国の政治体制を知るということ

世界の国々を見渡すと、共和制、君主制、その他軍事政権や臨時政府など、さまざまの政治体制があり、またさまざまな選挙制度を採用し、国の政治をおこなっています。今回はそういった世界の国々で採用されている政治体制を解説します。


共和制

共和制の国の主権は国民にあり、直接または間接選挙で国民の代表である国家元首や複数の代表者が選ばれ、一定の任期期間、国を統治します。例えばアメリカ合衆国は、直接選挙によって国民の中から、国を代表する大統領が選ばれます。このような国民の中から自分達のリーダーを直接選ぶ選挙制度をとっている国は、民主制の色合いがかなり強い共和制になりがちです。

また日本のように議院内閣制を取る国も共和制の国の一つです。しかしながら議院内閣制を取る国の場合、間接選挙によってリーダー選ぶためか、国民の政治への関心は直接選挙の国より低いようです。

中国も共和制を採用していますが、中国の場合は国政に関する全ての権限が議会(全国人民代表大会)に集中する「民主集中制」をとっています。そしてその巨大な権限を中国共産党という特定の政権が握っていて、そのリーダーである習近平総書記が政治的に大きな力を持っています。

全人代の代表は間接選挙で選ばれますが、国民が投票できるのは限られた区間だけなので、国家運営の事柄に国民の意思はほとんど反映されません。

君主制

君主制には、君主が大きな権限を持つ絶対君主制以外にも、君主の権力が憲法によって一定の制約を受ける、立憲君主制があります。立憲君主制国家の中でも、国王が連合王国の象徴の地位につき、議会が行政権を掌握しているイギリスの国政は、アメリカのような共和制国家にとても近いです。

イギリス連邦加盟国の一つであるカナダは、英国女王を元首に戴く立憲君主国家です。アメリカと同じく多くの州からなる連邦国家で、国内連邦政府が強い権限を持ち、実質的に国内の政治は共和体制をとっています。そのため国政議会に柔軟な人材を起用したり、有事に対する機敏な対応も実現できています。

その他

その他にも、世界にはミャンマーのように軍事政権下で憲法が停止されている国や、政治体制は不明瞭なまま、タリバンが暫定政府を立ち上げたアフガニスタンのような国もあります。

まとめ

世界にはさまざまな政治体制があり、またその国が単一国家なのか、連邦国家なのか、どのような選挙方法を採用しているのかなどによってさらに複雑に変化します。そんな世界の国々が用いるさまざまな制度に関心を抱き、理解していくことで、世界の政治を知る良いきっかけになると思います。

本記事は、2022年7月19日時点調査または公開された情報です。
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