公務員の給料手当についてと、その不正受給の事例

2019年に市役所の「事務系職種」に現役合格した小林英介さんに、「公務員の手当と不正受給」というテーマでコラムを書いていただきました。

公務員の手当はもちろん正当なものですが、中には「不正受給」の問題もあるようです。

はじめに - 市役所職員、小林英介さんによるコラム

公務員として働いていると、基本給と一緒にもらえるのが手当。家賃手当、通勤手当など沢山の種類がある手当ですが、みなさんはこの手当についてどのくらい詳しく知っているでしょうか。

特に昨今は同一労働同一賃金のため、手当を減らされることが多くなってきており、今後は公務員にもその影響が及ぶことも考えられます。

今回の記事では、公務員の手当について解説していきたいと思います。あわせて、給料の不正受給についてもふれていきます。

そもそも公務員の給料手当とは?

そもそも公務員にかぎらず給料手当というのは、従業員や会社員を雇用している側(雇用者)が雇用されている側(従業員・会社員)に対して払う賃金のようなもののことをいいます。

これから公務員試験を受験しようと考えている人にとっては、手当なんかみんな一緒ではないかと考える人も一定数いると思います。しかし、手当には大まかに2つの種類があることをご存知でしょうか。

公務員の給料手当には2種類ある(法定手当と未法定手当)

この公務員の給料手当には法律で定められている手当(残業手当などのいわゆる割増賃金。便宜上、以下法定手当とする。)と、法律で定められていない手当(家賃、通勤、精勤手当など。便宜上、以下未法定手当とする。)があり、しっかりと分けて考える必要があります。

公務員の給料手当を種類別に見ていこう

では、公務員の給料手当にはどのようなものがあるのでしょうか。主な公務員の給料手当について種類別に見ていきましょう。

公務員の給料手当の「法定手当」にあたる手当

残業手当

1日8時間、週40時間を超えて働いたときに支払われる手当のこと。

深夜残業手当

22時から翌朝5時に働いた場合、通常の賃金に25%プラスしたものを支払わなければならない。

休日出勤手当

休日は週1日以上、4週に4日以上の休日を与える必要があるとされています。(法定休日)この休日にもしも働いた場合は、通常賃金の35%をプラスしたものを支払わなければなりません。

公務員の給料手当の未法定手当にあたるもの

家賃手当

家賃手当はその名の通り家賃を補助する手当です。この家賃手当で一つ注意なければならないのが、共益費についてです。家賃手当は家賃を補助する目的で支給されるので、共益費は家賃手当に含まれません。すなわち家賃がいくらなのかによって家賃手当の額は変わってきます。

それに加え、賃貸なのか持ち家なのかによっても額が変化するのて、よく確認してから申請をするようにしましょう。

通勤手当

会社に出勤する際に、JRバスなどの公共交通機関を利用する場合、運賃などの補助をする目的で通勤手当が支払われます。ただし、自宅と会社の距離が離れていることなどを条件としているので、しっかりと確認してから申請をしてください。

精勤手当

一般的にいう精勤手当とは、会社を休んだ回数が少ないときに支給される手当です。(反対に、一回も休んでいない場合に支給される手当のことを精皆勤手当といいます。)

燃料手当(寒冷地手当)

燃料手当(寒冷地手当ともいう)とは、寒冷地(北海道・東北など)で働く場合に支払われる手当。これらの地域では冬季にストーブを頻繁に使用することがあり、かつ降雪などでその度合いが増すため、このような手当が支払われます。

単身赴任手当

単身赴任(父か母が転勤のような形で赴任する意)をしなければならなくなった場合に支払われる手当のこと。

へき地勤務手当

へき地(僻地と書く。都会や離島、山間部、過疎地域などを指す言葉)で勤務する場合に支払われる手当。

管理職手当

係長、課長、部長など役職名がつく者のことを管理職という。この管理職は残業手当がない。その代わりに管理職手当が支給されます。

期末手当

いわゆるボーナス。何日間在職しているかによってその支給額は変わってきます。

特殊勤務手当

特殊な勤務をする職員に支給される手当のこと。特殊勤務の例は、道路上での作業、危険物(爆発物など)取扱い、高所での作業、災害における作業など。

勤勉手当

ボーナスとして、期末手当などと一緒に支給される手当。在職日数によって決まる期末手当とは違い、勤務成績において決まるという特徴がある。

地域手当

東京と北海道では家賃の相場が異なるように、地域によって物価も異なります。この格差を埋めるために設定されているのが地域手当です。

公務員の給料の不正受給の事例

これだけの種類がある手当。その分、不正受給が発覚してしまう可能性も秘めています。

では、過去にどのような事例があったのでしょうか。不正受給の事例から数件取り上げたいと思います。

例1:残業手当の不正受給

とある部署の係長だった男性は、時間外勤務(残業)をするよう言われ、残業をしていました。ところがその男性は業務をすることはなく、業務用のパソコンでネットサーフィンをしていました。

その時間は約200時間で、その係長は停職処分を受けました。

例2:通勤手当の不正受給

ある県の職員は、バス通勤用として通勤手当を受け取っていましたが、その職員は実際にはバスで通勤せず、自家用車で通勤していました。その金額は合計で約50万円だったそうです。

例3:住宅手当の不正受給

ある職員は賃貸物件に住んでおり、住宅手当を受け取っていました。ただし途中で賃貸物件から実家の一軒家に引っ越したのですが、引っ越した事は一切口にせず、住宅手当を不正に受け取っていました。

さいごに

今回の記事では手当について取り扱ってきました。手当にはたくさんの種類があることがこの記事で明らかになったと思います。

これから公務員を目指す人は就職したときの予習として。公務員の人は自分への戒めとして。それ以外の人は監視の目を光らせる役割として、それぞれ生かして欲しいです。

まとめ - 編集部より

以上、「公務員の給料手当と不正受給について」でした。

今回は現役公務員である小林さんに、公務員の手当ての種類や、不正受給の例について解説いただきました。

本記事を参考に、公務員として決して不正受給などないような、清廉潔白な公務員を目指してください。

本記事は、2020年9月30日時点調査または公開された情報です。
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