画を始める前、部下と色々な作戦を練り上げました。

そして1日の成果をA4の紙に書いて交番の私のロッカーに貼り、二人で眺めながら目標に対する反省点や改善点を毎日話し合いました。

数字を見ると部下も自分の仕事が目に見えて分かるのでやる気につながり、深夜2時でも私のところに来て『仮眠するよりパトロールに行きましょう』と半ば無理やり連れていかれたこともあります。

パトカーで交通事故を起こすと大変なので、交差点を曲がる時は二人であちこちを指さして安全確認しながら時に冗談を交えて24時間働きました。

色々な事件処理をこなしながら治安の悪い地区をパトロールするのは大変でしたが、部下がどんどん前向きになる姿は本当に嬉しかったです。

警察官時代のつらかったエピソードをお聞かせください。

公務員浪人が長かったため、人づきあいが上手く出来なかったことです。

警察の組織は上下関係が厳しく、なかなか慣れることができず最初はとても苦労しました。特に私はこれまで部活などでも先輩とは『友人関係の延長』のようなフレンドリーな仲だったので、生まれて初めての『気配り・心配りの壁』に悩みました。

例えば居酒屋でも先輩のグラスが空いていたら先輩に何を飲むか確認する、空いた皿は片付ける、飲み会が終われば一番最後まで残って落とし物の確認をするなど今まで経験したことがない気遣いを求められて日々葛藤していました。

それでも6年もすればこの環境にも慣れて、目配り・気配り・心配りができるようになりました。


その他の活動について教えてください

ブログ『リクストリーム』やYouTubeチャンネル『桜井陸の駆け込み交番』で警察官採用試験対策や、警察の情報を配信しています。

最後に、メッセージなどお願いします!

私のブログ『リクストリーム』は色々な情報を配信していますが、その中でも
下記6記事は特に定評があるので警察官志望者の方にお薦めです。

  1. 『警察学校の訓練は地獄のように厳しい?教官は怖い?』
  2. 『警察官採用試験の倍率と難易度の秘密』
  3. 『警察官採用試験の二次試験で不合格になるたったひとつの理由』
  4. 『警視庁採用試験の難易度や試験内容、対策方法の秘密』
  5. 大卒と高卒で警察官になるなら出世や年収で有利なのはどちらか?
  6. 警察官になるために必要なことや条件

本業はサラリーマンで、家族もいるため、YouTubeは週に1本しか撮影できません。

でもその1本のYouTube動画を撮影するために休日は朝5時ころから起きて撮影して編集が終わるのが夜の8時頃です。

たった6分程度の動画でもこれほどかかり、さらに警察官採用試験対策講座で指導もしているためまともな休みをとったことがほとんどありません。警察官時代よりもある意味では多忙ですが、やりがいはとてもあります。

今後も警察官を夢見る人のお手伝いを続けていこうと思います。

編集部から

桜井さん、長いインタビューありがとうございました。

現在サラリーマンとして働きながらも、休日返上で、朝から動画を作成する桜井さん、是非動画も見ごたえありますのでご覧ください。また、警察官の実際のお話、インターネットの情報(デマ)をみて、警察官を目指すのを諦めてしまうというお話、非常に興味深くお聞きしました。

ぜひ、警察官を目指す方、周りに警察官を目指している方がいる方、是非、桜井陸さんのことをお伝えください^^

本記事は、2022年6月24日時点調査または公開された情報です。
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