全国の公務員が集まる「オンライン市役所」とは!?その役割などご紹介します

公務員といえば、それぞれの担当する分野や地域が抱える課題だけを解決しているイメージですが、その現場の課題の一つ一つは、実は全国に共通するものです。

自分の些細な経験が、他の地域で同じ課題に取り組む別の公務員にとっては特別なことかもしれない。そんな思いで始まった「オンライン市役所」についてご紹介します。


「オンライン市役所」とは?公務員の経験をシェアするプラットフォーム。

「オンライン市役所」とは、全国の公務員で運営する、公務員限定のオンラインプラットフォームのことで、国家公務員と地方公務員の有志による交流団体「よんなな会」が運営しています。

「オンライン市役所」には、約900を超える全国の自治体や国から、3000名以上の地方公務員・国家公務員が集まっているようです。

全国には1788の自治体がありますので、約半数の自治体と国の省庁などから、参加者が集まっていることです。

「オンライン市役所」は、公務員として現場で積み重ねてきた一人ひとりの小さな工夫が、1788の自治体や国で働く、338万人の公務員にシェアされたり、それぞれが困っていることに、小さな知恵を借りることができたりしたら、困っていた地域が、元気になるかもしれないという希望のもと、2020年にスタートしました。

運営団体の「よんなな会」についてはこちらのページを参考にしてください。

国家と地方の公務員が交流!公務員が集まる「よんなな会」とは?

「オンライン市役所」の主な活動について

「オンライン市役所」の主な活動について、ご紹介します。

「オンライン市役所」の主な活動 1)全国共通の課題に横軸を通す、イベントや勉強会の開催

「オンライン市役所」では、メンバーが参加するイベントや勉強会が開催されています。

「オンライン市役所」には、国家・地方にかかわらず、公務員が取り組む課題の多くは、特定の地域で固有のものではなく、全国共通の課題という考えがあります。

地域や部署をまたいで、同じ課題に向き合う各担当者同士がつながり、事例を共有したり、解決策を一緒に考える場として、イベントや勉強会が機能しています。

例えば、「新型コロナウイルスワクチン接種体制の確保」に関する勉強会では、全自治体共通の課題である、「ワクチン接種に関する業務」について、毎週日曜に「情報交換会」が開催されているようです。


2021年5月時点で、計11回、のべ4000名以上、約500自治体の方々が参加しています。

「オンライン市役所」の主な活動 2)日替わりパーソナリティによる、限定オンライン配信

「オンライン市役所」では限定オンライン配信も行われています。

「オンライン市役所」に参加している方の課題や興味はさまざまですし、参加の方法も、まとまった時間が取れない方や、平日は難しい、反対に休日は難しいなど、ライフスタイルなどによって人それぞれです。

そこで、リアルタイムで交流する時間の確保が難しい人のための限定オンライン配信番組として、Facebookグループ内限定で毎日配信が行われています。

リアルタイムでコメントすることも、アーカイブ動画を視聴することもできるので、いつでもどこでも、視聴できる時に無理なく視聴できます。

配信のパーソナリティや、ゲストのほとんどが、「オンライン市役所」に参加する有志の公務員で構成されており、公務員による公務員のための番組が配信されています。

「オンライン市役所」の主な活動 3)テーマごとに掘り下げる、「課」での活動

「オンライン市役所」では行政組織をモチーフとして、共通の関心や課題感を持つグループ、分科会のようなものを「課」と呼んでいるようです。

公務員のリアルの職場はさまざまですが、その規模によっては、同じ職場に自分と同じ仕事を担当する人がいないという場合もあるかもしれません。

しかし、視線を全国規模で、横に広げてみると、同じ仕事をする人が全国にはたくさんいるということに気がつきます。

いつもの職場での議論では出てこないような知識や経験値、気づきを特にシェアできるのが、この「課」ごとの活動のようです。

「課」の例としては、「みんなの財政課」「コロナ対策本部」「債権回収対策課」「法規課」など、仕事直結型から、「ライティング課」「図解・グラレコ課」「動画課」などの共通スキル育成型と呼ばれるタイプのもの、さらに、「図書室」「音楽サークル」「子育てサロン」などの趣味・サークル型まで幅広くさまざまな種類があります。

「オンライン市役所」に参加できる資格について。参加料金は無料です。

「オンライン市役所」には、国家公務員、地方公務員を問わず、現役公務員の方ならどなたでも参加することができるようです。

参加するには、Facebookアカウントが必要です。また、Zoomを使用しての参加になるので、スマホからの参加の場合はZoomアプリのダウンロードが必要です。

また、参加料は無料だそうです。

参加方法など、詳しくは「オンライン市役所」のホームページをご覧ください。


▼参考URL:オンライン市役所(外部サイト)

まとめ - 公務員の同僚はオンラインを通せば338万人もいる!

このページでは、公務員なら誰でも参加できるプラットフォーム「オンライン市役所」についてご紹介しました。

現場では担当者が自分しかいない、業務を工夫したいけど相談できる先輩・同僚がいない、などリアルでなかなか課題を解決するのが難しい、地域を発展させていくのが難しいと悩む公務員の方は多いのではないでしょうか。

そのような時、全国の公務員の同僚たちが、仲間として知恵や考え方を教えてくれたら、元気になる地域が増え、そのパワーはやがて、日本全体が底上げされることにつながるように思います。

これから公務員を目指す人にとっても「オンライン市役所」のようなプラットフォームの存在を知っているだけで、心強く感じるのではないでしょうか。

このページでは、公務員の横のつながりをオンラインで生み出す「オンライン市役所」について、ご紹介しました。

本記事は、2021年6月12日時点調査または公開された情報です。
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