「分院の動物病院」の「動物看護師」に関する仕事内容・給料レポート

分院の動物病院で正規雇用として働く、女性の「動物看護師」によるキャリア体験談レポートです。 今回は、その「動物看護師」の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

分院の動物病院で正規雇用として働く、女性の「動物看護師」によるキャリア体験談レポートです。

なお、分院とは、病院などの本院から分かれて設けられた施設のことをいいます。

ちなみに、その方は、認定動物看護師と、愛玩動物飼養管理士2級の資格を持っているそうです。

「動物病院の動物看護師」を目指した理由

実家で畜産を行っており、家畜以外にもペットとして猫やうさぎ、ハムスター等の動物を幼い頃から飼育してきた為です。

また、将来叶えたい夢があり、上京するには就職するしかなかったため、夢もそれを叶えるための仕事も好きなことをしたいと思ったからです。

「動物病院の動物看護師」の仕事内容について

私が行っていたのは基本的に掃除、オーナーさんへ予防接種や駆虫のお知らせのお手紙の作成、診察室へのご案内、グルーミング時の補助、入院・ホテルで預かっている動物達への給餌と運動の管理、薬や点滴の用意、病院内で行える簡易的な尿便血液検査でした。

当時はまだ研修中であった為、直接診察に関わるようなことはしていませんでしたが、獣医師やほかのスタッフが働きやすいように、先輩方からのアドバイスや専門学校では得られなかった知識を勉強しながら雑務をこなすことでサポートさせて頂きました。

お手紙の作成をする際にはただオーナーさんの宛名シールを貼る・病院のスタンプを押すだけではなく、一言メッセージを添えることで親しみやすさと温かみを出すことが出来るため、一人一人に対して短いメッセージではありますが添えてきました。オーナーさん、そしてその家族であるペットのことを考えながらメッセージを添えることも大切なお仕事です。

研修中は主にこれらの雑務をすることが多いですが、研修期間が終わると次は診察時に獣医師の診察補助(保定や診察器具の用意等)やオペの補助をするようになります。

「動物病院の動物看護師」の1日の仕事の流れ

8:45:徒歩で出勤、着替えて病院周りの清掃
9:00:ミーティング 院内清掃
※入院、オペがある場合はその管理とスケジュールの確認
9:30:診察開始
13:00:午前受付終了
14:00~16:00:オペやグルーミング等
※オペがある場合は、オペの準備・補助をします。(研修中の場合はその見学)
※グルーミングがある場合は、頭数によってはメインのシャンプー台、診察室それぞれで行う。犬種によっては数人で取り掛かる。
※オペ・グルーミング終了後に昼食をとります。 しかし、オペやグルーミングがない場合は、そのまま昼食の時間となります。
16:00:午後診察開始
19:00:午後受付終了
19:00:診察終了後に清掃
20:00:翌日の確認後施錠、退勤
20:30:帰宅

「動物病院の動物看護師」の給料・残業・有給休暇について

私の場合ですが、月給は16万円(初任給、残業代込)で、ボーナスは32万円でした。その後2年目から昇給が有り、年収は224万円程でした。


シフト制で事前に希望を出せば休むことが出来ましたが、どんなに残業しても残業代は出ませんでした。

有給休暇に関してはお子さんがいる方は取りやすいようでしたが、それ以外のスタッフは体調不良で欠勤した時しか使えませんでした。

この仕事で、働いているときに困ったこと

私が勤めていたのは分院だったのですが、急患が入ったとしても夜遅くになると獣医師が本院の院長に叱られるという理由で退勤時間の改ざんをさせられていました。そのため22時退勤になっても20時退勤と記録される為に残業代は出ませんでした。

また、遅くまで受付をしている為、受付終了時間間際にお手入れだけの方が駆け込みでいらっしゃる場合もあり、その場合は診察終了時間が遅れるのに比例してスタッフの退勤時間も遅くなる為、日によって帰宅時間が不定期でした。

この仕事や職場でよかったこと

看護師スタッフ達の仲が良かったことです。普段の仕事でわからないことや趣味のこと等、オンオフ問わずに相談することが出来ました。また、先輩スタッフが常に気にかけてくれる為、新人も伸び伸びと働くことができる環境でした。

また、事前に希望を出せば休める・代わりを探せば休みを交代することも出来る為比較的希望通り休むことが出来ました。

土日祝日も診察を行っている病院の為、その時の休みはなかなか難しいですが、希望者同士で譲り合っていたのでトラブルになることもありませんでした。

「動物病院の動物看護師」の仕事エピソード

看護師スタッフが良い人達ばかりだったのに対して、獣医師がとてもわがままだったことが何よりも大変でした。

本来獣医師がやらなけらばならない後処理を職歴の長い先輩が行ったり、退勤時間の改ざんをさせられていました。

また、本来獣医師がしなければならない書類の処理や提出等を獣医師ではなく先輩スタッフが行っていた為に、先輩スタッフの仕事が全てこちらに回って来てしまうことが多く、慣れない内は何から手をつけていいか分からず混乱していました。

また、一部の先輩スタッフがしていた検便等の後始末が出来ておらず、別な仕事をしていた私が何故か叱られ、先輩はそれを私のせいにするということもありました。

「動物病院の動物看護師」の職場恋愛について

女性ばかりの職場の為、出会いはほぼ皆無でした。ただ、本院やほかの分院だと男性職員も多いようなので、そちらだと職場恋愛もあるようです。

結婚・お付き合いされてる先輩方は主に共通の趣味で知り合うことが多いようでした。みなさん趣味がそれぞれアニメが好き、アイドルが好き、釣りが好き…と様々だったので、お互いの趣味をおすすめ→そこで知り合い恋愛に発展するということがあるようです。

私も先輩から演劇に誘われ、観劇した際に知り合った俳優さんと結婚しました。

まとめ ー「動物病院の動物看護師」を目指す方へメッセージ

病院により先生は様々です。直感で選ぶことも良いかとは思いますが、インターンの段階でしっかりとその病院を見極めることが大切です。


長期の休みを使ってインターンに行く方は、その病院が本命であれば休みを全てインターンに使うつもりで、しっかりとその病院がどんな病院か、どんなオーナーさんが来るか、職場の雰囲気や人間関係はどうか等を見極め、就職に臨んでください。

これからこの業界を目指す方が良い環境で長く動物の為に働けることを祈っています。

本記事は、2018年12月18日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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