【海外補習校の日本語講師に聞きました!】仕事でやりがいに思った事

本記事では、中東のクウェートで日本語の先生として働いていた講師の方に、仕事で感じたやりがいをコラムにして書いてもらいました。

海外補習校ならではの「仕事のやりがい」について、聞くことができました。

はじめに – 海外補習校の日本語講師のやりがいとは?

夫のクウェートへの転勤に伴い、毎週末 2時間ずつ、現地補習校で日本語の講師をしていました。週1回の授業で時間を効率よく使って、内容を凝縮して教えなければならないという授業進行の大変さはありましたが、同時にとてもやりがいのある仕事でした。

クウェートの補習校で教える事

クウェート補習校の生徒は、基本、小学1年生から中学三年生までの日本国籍を有する児童達で、教材は文部科学省から配布される教科書を使用します。

クウェート補習校での授業は国語のみで、毎週末に1回2時間ずつ、夏休みを除く年間40週80時間で、日本の全日制の学校で学ぶ国語を全部教えます。

日本の1/3位の限られた授業時数で全カリキュラムを終了さなくてはならないので、必然的に宿題をたくさん出さなくてはなりません。

現地の学校で英語やアラビア語で普通の授業を受けて、週末たくさんの日本語の宿題もこなさなければならない学生たちも大変だと思いますが、週に1度の授業のために自宅で一週間分の宿題を準備して、前の週生徒たちから提出された宿題を採点し、添削してコメントを添えた上、返却しなければならない講師の方も大変な仕事です。

やりがいその1:生徒の成長が見られる

子供達は全員日本国籍を持っているので、補習校の生徒は基本全員日本人です。

しかしほとんどの生徒はハーフの子供達で、小学部低学年のうちはクラスに日本語がほとんど通じない状態の子供がいて、日本語で国語を教えられないことが多く、日本語のわからない子どもたちにどうやって言葉を習得してもらうかが一番の課題であり、授業を予定通り進行するのは本当に大変でした。

しかし、日本語をほとんど理解していなかった子供達が、少しずつ読めるようになり、話せるようになる過程を見ると、講師として日本語を教えることにとてもやりがいを感じます。

やりがいその2:生徒全員に目が行き届き、いじめなどがない

私が教えていた頃、クウェートの補習校は小中学部全学年1クラスずつで、生徒数50名に満たない小さな学校でした。生徒全員に目が行き届き、生徒間での陰湿ないじめは皆無でした。

また生徒の保護者ほとんど全員が補習校の運営に大きく関わっていて、全員知り合いの様なもので、学校全体がアットホームな雰囲気で、いわゆる「モンスターペアレント」も存在しませんでした。

日本の学校で年々深刻な問題になっている教師の適切な業務を妨害する理不尽な学校問題が起きなかったので、問題解決のための業務上のストレス、保護者とのトラブルなどに時間を割く必要がないため、仕事に集中できて、その分やりがいを感じられました。

やりがいその3: 感動を分かち合える

クウェートの補習校は日本政府に認可されたきちんとした補習校で、学校で使用する教師用の教本と生徒用の教科書も日本から無償で配布されていましたし、助成金の援助も受けていました。

しかし運営は全て現地の在留邦人団体に任されていて、いわゆる民間の学校となりますので、保護者は入学金と学期ごとの授業料、ドリルや問題集などの副教材費を学校運営側に支払う必要がありました。

保護者から支払われる入学金や授業料などは、学校で使う備品や、入学式、卒業式、運動会や学習発表会などのための賞品購入や施設使用料などに充てられ、小規模ながら補習校の学校行事は充実していました。

特に運動会や学習発表会は、半年以上も前から補習校の運営に関わる全員が、開催場所の選定や施設使用のための価格交渉、賞品や備品の購入などのために奔走し、講師は全員、行事開催の数ヶ月前から授業後に毎週1時間生徒たちと一緒に練習をして行事に備えました。

毎年の恒例行事の一つに、日本人会の忘年会の席で補習校全員参加の出し物を発表するというのがありました。

ホテルで催される日本人会の忘年会で、余興の一つとして参加するのですが、学校関係者のみならず、企業や大使館の駐在員の方々、それ以外にもたくさんの来賓の方たちが見ている中で、生徒達は皆一生懸命、自分達で脚本や振り付けから作った出し物に取り組みます。

時間の無いなか、私たちも生徒たちをサポートし、皆で協力して行事をやり遂げた後の達成感はひとしおでした。

やりがいその4:親密な関係を作れる

補習校の生徒の中には『帰国組』と呼ばれる、保護者の転勤などで海外に一時的に滞在した後、また日本の学校に復学しなければならないという生徒も通っていました。

そういう子供達が帰国した際、少しでも早く日本の学校に順応できるよう、ワークブックや教科書からの宿題以外に任意で、講師が受け持ったクラスの生徒たちと毎週交換日記をつけていました。私もその中の一人でした。

日記の内容はあまり堅苦しくならないよう、日頃の生活などを題材に多く取り入れるようにしました。

生徒と交換日記をする事でより親密になれ、今でも時々Eメールなどで現在の様子などを送ってくれる生徒もいて、当時は大変でしたが続けていて本当に良かったと思うことの一つです。

まとめ

補習校の講師として生徒たちの成長を目の当たりにできたことは、多くの学びがあり、大変やりがいのある、やってよかったと実感できる仕事でした。

講師をしたことによって、海外で生活する多くのご家族とのたくさんの出会いがありました。その中の数人はいまでも交流があり、昔のことをとても懐かしく話してくれたりします。

現在は別の職業についていますが、もしまた補習校で講師をする機会に恵まれたら、ぜひまた参加してみたいと思っています。

本記事は、2020年5月22日時点調査または公開された情報です。
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