自治体職員が中高生向けまちづくり学習用ボードゲーム型教材「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」を開発・発表

地方公務員が中心となり立ち上げた「NPO法人6時の公共」が、有志の市民や行政職員、議員とともに、中高生に向けた「まちづくり学習」のためのボードゲーム教材を開発しました。

いったいどのようなボードゲームなのか?ご紹介します。


「まちづくり学習」のためのボードゲーム

今回、自治体職員が中心となって開発したまちづくり学習のためのボードゲーム教材「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」は、地域社会の課題を発見し、解決案を提言する手法の一つである「請願」をゴールに設定したゲームです。

ボードゲームを通して、「合意形成」や「政策提言」の過程を追いながら、身近なまちづくりの仕組みをわかりやすく体験しながら学ぶことができます。

出典)NPO法人6時の公共「自治体職員が「まちづくり学習」のためのボードゲーム型教材を発表~授業・研修実施のご相談、予約販売受付開始~(2020.11.12)」

開発の背景には「新学習指導要領」で求められる「社会的な見方・考え方」

このボードゲームが開発されることになった背景には、2021年度・2022年度と中学・高校でそれぞれ完全実施となる新学習指導要領があります。

新学習指導要領では、地域を担う若者たちとして、中高生が「社会的な見方・考え方」を働かせ、社会への関わり方を選択・判断し、自ら考えて行動するといった新たな学びが求められています。このボードゲームのような教材があることによって、新たに求められる「社会的な見方・考え方」の学習の構築に貢献していくことが目的になっているようです。

中高生だけでなく、もちろん大人の学びとして、また「ウィズコロナ時代」でのご家庭での楽しみとしても活用できそうです。

クラウドファンディングを活用した商品開発

この「まちづくり学習」のためのボードゲーム教材は、2021年3月の販売開始に向けて、クラウドファンディングを活用して開発されました。販売までの期間には、ボードゲーム教材を活用した授業や研修実施や相談を受け付けや、予約販売を受け付けなどが実施されました。

多くの応援が集まり、「まちづくりプレイヤー」を育てる教材として活用され始めたようです。

「NPO法人6時の公共」とは?まちづくりボードゲームの開発団体

「NPO法人6時の公共」は、2017年に千葉県千葉市に設立されたNPO法人です。

団体のホームページによると、「6時の公共」は、市民・地方議会議員・自治体職員の間の学びの「翻訳者」、対話の「媒介人」となり、信頼関係でつながった多くの「まちづくりのプレイヤー」を育てること、そして社会の課題解決に向けた新しい知恵の結集と、各役割の主体的な行動変容を起こすことにより、「自分たちのまちは自分たちでつくる」社会の実現を目指しているようです。

地方公務員が立ち上げ、市民や議員もメンバーに加わっているようです。


ボードゲーム教材の詳細「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」

まちづくり学習ボードゲーム「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」について詳しくご紹介します。

ゲーム概要

このボードゲームは子どもたちが街の人たちの力を得て、「セイガン」(請願)を目指すゲームです。1~2人×4組まで、最大8人がプレイできます。平均プレイ時間は、約30分です。

「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」ストーリー

近未来、行き過ぎた管理が進んだ結果、小学生たちは自分たちの「秘密」を守れる公園を欲するようになります。

小学生たちは、自治体に公園づくりを提言するために、地域の様々な人々から協力を得ながら、情報拡散・収集力、整理分析・発想力、調整力といった「3つの力」を集め、セイガンアイデアを導き出します。いち早く議会にセイガン書(請願書)を提出したプレイヤーが勝利というルールです。

価格やおすすめの活用シーン

初版限定の価格は16,000円(50セット申込先着順)、通常頒布価格17,500円(それぞれ税込・送料無料)です。

おすすめの活用シーンとして提案されている使い方は下記の通りです。

(1)中学・高校の授業で(公民、現代社会、政治経済、公共(2022年度以降新科目)の地方自治を中心とした学びとして、総合的な学習(探求)の教材として)
(2)主権者教育教材」として、小学校高学年でも展開可能です。
(3)地方議会議員と市民との対話のツールとして
(4)自治体の政策・条例づくり、まちづくりにおける合意形成を学ぶワークショップで

まとめ

このページでは、地方公務員が中心となって活動している「NPO法人6時の公共」が開発したまちづくり学習ボードゲーム「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」のプロジェクトについてご紹介しました。

現役の自治体職員が中心となって、クラウドファンディングなどの手法を取り入れながら開発されたという点で注目を集めたこの教材、現在オンラインでどなたでも購入することが可能なようです。

また、勉強会や試遊会など、イベントも開催されそうなので、最新情報はプロジェクトのホームページなどもご覧ください。

参考:6時の公共まちづくり学習教材開発プロジェクト

参考:6時の公共作ボードゲーム型教材「僕らの基地がほしいんだ~議会を動かす12ヶ月~」公式サイト 
公式Twitterアカウント

本記事は、2021年6月15日時点調査または公開された情報です。
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